裁判所のミスで、性犯罪者に棚からぼた餅
なんと、8月はまだ裁判所へ行ってない!
恐怖の夏休み! に加え体調不良とかいろいろ重なって、今日は休もう、今日も休もうとなり。だから警視庁へお邪魔する件もすっぽかし続けている。申し訳なく…。
以下、7月に傍聴したのを少し。
東京高裁で「脅迫、名誉毀損」の控訴審判決。
被告人は非身柄。だいぶんに個性的な、ただ者じゃないだろ、と思えるおばさんだ。
内夫の元妻の郵便受けに、元夫(被告人の現在の内夫)をたぶらかして無一文で追い出した、慰謝料として全財産を払え、この手紙をインターネット上に公開する、などと書いた手紙を入れ、■■の顔写真が載った雑誌記事をブログに載せた…。 ※内夫=ないふ、内妻=ないさい
前科なし。収入が乏しく毎月の生活費に余裕がなく、内夫には介助が必要なので、原判決の罰金50万円は重すぎて不当、罰金額を減らすか(罰金刑の)執行猶予を…。
そのような事情は原判決も考慮していると、あっさり控訴棄却。
これはあれだ、現実の生活者にとっては、罰金の実刑より、執行猶予付きの拘禁刑のほうが断然軽いんだけども、法律的には真逆。前科なしでこの程度なら、軽く罰金(の実刑)にしてあげる、よかったね、司法の決まり事と、現実の生活者の都合とは、真逆、そういうことの、ひとつの顕れかと。
そうだとすると、生活が苦しいとか言わず、無反省で再犯可能性ありぃの態度をガンガン示し、悪質と見せて、執行猶予付き拘禁刑を勝ち取る作戦も…。前科なしで普通は罰金の事件が、拘禁刑の実刑になるはずがないのだから。
東京高裁で「道路交通法違反」の控訴審判決。
被告人は非身柄。暑いのに黒スーツの、日焼けした中年男性だ。
普通貨物を酒気帯び運転、そうとうに高いアルコール濃度、物損事故、「暴力行為等処罰に関する法律違反」で懲役刑の執行猶予中、原判決は拘禁刑5月。
禁酒し、損壊したガードレールを自ら修理し、贖罪寄付3万円、しかし控訴棄却。
言い渡しが終わるや、検察職員が2人、バーの中へ。保釈を取り消して収監するのだ。
執行猶予中でなければ、楽々執行猶予だったろう。懲役刑のいわゆる弁当を持って、拘禁刑で行くのだ、刑務所へ。やんちゃ方面で突っ張って生きてきた人なのかな、とかぼんやり私は思った。
次の事件は、妙なメモ書きになってる。記憶をたどれば、廊下でマニア氏にお会いし、珍しいのを傍聴したというので聞き書きした、ような記憶。たぶんきっとそうだ。ありがとうございます~。
東京高裁、「性的姿態等撮影、児童買春,児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律違反、不同意性交等、不同意わいせつ」、判決。
被告人氏名は「非表示」。実父か継父か、学校教師か、そういったところだろう。
これ、検察控訴だという、えーっ。でもって控訴審の今日の判決は、原判決破棄、懲役7年、原審未決220日算入。なにを、なぜ破棄したのか。
簡単にいえば、2023年7月13日より前の犯行に対し、原審は、懲役7年ではなく拘禁刑7年を言い渡したのだという。
どっちも7年は7年、そこは変わらない。ところがしかし、検察控訴で破棄判決でもあるので、当審未決(控訴審における未決勾留日数)は全部算入(全部通算)となる。被告人には関係のない、法律上のミスにより、何十日か百日近くか、棚からぼた餅、被告人はラッキーだったね~。
非常に珍しいが、こういうことはたまにある。以下は刑事訴訟法。
第四百九十五条 上訴の提起期間中の未決勾留の日数は、上訴申立後の未決勾留の日数を除き、全部これを本刑に通算する。
②上訴申立後の未決勾留の日数は、左の場合には、全部これを本刑に通算する。
一 検察官が上訴を申し立てたとき。
二 検察官以外の者が上訴を申し立てた場合においてその上訴審において原判決が破棄されたとき。
③前二項の規定による通算については、未決勾留の一日を刑期の一日又は金額の四千円に折算する。
④上訴裁判所が原判決を破棄した後の未決勾留は、上訴中の未決勾留日数に準じて、これを通算する。

