2008年7月15日 (火)

“狂犬”裁判官がまた爆発

 ようやく、とりあえずいま目の前にある締切り原稿が終わった、ので今日の傍聴メモを。

clip 9時50分から東京地裁・刑事8部(川本清厳裁判官)716号法廷で、「脅迫」の判決。
 ピンクの半袖ワイシャツに、オレンジ系のネクタイに、白系の綿パン(チノパンっていうの?)で、上半身の横幅がえらく広い被告人だった。
 交際していた女性から別れ話を持ちかけられ、その理由を知りたいとの思いから、「俺はあんたを許さない」「今日からあんたとあんたの周りの破滅を祈るよ」「してもらったこと、いつか利息をつけて返すからよ」等々の、暗に本人・周囲に危害を及ぼすことを告げる電子メールを送信して閲読・領置させ…というふうな事件らしかった。ドアを叩くなどのストーカー的な行為にも及んでいたらしい。
 判決は、懲役1年、執行猶予3年。9時54分閉廷。

thunder 次は7階の720号法廷で10時10分からだ。その前に、今週の東京簡裁の開廷予定をチェックに。今週はまだチェックしておらず、もしも午前中に何かあったら大変だよと。
 おお~! 今週は「道路交通法違反」の新件が3件もあり、1件は今日11時15分からではないか!
 数分でチェックを終え、2階から7階へ行くため、エレベータへ。
 東京・霞が関のこの裁判所合同庁舎のエレベータは、北側と南側にそれぞれ、
   地階~8階のが数基、
   地階・1階←(途中通過)→8階以上のが数基、
 互いに向かい合ってあるところ(720号法廷は南側)、南側の「地階~8階」へのエレベータは、1基(新しくなった)を残して、ずいぶん前から工事中で、残った(つまり新しい)1基は、きれいなのだけど、ムカつくほど動きが遅いのだ。4~8階の法廷へ行く人がどっと乗るから混む、という事情もあるが、そもそも「閉」ボタンを押してもすぐにはドアが閉まらないとか、あらゆる部分が、昔のエレベータに比べて遅く遅く出来上がっているのだ。ちなみに日立製。
 だから私は、通りかかったらたまたまドアが開いた(または、もうすぐドアが開くことが明らかな)ときしか、利用しない。たとえば1階から南側の5階の法廷へ行くに当たり、北側のエレベータを利用しないときは、南側の「地階・1階←(途中通過)→8階以上」のエレベータで8階へ行き、非常階段で5階へ下りるとか、そんなふうにしてる。
 でも、今日は10時10分まで十分に時間があるから、少々待つのもたまには良かろうと、待ったわけ。
 私が2階南側のそのエレベータの前へ立ったとき、階数表示のランプは4階あたりに点灯してたかな。それから1階ずつ、各階につきたっぷりの時間をかけて止まりつつ8階へ行き、同様に1階ずつ止まって地下1階へ行き、2階へ上がってくる…。うわぁ、こぉれは、時間に余裕があるときでないと、利用できねーよ!

裁判中毒―傍聴歴25年の驚愕秘録 (角川oneテーマ21 B 107) Book 裁判中毒―傍聴歴25年の驚愕秘録 (角川oneテーマ21 B 107)

著者:今井 亮一
販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

clip 10時10分から、東京高裁・刑事2部(安廣文夫裁判長)720号法廷で、「道路交通法違反」の控訴審第1回。原審は八王子支部のやつだ。
 法廷に入ると、もう審理が始まっていた。あれ? 時計を見ると10時11分! うわ、あのエレベータを9分ほど待ったことになるのか?
 南側の各フロアのエレベータの前で、土産物とか軽食とか売ったら、絶対大金持ちになれる予感。ビジネスチャンスは、どこにでも転がってるのだなぁ(笑)。

 審理は、途中からなんで(たぶん10時10分より少し早く始まってたんだろう)よくわからなかったが、どうも、測定機(日本無線の光電式JMA-181)を設置した警察官を、控訴審で証人尋問することになるような…。
 スピード違反で測定値を否認しての争いなんて、そんなもの高裁にとっちゃ、1回結審、2週間後に控訴棄却判決で十分、のはずなのに、ここんとこ続けて3件、証拠調べのため、しかも検察側の証人調べのため続行となってる。うーん…。
 10時22分閉廷。

clip 高裁の今週の予定をチェックしたのち、11時から東京地裁・刑事6部(合田悦三裁判官)724号法廷で、「道路交通法違反」の判決。
 これもビックリ! 被告人は、見た目50代 or more の、背中の丸い、腕の太いオジサン乃至お爺ちゃん。
「主文、被告人を懲役6カ月に処する。こういう結論です」
 つまり実刑である。配送業務に就いていながら、前夜から翌午前4時頃まで、ビールと大量の焼酎を飲酒し、その1時間後に仕事のため中型貨物の運転を開始。昼食時に焼酎2杯440ミリリットルを飲酒、20分後にバイクと衝突する物損事故を起こしたんだそうだ。アルコール中毒(依存症)かと思われる。
 検査値は0.99ミリグラム。しかし、歩行能力、直立能力には格別の異常はなかったそうだ。検査がいい加減だった可能性がある。けど裁判的には、そんなことは認められない。検査値は甚だしく高く、悪質である、とせざるを得ない。
 聴き取れたところによると、前科は同種罰金前科が1犯のみらしい。それで懲役6月の実刑って、従来と比べると、かなり重いよ!
 で、ビックリはその言い渡し中に起こった。
 被告人は証言台の前で、最初からちょっと震えてる風だったのだが、やがて、震えを通り越して揺れ始め、揺れを通り越して、突き上げられるようにガクンガクンと上下し始めた。もう立ってられない。弁護人が横へ来て、合田裁判官が壇上から声をかけ、椅子に座らせた。
 11時08分閉廷。

clip 11時15分から、東京簡裁・刑事2室2係(小川利行裁判官)728号法廷で、「道路交通違反違反」の新件。
 久々のオービス事件だった。首都高速・中央環状線・外回り、足立区2-39付近のオービスⅢによる、超過56キロ(測定値116キロ)。
 ところが、争いは何もないのだった。最初に警察へ出頭したときから、争いはなかったらしい。しかし、略式に応じず、正式なほうの裁判を求め、公判請求されたのだという。なぜ? 私みたいに、公判廷で被告人を経験してみたかったから? いや、そうではないらしい。だったらなぜ?
 どうやら、取調べに当たった警察・検察の対応がぞんざいで、不信感を持ち、おそらくは警察・検察が正式な裁判になるのを嫌がる風が見て取れ、それで、略式でも正式でも結果は変わらないことを確認し、正式を求めて公判廷まで来てしまったと、そういうことらしかった。
 説明不足とか、警察・検察の対応にムカつき、争いなどぜんぜんないのに公判廷へ出てきてしまう、そういうケースがときどきある。警察・検察にムカっ腹を立て、憎悪しつつ略式で終えてるケースは、何倍、何十倍もあるんだろう。
 バカげてる。つか警察、検察が、個々の国民の実体験をとおして憎悪されるって、治安的にも非常に良くないでしょ。スピード違反の被疑者にどう対応すべきか、私が講演しましょうか?
 11時43分、被告人の最終陳述が終わり、
「はい、じゃ、結審して…通常ですと1週間後に判決するんですけど、記録も少ないんで、若干休廷して、言い渡すことにします」
 と小川裁判官。壇上でしばし記録をぺらぺらめくり、判決。求刑どおり罰金8万円、訴訟費用は不負担。妥当な訴訟指揮だと思う。
 11時48分閉廷。

restaurant 最近お気に入りの、厚生労働省(などが入ってる合同庁舎)の地下の食堂へ。あそこは、前と変わったよね? 本日は、冷やし稲庭うどんとミニ丼(牛丼)のセット、480円。うどんには煮た油揚げと刻み海苔とほうれん草のおひたしとカマボコ1切れが乗り、大満足。

人格障害犯罪者と社会治療―高度に危険な犯罪者に対する刑事政策は如何にあるべきか Book 人格障害犯罪者と社会治療―高度に危険な犯罪者に対する刑事政策は如何にあるべきか

著者:加藤 久雄
販売元:成文堂
Amazon.co.jpで詳細を確認する

clip 13時ちょうどから、地裁・刑事13部(戸倉三郎裁判官。きれいな白髪)510号法廷で、「傷害、建造物侵入、横領、道路交通法違反」の判決。
 13時ちょうどからって珍しいな、と思ったら、ほんとは13時10分からなのに書記官が間違えて13時00分という開廷表をつくった(つくらせた?)らしい。
 被告人(在宅。保釈中?)は、ひょろっと痩せて細く、妙な感じ。
 公訴事実は、4ヶ月間あまりの間の、①杉並区下高井戸の中央道での80キロ超過と、②長野県内の中央道・西宮線での76キロ超過と、③オリックス・レンタカーを返還せず約1カ月半にわたり勝手に乗り回した件(横領)と、④下北沢のポーカーゲーム店でトラブルになり、店の者に対し催涙スプレーをかけ、殴った件(傷害)と、⑤ポーカーゲーム店へ侵入した件(建造物侵入)と、⑥茨城県内の常磐道での45キロ超過、の計6件。
 ポーカーゲーム店については、現時点に至るも、相手がイカサマを謝罪するのが先だとの主張を維持し、自分のほうからは謝罪してないのだという。
 被告人質問等がどんな具合だったのか知らないが、戸倉裁判官はこんなことを言ってた。
「実力以上の結果を求め、背伸びしては挫折を繰り返し、無軌道な生活に…」
 前科はないそうで、判決は、懲役2年6月、未決20日算入、保護観察付き執行猶予4年、訴訟費用負担。
 13時19分閉廷。

clip 13時30分から、同じ法廷で「道路交通法違反」の新件。
 被告人は50歳の会社役員。2005年に免許取消処分を受け、2007年に無免許で罰金20万円の前科あり、で2008年3月、ベンツを無免許&酒気帯び運転。以前だと、今度も罰金ですんでおかしくない。もしかして、2007年の酒気帯び厳罰化以降、わりと簡単に公判請求するようになったのか。いや、本件は酒気帯びと合体なので、なんとも言えないが…。
 14時21分、被告人質問の途中で出て…。

clip 14時30分から、地裁の別々の法廷で「名誉毀損」と「危険運転致傷」の各新件があり、どっちを傍聴しようか悩んだのだが、自分が何者かをよく考え、後者へ。
 地裁・刑事5部(山口雅髙裁判官)531号法廷で「危険運転致傷」の新件。
 2008年5月、12時45分頃、足立区の谷中で、中型貨物を運転して信号交差点を直進する際、80メートル手前で赤信号を認めたが、帰宅を急ぐあまり、停止せず60キロメートル毎時の速度で進行、交差点出口横断歩道を左から右へ横断中の被害者(35歳)を見つけて制動措置を講じたが間に合わず、自車前部を衝突させ、全治約3カ月の骨盤骨折等を負わせたのだという。
 被告人は“全赤”の間に通過できると思った、と言うのだが、時速60キロで距離80メートル…無理があるのでは? 警察がつくり上げた調書や報告書、どこまで信じられるのか、という気がした。でも、日本の裁判は、警察がつくって検察が法廷へ出してきたものは絶対に正しい、との前提で進行する。
 弁護人による被告人質問が、だらだらしてた。山口裁判官が、不機嫌さをむき出しに、口を挟んだ。
「もうよろしいんじゃないですか? 次の質問にしてください」
 弁護人は、次の質問へ行く前に、さっきの質問の答を被告人に言わせようとしたのか、同じ質問をしかけた。
 すると、さすが傍聴人の間で“狂犬”の異名をとる山口裁判官、もっのすごい剣幕で食いついた。
「いや次の質問を!!」
 文字にすれば大したことないが、ま~、ものすっごかったよ!!
 そのあと、被告人に対しても、さらに激しく食いついてた。爆発的激情…のあとはいつも、人が変わったように穏やかになるんだよね。この人は、どこかで一歩道を誤ったら被告人席に座るはずだった人物かも…とドキドキしながら思ったよん。
 被害者の症状がどうとかで、続行…。

pen 青信号で横断歩道を渡っていた被害者には、法的には何の落ち度もないわけだが、本件で突っ込んできたような車は、ある確率で必ずいるのだ。それを意識しない人は(つまり、たぶん、ほとんどすべての歩行者は)、法的には何の落ち度もなくても、ある確率で必ず、突然に死傷させられることになる…。ま、これはねぇ、いつも警戒注意してても、そのときだけ注意を怠ってしまうこともあるし、小さな子どもがどこまでそんな警戒注意をできるのかという問題もあるわけだが、少なくとも、「法的には何の落ち度もないのだから警戒注意など不要」と言う人がいるとすれば、その人は凄い…。

事故と心理―なぜ事故に好かれてしまうのか (中公新書) Book 事故と心理―なぜ事故に好かれてしまうのか (中公新書)

著者:吉田 信彌
販売元:中央公論新社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

人気blogランキング ← 7月16日19時30分現在、360で13位~happy02

|

2008年7月10日 (木)

道路交通法違反で勾留理由開示!

 10時から「公務執行妨害」の新件があったがパスして、原稿を1本送信し、11時から「道路交通法違反」の新件があったがパスして、交通違反のご相談1件に返信し…。

clip 11時30分から、東京高裁・刑事10部(須田贒裁判長)805号法廷で、「道路交通法違反」の控訴審第1回。これ、一審は東京地裁・八王子支部の、三菱のレーダ式(RS-720DR)による50キロ超過の否認事件だ。
 定刻ちょうどに須田裁判長らが登壇したが、被告人が現れない。直前に弁護人が携帯電話で確認した時点において、まだ電車内で調布駅付近なんだという。
 控訴審は被告人の出頭は不要なので、そのまま開廷。
 弁護人は、いくつか取調べ請求し、そのなかに被告人質問があった。けど被告人不出頭では被告人質問はできない。しょーがないよね。
 被告人質問の請求は取り下げ、ほかの取調べ請求はみな却下され、1回で終わる…のかと思ったら! 検察官が停止係の巡査部長を証人尋問したいと請求し、続行となった。あらま。
 「当時の取締りは間違いなく適正・妥当でした」と証言させなければ格好がつかない事情が生じたらしい。つい先日も、控訴審で検察官請求によりメーカー社員を尋問することになったし…ふぅん。
 弁護人による「検証」について、須田裁判長がこんなこと言ってた。
「この種の検証は、しなくても、経験上、職務上、知り得ている知識なんで、その種の本にはいろいろ書かれてますんでね(可愛くニヤリっ)」
 弁護人がどんな「検証」を請求したのか知らないが、ふぅん、そうなんだ~。
 11時42分閉廷。

clip この日は同じ11時30分から、そばの804号法廷(東京地裁・刑事14部)で、「道路交通法違反」の勾留理由開示(事件番号の記録符号は「む」)があり、すぐにそっちへ。
 勾留理由開示はときどきあるが、「道路交通法違反」でのは、かなり珍しい、つか初めて遭遇する。けどやっぱ速度違反の否認が最優先だろう、と805号法廷のほうを傍聴しつつ、そわそわしてたのだ(笑)。
 804号法廷に入ると、官らしき40代前後の男たちが傍聴席に多数いて、証言台のところで被告人が大きな声で何やらまくしたててた。
 内容はさっぱりわからなかったが、なんつーか非常にややこしそうな被告人だな、という印象を受けた。刑務官が4人もいたし。
 裁判官は14部(じつは担当裁判官一覧のページに記載のない、幻の部)の「國井」という女性。勾留理由開示の公判における被告人の陳述は10分間だけ許されているらしく、それ以上言いたいことがあるなら書面で出すように、とのこと。
 この被告人の氏名に、どうも見覚えあるな…と思ったら、アタリだった。私の期日メモによると、7月8日(火)の11時~12時、401号法廷に審理が入ってた。審理ってことは否認かな? という思いはここんとこ毎回空振りで、その日は同時刻からの「道路交通法違反等」の、「等」に惹かれて724号法廷のほうを傍聴してたのだ。しまった! ま、しょーがないけどね。
 いったいどういう事件なのか、次は逃がさず傍聴しよう。

restaurant 今日も、厚生労働省(が入ってる合同庁舎5号館)の地下の食堂へ。
 中華定食Aのつもりが誤って洋定食Aの食券を買ってしまったようで、ポークジンジャーの定食を。マカロニサラダとキャベツ千切り、の小鉢(いろいろ選べる)と、味噌汁付きで、白米か麦飯(?)か選べて、480円。
 おお~! 懐かしの第5食堂には敵(かな)わないものの、久々の満足。次は中華定食Aに挑戦するか。オムライス400円も捨てがたい。これからここへ通うことになりそうだ!

裁判中毒―傍聴歴25年の驚愕秘録 (角川oneテーマ21 B 107) Book 裁判中毒―傍聴歴25年の驚愕秘録 (角川oneテーマ21 B 107)

著者:今井 亮一
販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

clip 13時15分から東京地裁810号法廷で、7月3日に第1回を傍聴した「道路交通法違反」(無免許)の判決。
 1998年に無免許と無免許・速度で罰金前科が計2犯、2003年に盗んだナンバーをつけた車を無免許・無車検・無保険で運転して懲役1年6月、執行猶予4年、罰金20万円の刑を受け、その猶予中に著作権法違反で実刑を食らい、前の猶予も取り消され、服役前科2犯(本件無免許と累犯の関係)で…本件の判決は懲役4月(実刑)。
 直ちに検察庁の職員2人がバーのなかへ入り、保釈取消の手続きを。
 被告人は被告人席から、前回も来ていた女性(前妻?)になにか言った。よく聴き取れなかったが、「すぐ出れる」だったような。
 そういえば以前、暴力団員が無免許か酒気帯びで懲役3月くらいを言い渡され、傍聴席の男たちと、「しょんべん刑だよ」というふうにニヤリ笑ってたっけ…。

clip 13時30分から地裁・刑事19部(角田正紀裁判官。角の字は下の部分が用、紀の字は右部分が巳)719号法廷で、「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反」の新件。
 傍聴しようか迷いつつ法廷の前へ行くと、やけに人が多い。前の覚せい剤か何かの判決が通訳付きで、えらく時間がかかってる。どんどん人が集まってくる。検察庁の職員もいる。なんだろう。気になって傍聴することに。
 13時37分から始まり、ごく普通の電車内の痴漢らしかった。被告人は、一般犯罪の傾向のない会社員(正確には会社役員)で、同種罰金前科3犯あり(つまり常習)で、妻が情状証人。
 前にも言ったけど、最近は傍聴人がやたら多く、それら傍聴人は色情系へ押し寄せるから、痴漢を続けると、満席の男女傍聴人から好奇と蔑(さげす)みの目でジロジロ見られることになるよ。

clip 妻の証人尋問が始まる前に私は出て、簡裁728号法廷、銃砲刀剣類取締法違反」(秋葉原でナイフ4本携行)の第4回公判へ。
 今日は論告・弁論。洋定食Aが効いてきたか、猛烈に眠くなり…。
 求刑を聞きのがしたけど、「被告人は罰金10万円の略式命令に異議を申し立て…」と検察官が言ってたから、求刑は罰金10万円なんだろう。
 13時20分頃閉廷。幹廊下へ出ると、さっきの痴漢事件の被告人と妻と弁護人が出てきて、同じエレベータに私も乗り…。
 15時から地裁404号法廷で、女性被告人の「死体遺棄」(乳児の遺体をコインロッカーに遺棄)の判決があり、それは第1回公判が7日7日(月)で、もう判決って、どんな事件だったの? なのだけれども、そこまで手を広げてられない、眠くて眠くて、と帰る。

book 帰りの電車で『脳内汚染』を、少し読んでは眠り、少し読んでは眠り。傍聴を重ねてると、「被告人のこういう行為をどう考えればいいんだろう」と悩むことがあるんだが、この本はもしかしたら参考になるかと、京王線つつじが丘の駅前の、半地下の書店「書源」で買ったのだ。ここの「書源」は、拙著『裁判中毒』を良い場所に置いてくれてるよ~。

脳内汚染 (文春文庫 お 46-1) Book 脳内汚染 (文春文庫 お 46-1)

著者:岡田 尊司
販売元:文藝春秋
Amazon.co.jpで詳細を確認する

人気blogランキング ← 7月10日20時50分現在、340で14位~happy02

|

2008年7月 2日 (水)

そしたらもう、野垂れ死ぬしかありません

 10時から東京簡裁・刑事1室3係(八木澤秀司裁判官)534号法廷で、「道路交通法違反」の新件。
clip 急いで法廷に入ると、前の「建造物侵入・窃盗」の判決を言い渡してるところだった。被害者は複数いて、1人は24歳のフランス人教師らしい。学校へ入り込んで教職員らの金品を窃取した、そんなふうな事件らしい。被告人は起立の姿勢がびしっとしており、服役前科あり? 八木澤裁判官は、こういう事件は被害者同士お互い疑心暗鬼になったり、そういう迷惑もあることをよく考えて…などと長々説示していた。窃盗の常習者にそんなこと言っても無駄だろうに、とは思うがしかし、明らかに統合失調症と思われる人に、病院へ行くよう、無駄を承知で勧めることも、もしかしてそのうち「あっ、やっぱり俺は病気なのか」という気づきにつながる可能性がある、という意味で有用だと、私は精神科医からアドバイスをもらったことがあるけど、ま、それと同じ面もあるのかもしれない。でも、とにかく、くどくど長い説示と思えた。

clip 10時1分から、「道路交通法違反」の新件。
 被告人は60歳。身柄(拘置所)。ひどく痩せてひょろっと背が高く、堀内信明・元裁判官を思わせた。
 月の収入は10万円前後、しかし会社から月4万円で普通貨物を借り、寮費が2万1000円で、残りから燃料代など出すと、ほとんど残らないという「古紙回収」の仕事をしており、食事は1日2回のとき、1回のとき、抜くとき、いろいろなんだそうだ。それで2004年に運転免許の更新時期がきたのはわかっていたが、4000円くらいの更新手数料をどうにも捻出できず、免許は失効し、そのまま運転し続け、今年5月、ナンバー灯が切れているとして(被告人によれば接触不良)、停止を命じられ…という事件。寮の荷物は身柄拘束中に「ぜんぶ捨てられちゃって、もう入れません」。
弁護人 「逮捕されてどう思いましたか?」
被告人 「これで…もう終わりだと思いました。仕事も何もかも」
弁護人 「人生、終わりだと?」
被告人 「はい」
弁護人 「今後、仕事が見つからなかったら?」
被告人 「そしたらもう、野垂れ死ぬしかありません」
 淡々とした口調が、気のせいか堀内・元裁判官に似てるような。

 最近、“派遣”だの“下層”だの話題になってるが、そうした若者たちの行く末として、この被告人はまだ良いほうなんだろうと思う。犯罪傾向はなく、業過の罰金以外に前科はなく、健康状態にとくに問題はないそうだから。
 被告人が捻出できなかったという免許更新の手数料、人件費は時給4千ナンボで計算され、どこからどこまで交通安全協会が独占契約していると知ったら、被告人はどう思うんだろう…。
 ちなみに、被告人の勤務先かどうか不明だが、「マツザワシギョウ」という業者名が聞こえた。えっ? それって、あの「世田谷リサイクル条例違反」(拙著『裁判中毒』参照)に出てきた業者では?
 10時30分閉廷。

clip 10時30分からの、東京高裁・刑事9部(原田國男・田島清茂・左近司映子裁判官)805号法廷の「道路交通法違反」の控訴審第1回を、10時37分頃から傍聴。
 これも無免許だった。
 無免許で執行猶予判決を受け、その猶予中、妻が運転する車に同乗していたところ、妻の具合が悪くなり(のちに警察で嘔吐)、ダンプなど交通量が多い道路だったため、路肩に駐車して休むのは危険と思い、少し先の駐車場までと運転を交代したところ、一時停止場所で、徐行はしたものの完全な停止を怠って捕まり…という事件。原審は懲役6月(実刑)。
 夫(被告人)が刑務所へ行けば、家のローン月々10万円(2053年まで)、車のローン1万円、子ども3人の教育費5~6万円、光熱費5~6万円、その他生活費7~8万円が払えなくなり、家族が路頭に迷う、のでどうか再度の執行猶予を、と。
 弁護人は、後期高齢者かと思えるお年寄りで、くどくど長い証人尋問と被告人質問だった。私はイライラしたが、裁判官らは無表情だった。
 10時58分閉廷。

 どうも体の調子がおかしい。これはあれだ、風邪ぎみなのだ。午後の傍聴はパスして、早く帰って薬を飲んで寝よう、でも、その前に、11時30分からさっきの534号法廷で、元総理大臣と同姓同名の被告人の「建造物侵入・窃盗」の新件(時間からしてたぶん即決裁判手続き)がある。それだけちらっと傍聴して…。

clip 早めに534号法廷に入ると、前の「窃盗」の被告人質問をやってた。
 品川駅構内での仮睡盗だった。
検察官 「こういう場所で仮睡盗をやると、縄張りがあるの、知ってます? 警察に捕まる前に、そういう人たちに…」
被告人 「あっ、知らなかったです」
 へぇ、仮睡盗に、窃盗団だか暴力団だか知らないが、縄張りがあるのか。仮睡盗をやるなら、許可を得て、稼ぎの一部を納めなきゃいけないのか。犯罪者もたいへんだ~。
 被告人(身柄、拘置所)は、ずんぐりしていて、肘から手首までの長さと、手首から手の指先までの長さとが、あまり変わらなかった。
 起立の姿勢がビシッと良く、累犯前科を含む前科・前歴多数なんだそうだ。求刑は懲役2年。

clip 11時35分頃から、「建造物侵入・窃盗」の新件。
 「自己の体内に」電子機器(新宿で中国人風の男性から20万円で買った「体感器」)を密かに取り付けて中野のグランパへ入り、回胴式の遊技機(つまりパチスロ)で大当たりを引いて遊技用メダル83枚を窃取したところ、防犯カメラのモニターを見ていた店員が、被告人の右手の動きに不審感を持ち、声をかけて発覚したんだそうだ。
 この即決裁判手続きの公判だけ、どきどき見かける立会検察官(氏名不詳者。頭薄い)に交代したんだけど、ま~、これほど偉ぶる検察官も珍しいんじゃないか。「俺は偉いぞ。お前はクズだ」というものが、全表情、全仕草から満ち満ちあふれてる、みたいな。
 直ちに判決。懲役1年6月、執行猶予3年、訴訟費用不負担。
 12時14分閉廷。
 どこの食堂へも寄らず、とっと帰る。原稿があと2本あるし。

Book 裁判中毒―傍聴歴25年の驚愕秘録 (角川oneテーマ21 B 107)

著者:今井 亮一
販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 3日(木)11時から東京高裁822号法廷で、第2次Nシステム訴訟の控訴審の第2回の口頭弁論期日があるよ~。

人気blogランキング ← 7月2日21時55分現在、350で16位~happy02

|

2008年6月20日 (金)

開廷表の間に期日簿が1枚!

 13時頃、裁判所に入るとき、玄関右側に制服の男女高校生らしきが多数いた…。

 13時15分から東京地裁・刑事19部(角田正紀裁判官。角は下の部分が用、紀は右側が巳)719号法廷で、「自動車運転過失傷害」の判決。
 考え事に気を取られて信号赤色表示を看過、時速約50キロで交差点に進入し、右方からきた2人乗りの自動二輪車の左前部に自車右前部を衝突させ、自二の運転者(33歳)に左大腿骨開放骨折、自二の同乗者(21歳女性)に左大腿骨骨折の重傷を負わせたんだという。前科なし。
 禁錮1年6月、執行猶予5年、訴訟費用負担(10万円前後)。
 13時18分閉廷。

 非常階段を駆け下り、今日のメイン、地裁418号法廷の「威力業務妨害」へ。
 ところが、20席の傍聴席はすでに完全満席。さっき玄関で見た男女生徒らが10席を埋めていた。あ~~~っ。狭い法廷へ、10人もまとまって来んなよ! としかし叫ぶわけにもいかず。
 裁判所内で団体を見かけたらもう、彼らが興味を示さないだろう事件を除き(彼らは気まぐれなので、それもなかなか難しいが)、30分ほど前に法廷の前に居なきゃいけないのか! 昔はこんなことなかったのに。

 気を取り直し、13時30分から東京高裁・刑事7部(植村立郎・青沼潔・國井恒志裁判官)717号法廷、「道路交通法違反」の控訴審第1回へ。
 こっちは傍聴席40数席で、がらがら。私が入ったとき車椅子の男性が1人しかおらず、その後せいぜい5人くらいしか来なかったと記憶する。
 被告人(29歳。保釈中)を見て、一瞬女性かと思った。それも、モデル系のミュージシャン、みたいな。だが、拒食症だそうで、腕はまさに骨と皮…。
 控訴の趣意は量刑不当。執行猶予を付してくれ、というものなんだろう。
 被告人質問が行われた。内容は、再犯の虞れはなさそうと感じさせるものだった。4分ほど休廷して合議。そして判決。原判決を破棄して…かな?
 と思ったら違った。控訴棄却
 判決理由を聞いて納得した。2006年に無免許で罰金2回、2007年8月に無免許で携帯メールを見て物損事故を起こして逃げ、懲役6月、執行猶予3年に。それから5カ月も経たない2008年1月、携帯電話の画面を見ながら運転して無免許で捕まったのだった。
 原判決は懲役8月。併せて懲役1年2月の刑期で服役することになるのだ…。
 14時閉廷。

 そのあとも、傍聴しようと思えばできる事件がいくつかあったが、地裁と高裁の来週の予定をチェックして早々帰る。昨日の会議で弁護士さんに約束した“作業”を何ひとつやってないし、新たに雑誌連載が始まることにもなったので。

Book 裁判中毒―傍聴歴25年の驚愕秘録 (角川oneテーマ21 B 107)

著者:今井 亮一
販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 ただ、ひとつご報告しとこう。
 今日は、東京地裁のいつもの開廷表の間に「期日簿」なるものが1枚、挟まっていた。「臨時」と手書きされて。
 そこには、予約、変更等、時、事件番号、事件名、被告人、身柄、収容場所、弁護人、検察官、通訳人、通訳言語、審理予定、速記等、警備、係、書記官、法廷、の欄があった。
 以前、秋田の裁判所で見たのと同じだ。秋田のあれも、じつは「期日簿」となっていて、私が「開廷表」と思い込んだのかもしれない。
 今日、東京地裁は、なんであんなものを挟んだんだろう。急に開廷することになり、開廷表をつくらず、部にある期日簿をコピーして一般閲覧用へまわしたんだろうか。
 ともあれ、事件名は「現住建造物等放火」で、被告人は女性氏名、弁護人は国選で、審理は「鑑定人尋問」だった。
 時間は16時~16時30分。傍聴せずに帰る。

人気blogランキング ← 6月20日19時10分現在、480で12位~happy02

|

2008年6月16日 (月)

自分を見失うな!

 午前の「脅迫」(10時~12時)の審理はパスして…。
clip 13時15分から東京地裁・刑事2部(神田大助裁判官)533号法廷で、「道路交通法違反」の審理。
 もしや否認? と出かけたのだが、違った。追起訴だった。
   2003年    無免許で罰金刑
   2004年10月 無免許で執行猶予(3年)付き懲役刑
   2006年10月 無免許で罰金刑
   2007年08月 無免許で捕まり、公判請求(本件)
   2008年05月 その公判請求の後に無免許(追起訴分)
 2008年05月のは、原付の速度超過と思われて停止させられ、自二とわかって速度違反は免れたものの、無免許でとうとう現行犯逮捕されたのだという。身柄、警察留置場。
 求刑は懲役8月。
 交通違反以外に前科はないそうだが、いくらなんでも実刑だろう。
 傍聴人は私1人だった。13時47分閉廷。

clip 14時から東京高裁・刑事11部で、どこかで見たような女性氏名の被告人の、「過失傷害」の控訴審第1回。
 もしかして自転車の事故かな、と思ったらズバリそうだった、というか、どこかで見たも何も、3月12日に東京簡裁で罰金15万円を言い渡された事件の控訴審だった。
 被告人質問を長々やって、結審。
 雰囲気からすると、原判決を破棄して被告人に有利に自判するのか? とも思えたが、うーん…。14時40分閉廷。

clip 同じ法廷で14時30分から、「傷害致死」の控訴審第1回。いったん裁判官らは下がり、証人(若めの女性)が証人カードに記入。この事件、3歳の長男を殴る等して死なせたと、3月13日にさいたま地裁で懲役4年を言い渡されたやつだ。これから証人尋問するんじゃ、15時を軽くまわってしまう。
 15時から地裁419号法廷で、「殺人」の新件がある。これも報道されたやつだ、「俺が死んで、あいつが生きてるのが許せない」とか。貧困系とでもいうべき事件に、最近ちょっと興味があるので、そっちを傍聴しよう。14時30分から地裁510号法廷で、これも報道された“セレブの飲み会”がどうとかいう「準強制わいせつの審理があるけど、そっちはいいや。とりあえず一服すっか…。

clip と1階へ降りたところ、霞っ子クラブのユキさんと毒人参さんにばったり。「殺人」は期日取消になったという。ええ~っ。
 そのお2人と、霞が関倶楽部の大先輩から、14時~16時の予定で入ってる地裁528号法廷の「強盗殺人、銃刀法剣類所持等取締法違反」の審理は、事件番号が「平成13年」のとんでもない事件なのだと聞き、そういえば私は一度も傍聴したいことないな、一度は見ておくかと、15時07分頃、その法廷へ。私の斜め後ろの傍聴席に、府中刑務所へ福井雅樹さんの面会へ行ったときばったりお会いしたご婦人が。あら、こんなところで。coldsweats01
 被告人質問の最中だった。被告人(身柄)は、大きな虎の絵が入った白いセーター。ユキさんが言ってたとおりだ。弁護人は、ややこしい事件でよく見る、太めでヒゲの大男2人。兄弟? なわけないよね?
 15時24分、弁護人の1人からの質問が終わり、もう1人が続いて質問するのか思ったら、その弁護人が言った。
「今日のところは、これでキリがいいので…」
 裁判長は、スムーズに次回へ続行とした。え~っ? いちおう16時まで取ってあるんだから、普通、あと30分やるんじゃない? 裁判の目的は早く終えることそのものか…と思えることも少なくないのに、この事件はもう裁判所もあきらめてるの? 事件番号が「平成13年」って、東京地裁の“主(ぬし)”みたいな…。

 終わってすぐに、15時30分からの地裁813号法廷の「殺人」の判決へ行ってみたが、もう完全に満席だった。これも報道されたやつだ、“介護殺人”として

 先週急がしすぎてチェックしきれなかった今週火曜以降の、地裁と高裁と簡裁の予定をチェック。なんとなく813号を覗くと、1席空いていたが、途中から窮屈なところに座ってもしょーがないナと、帰る。じゃ覗くなよ。

punch 今日は、14時からの「過失傷害」のあとは、行方定まらずただただウロウロしてたような。こんなことしてたら、ダメじゃん! 最近、自分を見失ってる!
 己(おのれ)が何者であるか知り、バカと呼ばれても己の道だけ突き進む、そうやって私はきたんじゃないのか。そうだ、私は、「道路交通法違反」だけに集中しよう!
 そして、たまに余裕があるときに、地裁の「自動車運転過失致死傷」と「危険運転致死傷」と、簡裁の否認と思しき罪名の事件と、地裁の「脅迫」「威力業務妨害」「ストーカー規制法違反」「公然わいせつ」と、その他珍しい罪名の事件を傍聴することに…ってそれが欲張りすぎだっつーの!

Book 裁判中毒―傍聴歴25年の驚愕秘録 (角川oneテーマ21 B 107)

著者:今井 亮一
販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

人気blogランキング ← 6月16日23時05分現在、560で11位~happy02

|

2008年6月 5日 (木)

テレクラ→援助交際→裸体写真

6月3日(火)11時~

clip 11時から東京高裁・刑事10部(須田贒・久我泰博・横山泰造裁判官)812号法廷で、「名誉毀損」の控訴審第1回。
 被告人(身柄、拘置所)は、頭が薄く、メタルフレームの、レンズ面の大きなメガネ。顔が白いような赤いような。57歳だという。

 テレホンクラブで知り合い、2003年9月から半年間、援助交際的な関係だった女性(本件被害者)から、2004年暮れ頃に交際を断られ、2007年になり、4月に別居中の妻と離婚、8月には17年間勤めた会社を退職したことから、捨て鉢になり、被害者に会って肉体関係を持ちたいと思い、会ってセックスしようと申し向けたが拒否され、立腹のうえ腹いせに、交際時に撮影していた被害者の顔写真、裸体写真などを封筒に入れ、被害者が居住するマンションの集合郵便受けに多数(17袋)入れて、21歳の若い女性の名誉を著しく毀損した、と聞こえた。
 被害者は犯行時21歳…テレクラうんぬんのときは17歳くらいだったわけ?

 被告人は前科・前歴なし。社会復帰後は、退職後に働いていた某県の農園へ戻りたい、戻れないときは義理の兄を頼って仕事を見つけたい、と被告人は言い、それらが確実なら、原判決(懲役1年4月)を破棄して執行猶予、ということもあり得るんだろうに、農園にはすでに籍はなく、2度手紙を出しただけで返事はなく、義理の兄は面会にも来てないらしい。私の傍聴ノートに「だめだこりゃ~」とある。弁護人はそこんとこ、骨を折らなかったんだろうか。折ったけど相手にされなかったんだろうか。
 5分ほど休廷して判決。
 控訴棄却、未決40日算入、当審における訴訟費用は不負担。
 11時23分閉廷。

Book 裁判中毒―傍聴歴25年の驚愕秘録 (角川oneテーマ21 B 107)

著者:今井 亮一
販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

clip 11時15分から東京地裁・刑事8部(片岡理知裁判官)407号法廷で「道路交通法違反」の審理、を11時27分頃から傍聴。
 これ、10時からの409号法廷の「公然わいせつ」を傍聴したあと、毒人参さんと話しながら廊下を歩いていたとき、偶然見つけ、審理ってことは否認の可能性がある、地裁で道交法違反の否認はチョー珍しい、と傍聴してみたのだ。

 入ると、論告の最中だった。
検察官「(被告人の)妻は前刑でも証言したのに、その後の被告人の無免許運転に気づかず、今回も『言い聞かせる』と言うだけで…」
 と懲役6月、の実刑を求刑。
弁護人「執行猶予は終わっていたと勘違いしていた。しかしその前から(無免許運転を)くり返していた…」
 被告人は内装業で、刑務所へ行くことになれば、家族や従業員がたいへんに困るのだという。交通遺児育英会に、少なからぬ金額(20万円)の贖罪寄付をしたのだという。
 10分ほど休廷して判決を言い渡すことに。

 否認ではなかった。定刻から12分後に論告の最中だったということは、前回は妻の尋問が長引いたりして、被告人質問の全部または一部を今回へ持ち越したんだろうか、加えて何か、追加の立証があったんだろうか…。無免許の執行猶予中の無免許では、実刑は免れないだろうなぁ、懲役4月かなぁ…。

 と待つうち、片岡裁判官が戻り、判決。
裁判官「被告人を懲役4月に処する。主文は以上です」
 2003年5月16日に、無免許で懲役5月、執行猶予4年の判決を受け、2006年に仕事のためにと新車を購入し、本件は2007年5月5日の、まったく緊急性のない、無免許運転だという。
裁判官「…これ以上、3回目の執行猶予はあり得ないと…」
 えっ、2003年の前にも執行猶予付き懲役刑を受けてたわけ? それで2003年の猶予は4年だったわけ?
 内装業など建築関係で無免許の常習は、非常に多い…。
 訴訟費用は不負担。11時52分閉廷。

cancer 警視庁へ寄り、「再雇用職員及び専務的非常勤職員の報酬額の改定について(平成19年12月26日付け通達乙(警.人1.企1)第641号)」「平成20年度専務的非常勤職員の所属別・職務別配置表などの開示を受ける。この配置表は面白いよ~。
 画像をここにアップしたいところだが、パソコンを新しくしてから、なぜか読み取りができなくなった。PDFファイルをつくるソフトを買ったのに、封を開いてさえない。そういえばアフィリエイトのことも、その後すっかり忘れてる…。

人気blogランキング ← 6月5日9時20分現在、450で13位~happy02

 2日(月)、原稿締切りで傍聴できなかった公判の様子を、毒人参さんがレポートしてくれてる。助かるな~。

|

2008年4月24日 (木)

検察官、裁判官からどう責められても大事な車は売らない被告人

4月22日(火)その2

 いろんなことが押せ押せのなか、急にTV番組のVTR撮りが入り、さらに別件の急ぎの用事もできて、もぉう、どうしていいのか。有酸素散歩の時間もとれない、ヤバイ…。
 けど、その日その日に裁判所で何があったか書いとかないと(理由の説明は省く)、あとで困るので、手短に書いとくです。

 13時10分から、東京高裁・刑事10部(須田贒裁判長。「贒」の字は拡大して見てください。凄い字だよ)813号法廷で、「道路交通法違反」の判決があった。
 被告人の氏名に、どうも見覚えがある。法廷に入ると、被告人(在宅)がすでにいて、どうも見覚えがあった。なんだろう。
 判決の予定だったが、弁護人が再開申請して何点か証拠請求し、須田裁判長はその一部を証拠採用し、判決言い渡しは先送りとなった。
 あとで私の傍聴データ(現時点で約920件)をチェックすると、昨年12月25日に東京簡裁で判決(罰金20万円)となった無免許運転だった。控訴してたんだ~。

 13時30分から、東京地裁・民事50部(布施雄士裁判官)631号法廷で、原告:有限会社エム・ピー・アイ、被告:株式会社二玄社の事件(開廷表の事件名は「編集委託料」)の証拠調べ(本人・証人)。これ、民事裁判のマニア氏から情報をもらったのだ。世のなか、いろんなマニアがいて、頼もしい。世界を支えるのはマニアだぁ! とか言ったりして。coldsweats01
 二玄社発行の車雑誌『NAVI』で、私は連載コラムを書かせてもらっていたことがある。編集長が辞めて、連載も終わった。だいぶ前のことだ。
 原告と被告、証人2人、計4人が証言台のところに並び、宣誓(嘘偽りを述べないという宣誓)。まずは、二玄社から本を4冊出し、総計100万部を超えるという「自動車ライター」氏を尋問。原告代理人から尋問してたってことは、この人は原告のほうで請求した証人なのだろう。
 私は車雑誌でよく書きながら、車自体のことはほとんどわからない。この証人の氏名を聞いても、どういう人だかぜんぜん浮かばない。
 ここんとこあんまり寝てないうえ、さっきラーメン大盛り400円(ラー油垂らし)を食ってきたばかり。居眠りの底に沈んでしまった。居眠りしながらも「そうかそうか」と聞いてるのが普通だが、今回はなんだか夢をみながら寝てしまった。最近そういうことが多い。ヤバイ。ふと目を覚ますと、尋問する側が被告代理人に変わっていた。あれ~。
 上述のマニア氏を傍聴席に残し、14時30分頃、私は外へ。

 もう帰ろうかと思ったが、ついふらふらと、15時から東京地裁723号法廷の、「道路交通法違反」の判決へ。この法廷も刑事17部(市川太志裁判官)で、検察官は午前に見た女性だった。同じ格好だった。
 被告人(在宅)は78歳で、無免許の常習。執行猶予中のまたも無免許で、贖罪寄付を100万円もしたというのに、懲役4月。実刑である。15時4分閉廷。
 贖罪寄付についての、まとまった論考があってもいいような気がする。すでにあるんだろうか。

 15時30分から、東京地裁・刑事7部(大村陽一裁判官)401号法廷で、「道路交通法違反」の新件。
 早めに入ると、「自動車運転過失傷害・道路交通法違反」の新件の、論告が始まるところだった。これも横断歩道での人身事故で、加害車両はタクシー。ドライブレコーダに、ぶつかる瞬間、被害者が驚いたように目を見開くシーンが録画されていたという。
 最終弁論で弁護人は、「被告人には集中力を欠く事情があった」と述べた。なんと直前に、本件前に起こした事故が物損から人身に切り替わったと警察から電話があったんだそうだ。本件後、被告人は、自分はタクシー運転手には不向きであると考え、会社を辞めたという…。
 求刑は懲役10月。次回判決。

 それが15時40分に終わり、引き続き「道路交通法違反」の新件。
 被告人(在宅。49歳)は、茶パツで、髪型が、なんつーのか、歌手の布施明さんを思わせる感じ。顔立ちも格好いい。黒いスーツが、サラリーマンとはだいぶ違う感じで、よく似合う。背が高く、独特の雰囲気がある。演歌歌手、のようでもある。
 職業は「飲食店のヘルプ」だという。私ゃ「ヘルプ」がどんな仕事かよく知らないが、「なるほど~!」と納得した。
 これも無免許の常習。しかし特異な事件だった。運転した車両が――車に無知な私は、これを言えば誰だかすぐ特定されるかと想像し、とりあえず言わないけど――相当に貴重な車両らしい。こういう事件では普通、車を売却して反省を示すのに(『改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?』のQ125参照)、検察官、裁判官からどう突っ込まれても、売却するとは断固言わないのだった。裁判的には良くないのだが、その頑(かたく)なさに私は感動した。

改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?―警察では教えない126の基礎知識 Book 改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?―警察では教えない126の基礎知識

著者:今井 亮一
販売元:草思社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 昨年10月に無免許&酒気帯び(0.3mg)、今年3月に無免許、なので求刑は懲役10月。酒気帯びは休みの日のことで、どこで誰と飲んだのかも含め、すっごく印象に残る被告人だった。ヘルプをやってるという店へ飲みに行きたい。高いんだろうなぁ…。
 16時55分閉廷。
 さすがに631号法廷の民事はもう終わってるだろうと裁判所を出たが、あとでマニア氏からメールがあり、17時過ぎまで続いたそうだ。うわ~。

 地下鉄の改札を通り、アートコーヒーに見知りの娘さんらを発見。ふらふら寄り、少しだけ歓談。ほっと落ち着いてコーヒーを飲むと、まぶたが閉じそうになってしまう…。

Book 眠くて死にそうな勇敢な消防士―モラヴィア動物寓話集

著者:アルベルト・モラヴィア
販売元:早川書房
Amazon.co.jpで詳細を確認する

人気blogランキング ← 4月23日23時50分現在、480で21位~happy02

|

2008年4月 9日 (水)

女に運転させたのでは格好がつかないからと

4月8日(火)13時30分~ 傷害・道路交通法違反

 簡裁の風営法違反が13時47分に終わり、地裁刑事7部(高橋徹裁判官)810号法廷の「傷害・道路交通法違反」の審理を覗いてみた。
 13時50分頃に入ると、けっこう傍聴人がいた。この時期、開廷が少ないのに若い男女が集団で傍聴にきたりするもんだから、いろんな事件がけっこう混むんだよね。

 年配の弁護人が弁護人席で長々しゃべっていた。最終弁論なのだな。
 被告人(在宅)は、ちょい茶パツで、黒い長袖Tシャツ(のように見える)に黒いズボン、靴はしゃれた薄茶色。パカッと開いた両足の膝に両手をのせていた。ちょっとヤクザ風ではある。

 交通トラブルで、相手の運転者に対し暴行・傷害をはたらき、現場から立ち去るに当たって女(妻)に運転させたのでは格好がつかないからと、無免許なのに自分で運転したんだという。私には到底思いつかない発想だ。
 交通トラブルによる傷害、殺人のニュースはよくあり、「ひどい被害を受けて怖くなり、その後、暴走車に追われて逃げようと飛ばしたらオービスにやられた」という人にお会いしことはあるけど、傷害を負わせた側が裁かれる裁判を傍聴するのは初めて。
 この件は、目撃者もいたらしい。
 弁護人は、やたら長々、被告人を善良で可愛そうに見せることを述べた。ことさらにそう見せてるな、という臭いが感じられた。しかも、「罰金刑を選択した判決」を求めるのだった。私選なんだろう。
  
 14時5分閉廷。次回判決。

 廊下で開廷表をメモしてたら、びっくり仰天、複数の意味で珍しいというか懐かしい人に遭った。私が遅れて法廷に入ったとき、すぐに今井とわかったそうだ。私ってそんなに良い男? いやん。
 ものすごい興味深いお話を聞いたのだが、どこまで書いていいものやら。

 本日の傍聴はこれでおしまい。
 帰りに新宿で、スキャナーからPDFファイルをつくるソフトと、ウィルス対策ソフトを、ようやく買ったよ。

Book 裁判中毒―傍聴歴25年の驚愕秘録 (角川oneテーマ21 B 107)

著者:今井 亮一
販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

人気blogランキング ← 4月9日20時10分現在、350で28位~ happy02 

|

2008年3月19日 (水)

次は自動的に刑務所行き

3月18日(火)10時~

 東京地裁・刑事3部・520号法廷で、道路交通法違反の新件。

 傍聴席(20席)の椅子が新型になってた。
 9時56分頃から、制服の中高生(制服マニアでない限り中学3年か高校1年か判別できないよ)男女が多数いて、やがて満席になった。

 被告人(在宅)は60歳くらい。いかにも会長または社長風の、語り口もお上品な女性。氏名からネットで拾える団体の役員。
 罰金前科4犯、違反歴7回の、無免許運転の常習。

 犯行車両の売却について、
  ・1月中に録取された調書には、すでに売却をお願いしてるとある
  ・売却を頼んだとする書面は3月中の作成
 の点を、矛盾してる、つまり1月の調書録取時にはウソの供述をした、と検察官は責めたが、2つの売却の相手は異なるんじゃないか。異なるのに、問われたことにだけ短く被告人は答えさせられ、
  ・3月に売却を頼んだ相手には、1月中には頼んでいない
 つまり調書の内容はウソだったという形にさせられた、ように傍聴席からは見えた。真実はどうか知らないが、傍聴席からこういう印象を受けることは、よくある。拙著『裁判中毒』の「あとがき」参照。

 裁判官は、被告人の顔をほとんど見ず、手元の書類ばかり忙しく見てるな、と思ったら直ちに判決。
 懲役6月、執行猶予3年。
 6月はちょっと重い印象だ。運転距離が長かったせいか。飲酒運転と違って無免許は厳罰化が叫ばれてないけれども、厳罰化の波に押されて無免許の量刑も若干重くなってるのか。

 裁判官は、シガリロ、じゃなくて茶色い鉛筆を右手指に挟んで、その手であごを支えたり、あからさまにひじをついたり、なーんか軽々とっとと片付けたい風な、やる気なさそうな雰囲気で、どうしちゃったのかと見ていたら、最後に被告人にこう言っていた。
「まっとうな仕事をやってるのに、あまりにも(無免許運転に対する姿勢が)ルーズなんで、次やると(執行猶予中にやると)もう、かわいそうだとかなんとか、言ってられなくて、ほとんど自動的に刑務所(懲役実刑)なんで」
 私の傍聴ノートに、ほっとした風にこう書いてある。
「おー、いいこと言った!」
 10時38分閉廷。

Book 裁判中毒―傍聴歴25年の驚愕秘録 (角川oneテーマ21 B 107)

著者:今井 亮一
販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

Banner_02_2人気blogランキング←3月19日11時10分現在、430で24位~♪

|

2008年3月 7日 (金)

格別の自重自戒が求められていたのに

3月6日(木)15時30分~

 地裁429号法廷で、女性名かとも思える被告人氏名の「建造物侵入」が13時30分から17時の期日であり、さすがにまだ終わってないだろうと見に行く…。
 エレベータを降りると、警備の職員がぎっしり、通路をふさいでた。
 あぁ、例の法政大の学生運動関係の裁判があるのか。あれは、たしか水曜の開廷だったかと思うが、木曜にも期日を入れることにしたのかな。
 気にせず429号法廷へ、と職員の間を通ろうとしたら…なんと、その「建造物侵入」が、その関係の裁判だったのだ。そのための警備だったのだ。あれ~。
 というわけで、傍聴できず。
 東京地裁へ通ってるマニア諸氏にしか分からない話で、ごめんね。でも、楽しかった。

 15時30分から、東京高裁715号法廷(長岡哲次裁判長。この人、映画『昭和残侠伝』から抜け出てきたようなキャラと思う)で、「道路交通法違反」の第1回。
 被告人は不出頭。連絡が取れないんだそうだ。
 しかし、裁判所からの送達はすべて本人が受領しており、手続きは適正に進行しているってことで、結審して直ちに判決。
 控訴棄却。訴訟費用は不負担。
 昨年3月に無免許&酒気帯びで、懲役5月、執行猶予3年の判決を受け、格別の自重自戒が求められていたにもかかわらず本件無免許運転、しかも、缶ビールを飲み、パトカーに追跡され、振りきって逃走したことが認められ、超過40キロの速度違反で罰金、その他信号無視などの違反もあり、原判決の懲役6月は重すぎて不当とはいえない…。
 弁護人は、どこかで見た弁護士だった。
 15時36分閉廷。

 16時から地裁のほうで「準強姦未遂」の判決があり、行ってみたが期日変更。
 来週の高裁の開廷をチェックしてから、警視庁へ。
 2件開示を受け、2件請求し、ちょうど良い時刻になったところで、弁護士会館へ…。

Banner_02_2 人気blogランキング ←当ブログの順位はこのページの中程に♪

|

2008年3月 6日 (木)

二重の状態

3月6日(木)13時15分~

 東京地裁724号法廷で、「道路交通法違反」の新件。

 壇上に現れたのは、合田(ごうだ)悦三裁判官。
 ここんとこ、合田裁判官の公判をよく傍聴してる。
 べつに狙って来てるわけじゃない。波があって、最近やけに合田さんに当たるのだ。しばらく前は、ぜんぜん当たらなくて、あぁ、合田さんは他所(よそ)へ行っちゃったのかと、じつは思っていたのだ。

 被告人は身柄(拘置所)。昨年10月に2件の無免許で略式命令(罰金の支払い命令)を受け、昨年12月にまた無免許という、まぁ、こう言ってはなんだが、ありがちな事件だった。
 懲役5月、執行猶予3年。これ自体は相場だ。

 ただ、被告人は本件無免許で勾留されながら、前の2件の無免許の罰金を払えなくて労役場留置にもなっているという「二重の状態」なのだという。
 本件無免許では執行猶予判決なので釈放されるけれども、労役場留置の期間がまだ残っている場合は(口ぶりからしてまだ残っているようだった)、労役場留置については釈放されませんよ、ということを、合田さんはていねいに説明していた。

 本件無免許は普通乗用自動車。前の2件も普通乗用自動車なら、罰金の額は、少なくとも1件当たり20万円のはず。1日換算額は、通常なら5000円。
 (20万+20万)÷5000円=80日。

 かつ、執行猶予とは、今度やったらもうアウト(刑務所行き)であり、だからこれから3年間は思いとどまってくれるだろうこと、そして、3年間思いとどまれば、その後も犯罪とは無縁で生活できるだろう、と期待して1回チャンスをあげるんですよ、という趣旨のことを、いつもの迫力ある早口でていねいに説明していた。
 13時23分閉廷。

Banner_02_2 人気blogランキング ←3月7日7時20分現在、420で22位~♪

交通違反でつかまっても困らない本 (ワニ文庫 P- 147) Book 交通違反でつかまっても困らない本

著者:今井 亮一
販売元:ベストセラーズ
Amazon.co.jpで詳細を確認する

改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?―警察では教えない126の基礎知識 Book 改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?―警察では教えない126の基礎知識

著者:今井 亮一
販売元:草思社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

|

2008年2月20日 (水)

刑事裁判の異常さを際立たせる最高裁判決

2月19日(火)

 13時30分から、2月5日に第1回を傍聴した「自殺幇助」の判決。
 開廷15分前に行ったら、もう5人並んでた。毒人参さんも言ってるけど、そういえば最近、早々と列ができてること、よくあるんだよね。昔は13時20分からあの判決を傍聴して13時30分から、とか忙しくやれたのに…。
 判決は、懲役2年、執行猶予4年、訴訟費用負担。
 13時35分閉廷。
 遺族5人がいて、その怒りはそうとう激しいようだった。
 廊下でカチ合ってトラブルにならないよう、裁判所の職員が…。

 他に傍聴したい2件は、2件とも13時30分から。
 いちおう、地裁422号法廷(刑事9部)の「道路交通法違反、犯人隠避教唆」へ…。
 ここも裁判員裁判用の法廷で、弁護人と検察官の後ろの壁に、巨大なモニターがあり、弁護人席と検察官席に各1つ、そして裁判官の席に5つの小さなモニターがあった。
 傍聴席の3分の1くらいを、黒い詰め襟の制服の男子高校生たちが埋めていた。
 開廷表の裁判官ではない裁判官が審理しており、後で聞いたら14部のキシノさんだと。でも、後で裁判所のサイトを見たら、14部ってないじゃん! キシノさんっていないじゃん、民事にも。イシノさんの聞き違い? 14部って、ないんだっけ? 後日確認しとこう。
 事件は、無免許の常習。停止処分中に「仕事で」と運転して取消処分となり、欠格期間中に「仕事で」と運転して…というお決まりのパターン。そして、軽い事故を起こしてアルバイトを身代わりにし、欠格期間が明けて免許を再取得したが、バレてさらに重い取消処分になったのだという。
 どういうわけか、弁護人席に4人も。
 検察官も3人。男、女、男。くっつけると、嬲る(なぶる)という字になるんですけど…。
 求刑は懲役1年。
 14時51分閉廷。
 もう1件「窃盗未遂」の法廷へも念のため行ってみたが、とっくに閉まってた。

 本日の傍聴はこれでオシマイ。警視庁へ。
 2月14日に女性白バイ隊員が配ったというチョコの契約書は、やっぱないんだそうだ。てぇことは、交通安全協会が持ち込んだんだろう。なくても開示請求し、文書不存在により非開示、の決定をもらっとくか。いや、そんなのもらったって、どうってことはなく、そんなことでお手間を取らせるのも申し訳ない。ヤメた~。

 国土交通省の食堂でラーメン食ってから警察庁へ。「行政不服申立事件調」の2007年分を開示請求に。まだ集計が終わってないとのこと。2006年分は昨年の3月か4月に請求したんだっけ。

 それから総務省へ。
 省庁別の行政不服審査の詳細データを開示請求に。
 これは、ネットで公開されてるという。ヤホー。

 某氏から携帯メールが入り、明日の傍聴券交付予定が珍しいことになってるという。裁判所へ戻って見たら、例の事件(いわゆるセレブ妻ばらばら殺人?)の期日が取消になっていた。どうしたんだろ。

改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?―警察では教えない126の基礎知識 Book 改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?―警察では教えない126の基礎知識

著者:今井 亮一
販売元:草思社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 以下、2月19日付け朝日新聞の一部。
 リンク先の記事の、上の写真の左側は、あらま! 山下幸夫弁護士だ。 

男性器映る写真集「わいせつでない」 最高裁判決
 米国の写真家、ロバート・メイプルソープ氏(故人)の写真集について「男性器のアップの写真などが含まれており、わいせつ物にあたる」と輸入を禁じたのは違法だとして、出版元の社長が禁止処分の取り消しなどを国に求めた訴訟の上告審判決が19日あった。最高裁第三小法廷(那須弘平裁判長)は「写真集は芸術的観点で構成されており、全体としてみれば社会通念に照らして風俗を害さない」とわいせつ性を否定。請求を退けた二審・東京高裁判決を破棄し、輸入禁止処分を取り消した。

    (中略)

 第三小法廷は(1)メイプルソープ氏は現代美術の第一人者として高い評価を得ている(2)写真芸術に高い関心を持つ者の購読を想定し、主要な作品を集めて全体像を概観している(3)性器が映る写真の占める比重は相当に低い――などと指摘。作品の性的な刺激は緩和されており、写真集全体として風俗を害さないと結論づけた。

 この記事を読んで、うわーっ!! と思った。
 チンコらしきものが1個でも写ってれば、その事実のみに着目してまず有罪と決め、評価だの芸術性だの他のことは、ぜぇんぶムリムリ有罪方向で解釈する、それが刑事裁判(起訴事実を被告人が否認する刑事裁判)の基本的なあり方といえる。
 この判決は、その逆も逆、真逆じゃん。なぜ?
 どうしてこんなことになったのか、とにかく、刑事裁判の異常さを際立たせる最高裁判決、と思えたっス。世のなか、いろんなことがありますね~。

Banner_02_2 人気blogランキング ←2月20日5時20分現在、370で29位~♪

交通違反でつかまっても困らない本 (ワニ文庫 P- 147) Book 交通違反でつかまっても困らない本

著者:今井 亮一
販売元:ベストセラーズ
Amazon.co.jpで詳細を確認する

|

2008年1月31日 (木)

その髪を切ったら人生変わるんじゃないか

1月30日(水)

clip 10時30分から、東京高裁720号法廷で、「傷害」の判決。
 被告人は不出頭。
 千葉のコンビニで、菓子パン1個をズボンの右後ろポケットに入れ、カゴにカレーパン3個を入れてレジへ行き、後ろの客(柔術の心得あり)から「万引になっちゃうよ」と言われ、店長が警察を呼んだので立ち去ろうとして、止めようとした客を蹴った、というふうな事件。
 原判決(罰金20万円)破棄、罰金10万円。
「罰金20万円は、重きに失するといわざるを得ない」
 えーっ、控訴審で罰金の原爆もとえ減額って、初めて傍聴したんじゃないかな。

clip 10時45分から、簡裁826号法廷で、「道路交通法違反」の新件。
 ちょうど45分に入ると、前の「窃盗、占有離脱物横領」の被告人質問をまだやってるところだった。
 すべて同種の前科・前歴多数。累犯関係にある前科もあり。服役経験5回。最終刑を仮釈放後、1年たたずしての本件犯行は、ふすま1枚を隔てた同僚の部屋へ、ゴミ出しをしてやろうと入り、こたつに置かれていた財布を窃取、その後、安易に足にしようと他人の自転車に勝手に乗ったんだそうだ。
 43歳の誕生日を取調室で迎えたそうで、求刑は懲役3年。
 服役前科が多数ある被告人は、最終陳述をじつにすらすら上手に述べるのだった。

clip 11時をすぎてから、「道路交通法違反」の新件へ。
 身柄(拘置所)の被告人が入ってきて、一瞬、ギョッとなった。濃い髪が、口の上あたりまで垂れて、顔がぜんぜん見えない。
 起訴事実は無免許運転。車のチューンというか整備が好きだそうで、寄宿先の主人の車の、タイヤを交換してあげるに当たり、車を持ち込んだほうが安いからと、タイヤ屋を探して運転したらしい。
 木村昇一検察官の、ちょっと説教を交えた被告人質問に対する被告人の供述は、そんなの当然わかってるよ、車関係の仕事を始めることになってるんだから、任せとけよ、みたいな雰囲気がどうも感じられた。
 しかし(木村さんもしきりに心配していたが)無免許で車関係の仕事を始めるって、絶対ムリがあると思う。
 車を運ばねばならなくなったとき、どうするのか。
「知ってるレッカー屋がいるんで、そういう人に頼んで…」
 と被告人は言っていたが、他人の商売のためにそうそうタダでレッカーしてくれる者がいるはずもなく、結局は、儲けを出そう、赤字は避けようと、また無免許運転してしまうんじゃないか、それがお決まりのパターンなんだけどと、無免許運転の裁判だけで100件くらいの傍聴してきた者としては思わざるを得なかった。
 直ちに判決。罰金20万円、満つるまで算入。訴訟費用は不負担。
 あの髪をすっきり切ったら、人生だいぶ変わるだろうにと、薄い短髪の私は思うのだった。

clip 同じ法廷で11時50分から、「住居侵入」の判決。被告人は在宅。
 深夜、女性の肢体を覗き見るため、アパート玄関前の通路へ侵入したのだそうだ。
 同種罰金前科多数あり。本件犯行の1年足らず前に、同種事案で懲役1年、執行猶予2年の判決が確定しているのだという。
 判決は懲役1年。訴訟費用は不負担。
 終わって検察官が被告人に言ってた。
「確定したら検察庁で手続きしてね。いなくなったりしないでね。もし逃げたりすると全国手配がかかるから…」
 1階で、その被告人と弁護人が話してるのを漏れ聞いた。控訴するようだ。

 今日の826号法廷(刑事1室1係)は、岩垂正起裁判官ではなく、武内晃裁判官だった。武内裁判官の公判を、私は2004年から2005年にかけて15件傍聴している。その後、松本弘裁判官になり、2007年から岩垂正起裁判官になった。今日だけピンチヒッター?

flair ちょっとナゾのメッセージを。傍聴を重ねてると、冤罪臭いけど弁護人の弁護にも問題があるのでは、と思うことがある。「こんなの絶対無実だ! 警察、検察、裁判所が悪い!」とか、やたら息巻くのは、弁護人のやることじゃないはず。緻密に防御し、攻めなければ。なんであそこを突っ込まないの? と思うことがある…。

 農林水産省地下の第5食堂で、フライ盛り合わせ定食(半食)440円。満足~。

改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?―警察では教えない126の基礎知識 Book 改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?―警察では教えない126の基礎知識

著者:今井 亮一
販売元:草思社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

clip 13時15分から、東京地裁415号法廷で、「業務上過失傷害」の判決。
 被告人(在宅)は、若めの女性。検察官は、以前簡裁のほうで立会いをやってた濱田立さん。禁錮1年2月、執行猶予2年。被告人は申請により免許の取消を受けたそうだ。

clip 13時30分から、東京地裁406号法廷で、「強盗等」の判決。
 1時間もとってるので、なんだろと傍聴してみた。傍聴席はパラパラだった。
 「等」は、暴行、強姦、強姦致傷など。そういう罪名も開廷表に書かれていたら、満席だったんじゃないか。
 懲役16年(求刑は20年らしい)、未決600日算入(事件番号は平成18年)、仕込みナイフ1本、手錠2個、ヒモ1本を没収、そして、一部無罪。
 被害者は、援助交際(売春とどう違うんだろ?)に応じた、いずれも20歳前後の女性ら、A嬢、B嬢、C嬢、D嬢、E嬢で、判決理由には、「両手両足に手錠をかけ」「口の中に放尿」などの言葉が聞こえた。避妊具を用いず、膣内に射精もしたらしい。
 1984年に、連続強姦で懲役13年を宣告され、仮釈放までだいぶ長期間服役したんだという。
 一部無罪は、E嬢のぶんで、E嬢は3回の公判不出