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カテゴリー「民事の裁判」の85件の記事

2025年6月25日 (水)

DVで妻子が警察へ駆け込み秘匿避難、夫は銃砲所持関係の資格が不認定に

 怖い話を2021年1月、伝説のメルマガに書いた。以下、一部を転載する。若干加除訂正して。

 

  ☕  ☕  ☕

 

 東京地裁の民事の開廷表に、免許についての処分の取り消しを求める訴訟の、本人・証人尋問の期日を見つけた。
 もちろん傍聴しましたともさ!

 原告席には中年男性が1人だけ。本人訴訟なのだ。
 ヘアはサイドが刈り上げ(ツーブロック)で、フード付きトレーナー、濃紺マスク。ま、格好いい系かな。

 被告は東京都。処分者が公安委員会でも警視総監でも、被告は東京都になるのだ。
 被告席には、前列に3人、後列に3人、傍聴席に4人、ま、運転免許の行政訴訟のいつもの陣容だね。

 

 すぐに証人尋問が始まった。

 証人は黒スーツの中年男性だ。被告指定代理人の1人が立ち上がった。つまり被告側の証人なのだ。
 まず代理人は、平成29年(2017年)当時の、証人の所属を尋ねた。取締りまたは処分は、だいぶ前だったんだね。

 証人は、××警察署の「生活安全課、生活安全係…警部補」と答えた。

 ん? なんで生安(せいあん)が? 代理人が業務の内容について尋ねた。

証人  「近隣トラブル、DV(ドメスティックバイオレンス)、つきまとい、ストーカー、必要に応じて相手方に注意や警告を…」
代理人 「平成29年×月×日、○○○○氏から夫の暴力について相談を受けましたね」
証人  「はい、私が受けました」

 ○○○○は女性名で、姓の部分は原告と同じだ。

 んん? DVがらみの暴力的運転をして危険性帯有(道交法第103条第1項第8号)による行政処分(最大180日停止)を受け、それで争ってるのか? だとすれば超珍しいのに当たったぞ、たっ大変だ! 私は興奮した。

証人  「平成29年×月×日、夜の宿直…子どもを連れた女性が現れ、夫から暴力を受けている…結婚当初から暴力…毎日、夫からの暴力におびえている…自宅の鍵を取り上げられ…帰るつもりはない…いちばんひどかったのは、殴られ、蹴られ、髪を引っぱられ、打撲とあざ…子どもの前で手を出すことはないが、殴るぞ、殺すぞと、子どもの前でもよく言っていた…」

 妻は、夫(原告)が逆上するおそれがあるのでどこにも相談できずにいたが、夫の父親からうながされ、ついに警察へ来た、そういうことらしい。

代理人 「措置は…」
証人  「第1希望が秘匿避難…シェルターへ避難させました…シェルターはスマートフォンが使えず、外出できない…(相談者)の表情も踏まえ、信憑性があり、大変危険で切迫性があると判断しました」
代理人 「シェルターへは」
証人  「自分が連れて行きました」

 もちろん、警察は夫からも事情を聞いたという。

証人  「(夫は)自分にも言い分がある…自分もだまされた…(詳細は)特に言いたくないので黙秘すると…」

 夫に対して警告し、暴力等を継続するなら逮捕もあり得る等を告げたところ、夫は「はい、分かりました」と言ったそうな。

代理人 「夫の父親からは」
証人  「相談受理の翌日、警察署で直接、話を聞きました…(父親は)自分も相談を受けた…息子が暴力をふるっていると思われると…」
代理人 「××警察署、少年係から児童(児相?)通告…」
証人  「はい、子どもの面前で、殴るぞ殺すぞ…心理的虐待に当たり…」

 

 続いて原告から反対尋問、ではなく右陪席裁判官が尋問した。ほぼ事実関係の確認だった。省略する。
 そして…。

右陪席 「(原告に対し)×月×日付けの書面…質問になることは私が聞きました(尋問した)…どうもおかしい、とかいうのは意見になるので…」

 はは~、本人訴訟における尋問は、証人に対し意見をぶつけることになりがちだ。そこで裁判所は、原告が尋問したいことを書面にして出させ、尋問手続きになじむことを右陪席が代わりに尋問した、そういうことなんだね。

右陪席 「(さらに証人に)聞きたいことはありますか?」
原告  「ありますっ!」

 原告本人からの尋問がおこなわれた。
 私は傍聴席で覚悟を決めた。間もなく別の法廷で重要な刑事裁判が始まるが、そっちはあきらめよう。DVと運転免許の行政処分がどう関係するのか、こっちのほうが重要だ!

 要するに原告としては、DVなどやってない、証人が妻に会ったか疑わしい、という認識のようだった。
 私は本件の真相を知らないが、一般論として、その認識はDV夫には普通のことかと思われる。

 重要な刑事裁判の開廷時刻をだいぶ過ぎ、次の警察官の尋問が始まった。

代理人 「平成30年(2018年)×月×日…」

 ん? DVの相談があった日から約1年が経過してるじゃん。なんなの?

代理人 「…○○さん(原告)が射撃教習を受ける…調査をした…」
証人  「はい」

 ここで私は傍聴ノートに、ペンの色を変えて「あー!!」と書いた。

代理人 「平成31年(2019年)×月×日付け、公安委員会…教習資格を不認定…当時、証人は…」
証人  「××署、生活安全課、生活環境係…巡査部長…主に銃砲の許認可事務を担当…平成29年×月×日、○○さんの妻が…相談処理結果表を…」
代理人 「銃砲の許認可を担当…送られてきた書類を確認して…」

 なんと、免許は免許でも、運転免許ではなく、銃砲方面の免許に関する訴訟なのだった。がーん!!!
 私はそっと法廷を出て、重要な刑事裁判のほうへ急いだのであった。

 

 重要な刑事裁判とは、総理官邸での傷害事件か、歩行トラブルにより傘で目を突き刺し失明等の重傷を負わせた事件か、だったと思う。


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 以上を書いたメルマガ第2505号、そのタイトルは「DVで妻子が警察へ駆け込み秘匿避難、 夫は銃砲所持関係の資格が不認定に」だ。

 

 時期的に本件とは異なるが、「射撃教習資格不認定処分取消等請求事件」というのがネットで拾える。
 銃砲を所持する男が、何をやらかすか怖ろしい男であると警察は認め、資格を取り消す、そういうことが、じつは行われているんだねえ。私はぜんぜん気にしてなかった。

2025年6月13日 (金)

新宿署留置場における暴虐事件

 報道を見て「あっ、それ傍聴したよ」となることが多い。今回のこれもだ。

 

 6月11日、朝日新聞が「留置場で手足拘束したまま排尿、排便後に手で拭かせる 都に賠償命令」と報じた。
 記事の冒頭はこうだ。

 警視庁新宿署の留置場に収容された20代男性が、手足を拘束された状態で排尿させられるなど非人道的な扱いを受けたとして、東京都に損害賠償を求めた訴訟の判決が11日、東京地裁であった。篠田賢治裁判長は「合理的な理由なく男性の品位と尊厳を著しく傷つけた」として、都に33万円の賠償金を支払うよう命じた。

 

 どこから話そう。時系列に沿うなら、始まりは2023年2月だ。

 その日、東京地裁で「強盗致傷、詐欺未遂、窃盗」(裁判員裁判)の判決を傍聴した。
 新宿歌舞伎町で、「朝ホス」というのか朝のホストクラブへ行く30代女性を襲ったと、2022年に報道された事件だ。
 その逮捕報道では被疑者は、住所不定、無職、21歳だった。

 

 起訴され法廷に現れた被告人(身柄、拘置所)について、私は文字でこうスケッチした、「えっ、格好いい男じゃーん。真っ黒たっぷりヘア。目は優しげ」。

 30代女性に対する強盗致傷と、特殊詐欺(のうちオレオレ)などで…。

裁判長 「主文、被告人を懲役5年に処する。未決購入日数中200日をその刑に算入する」

 

 そして2024年10月、東京地裁の民事の開廷表に「国家賠償請求事件」(国賠法による民事訴訟。本件の被告は東京都)の、弁論(証人尋問)の期日を見つけた。

 原告の氏名にうっすら見覚えがあり、直ちにスマホ検索、「あの事件の被告人か!」となり傍聴した、ように記憶する。 ※刑事は検察官vs被告人、民事は原告vs被告。

 

 13時15分~16時30分の期日だ。まずは証人2人の宣誓から始まった。

 上背はそうないが横に巨体で短い坊主刈りの男性と、メガネのスリム男性、2人ともスーツにネクタイ。
 2人並んでの宣誓は、宣誓書を同時に読み上げるのが一般的(これまで私が見てきた範囲では)だが、本件では1人ずつ読み上げた。ほぅ。

 巨体男性のほうは、ハンカチで汗を拭きふき、呼吸が苦しそう。「体調不良」ということで、こっちから尋問することになった。

被告指定代理人 「令和4年(2022年)…留置業務…」
証人 「11年ほど」

 ええっ? と私は思った。11年間も?

被告指定代理人 「留意していることは」
人 「逃走防止…自殺させない…留置場の秩序、平穏を守ること…」
被告指定代理人 「戒具の使用は」
証人 「毎月、各4係…使用訓練を実施…」

 私は、ほかにどうしても傍聴したい刑事裁判があり、14時23分に出た。14時56分に戻り、15時52分、また出て、今度は戻らなかった。
 傍聴ノートはB5サイズでぎっしり16ページにわたる。

 トラブルが起こったときはビデオカメラで撮影することなっており、本件でも撮影したと言うのだが、原告が暴れている(と被告は主張する)場面だけが、上手い具合にというか、スイッチの調子が悪かったりして、録画されていないのだった。なるほど~。

 

 そうして2025年6月11日、その訴訟の判決が出たわけだ。

 

 当時の傍聴ノートに、証人の氏名がある。漢字は不明だ。いま、警視庁新宿警察署とそのカナ氏名でネット検索してみた。
 新宿署の留置場がらみの、別の事件がヒットした。取り急ぎそこまで。

2025年5月14日 (水)

統一教会vs鈴木エイト、双方の意見陳述を傍聴した!

 さてさて、5月8日(木)13時10分~13時40分、東京地裁民事第44部、606号法廷(52席か42席)で「プライバシー侵害に基づく損害賠償請求事件」の第1回口頭弁論期日、マニア氏から情報をいただき(ありがとうございます!)、防虫もとい傍聴しました!

 

 開廷表では、原告は「(閲覧制限)」、被告は「鈴木エイトこと(閲覧制限)」。統一教会側が鈴木エイト氏(以下エイト氏)を訴えた裁判だ。

 13時02分に行くと、すでに行列があり私は26番目だった。開廷時にはほぼ満席に。

 原告席は、前列に3人、後列に1人。3人のうち真ん中のメタボな中年男性が原告本人とあとでわかった。
 「BAN苦死慰」という方が法廷画をアップしている(https://x.com/BAN_9_4_1/status/1921017530279239792)。見事に特徴をとらえている。じつに上手い!

 被告席は、前列に3人、後列に7人。前列の真ん中が鈴木エイト氏。グレーの良い感じのスーツだ。

 

 13時10分開廷。まずは双方の訴状、答弁書を陳述扱い。甲は26号証まで、乙は5号証まで提出扱いとし、双方から意見陳述。
 原告席で原告が立ち上がり、書いてきたもの(陳述書か)を読み上げ始めた。
 以下、メモできたところから一部拾う。メモできなかった部分及び拾わない部分は「…」でつなぐ。

原告 「まず、このような匿名の裁判…率直な気持ちを…エイト氏…いつの間にか、勝手に私を撮影…私の名前を晒してバラ巻く…信仰が広く知られてしまい…日頃から、息を潜めるように暮らしていかなければならず…エイト…生活を脅かす危険人物…恐怖…どこで何を…私…ボランディア…子ども食堂へ突然…私は戦慄しました…子ども食堂…私に対し、縁を切る…」

 原告の様子は、顔を赤くして興奮、泣きそうな感じだ。
 ええっ、エイト氏ってけっこう人非人(にんぴにん。ひとでなし)なのか?

原告 「板橋…講演会…私のフルネームを晒し…ボランティア団体を晒して…人生真っ暗…どん底に落ちた…『まるまるさん、有名な統一教会だったんですね』…板橋区を盛り上げようと楽しくやっていたのに…」

 このあたりで原告は、拳(こぶし)で原告席(大きな机)を叩き、泣き声になった。だいぶ興奮しているようだ。

原告 「信仰…ために生きる…子どもたちの喜ぶ姿を見て…私は大変な絶望感…自殺も…私のボランティアを、正体隠しだと…いっしょに、ために生きる…幸福感を味わっていただけ…」

 エイト氏はいろいろ暴露したという。

原告 「シモムラ議員…国政報告会…たまたま居合わせただけです…シモムラ議員…私の名前も知らないでしょう…私をパイプ役だとか…正体を隠して伝道だとか…鈴木エイト氏による行き過ぎた報道のせいで…私の、全人生を賭けた、訴状でございます!」

 原告の興奮は頂点に達し、泣いた、ように見えた。
 私は傍聴ノートに、ペンの色を変えて「がんばって泣く」と書いた。正直な感想として、どうも演技性のものが感じられ…。

 

 13時20分、続いて被告エイト氏の陳述。

 立ち上がったエイト氏を見て私は驚いたね。だいぶ長身だ。足元に台があって、そこに乗っているのか? いや、上半身の長さからして、台は無さそう。
 しかも、グレーのスーツが似合ってる。うむぅ。 ←なぜ唸る(笑)

被告 「原告の主張自体が失当…支離滅裂…週刊文春の記事…取材を受け…原告自身…青年部長…LinkedIn(?)…実名と顔写真を…板橋…クラブ…偽装ボランティア…イッシン(一心?)教育センター…正体を隠した団体…2D…ツーデイズ合宿…その講師を務め…正体隠し…世界日報…原告…ネットに出している…シモムラハクブン…街頭での政治活動は目線不要…ピースロード板橋…講演…××という人物が勝手に撮影…××も別働隊…勝共連合…子ども食堂…公益性の高い情報…実名…幹部であることを示す必要がある…今回…一連の訴訟…(教団は)『エイト三部作』と呼び…」

 原告のさっきの陳述の内容を、あらら、ぜんぶひっくり返しちゃった、という感じだった。
 私は傍聴席から、原告の顔を覗き込んだ。難しそうな顔で、固く目を閉じていた。

被告 「原告…常日頃から、顔を出して宗教活動…街頭演説…ブログ…自分や家族の写真も公開している…大きな齟齬や矛盾が…むしろ、自ら信仰を進んで公開している…」

 13時30分の30秒ほど前に陳述は終わった。

 原告の準備書面に対する被告の対応を待ち、7月11日にweb会議で弁論準備手続き(非公開)を行うと決め、13時33分閉廷。

 統一教会の選挙支援は非常に力強かったはず。だからこそ自民はあそこまで入れ込んだのだろう。
 その支援を得にくくなった自民は、今度はどこにすり寄るか、非常に心配だ。

 そこにおいて「うちらがその力強い支援を頂いちゃおう」という政党もあらわれたようで、近々ある東京都議選、夏の参院選はどうなるんでしょ💦

2024年12月30日 (月)

こと名「暇空茜」の民事判決、たまたま傍聴

 先週傍聴したのを少し。

 

 東京高裁、「窃盗」、判決。
 被告人は身柄(拘置所)。30歳前後か、お洒落かつ個性的な上衣で、目立つタトゥーあり。

裁判長 「主文。本件控訴を棄却する。当審における未決勾留日数中30日を原判決の刑に算入する」  ※メモは「キキャク、30日」のみ。あとは定型文なので。

 原判決は懲役1年(未決算入不明)。所持金が乏しく、小腹が空き、コンビニで「おむすび」等2点を万引…。

 マニア諸氏はすぐ思うでしょ、前科があるな、と。
 そのとおり、半年ほど前に何か(「カンキ」としかメモってない。監禁等だったかも)で懲役1年6月(ろくげつ)、執行猶予5年が確定してるんだという。
 その猶予は取り消され、あわせて服役することになるわけだ、最高裁で救済されなければ。

 執行猶予中でも、軽い犯罪なら罰金で処理することはよくある。罰金なら前刑の執行猶予は取り消されない。
 本件はなぜ?

裁判長 「罰金刑の選択は相当でなく…更生環境が整えられていない…執行猶予…確定からわずか半年後…」

 それは表向きのタテマエ、前刑がほんと実刑ぎりぎり、崖っぷちの執行猶予だった、のかなと。

 一般論として、「優等生の規範などちゃんちゃらおかしいぜ」と突っ張らかり、結局刑務所へ、というパターンはあるように思う。

 

 東京高裁、「過失運転致死」、判決。
 被告人は不出頭。控訴審は被告人の出頭を要しない。

裁判長 「主文。本件控訴を棄却する。主文は以上です」

 原判決は禁錮1年10月(じゅうげつ)。
 速度違反で懲役4月(よんげつ)、執行猶予2年の判決を受け、その猶予期間の満了からわずか1週間で、普通貨物を運転して信号交差点を漫然右折、横断歩道を横断中の歩行者に衝突して重傷頭部外傷の傷害を負わせ、3日後に死亡させた…。

 速度違反の現場が首都高で、犯行車両が普通車なら、懲役4月=超過90キロ台だ。
 超過90キロ台って、常軌を逸してると私は思う。しかしこの国は速度違反をなぜか優遇するのだ。軽いのだ。優遇政策でなければ、その事故は起こらず、その人は今も普通に生きていたんではないか。

 

 東京地裁、「損害賠償請求事件」(民事)、判決。

 一般待合室を出るとき、入れ替わりに、ちょと個性的な中年男性が2人、入ってきた。
 何の人たちだろ。私は付近の法廷前に掲示された開廷表をちらっと見てみた。
 間もなく始まるのはこれ1件だった。ふうん。

 いや、ちょっと待て、原告と被告のこの氏名!
 原告の氏名は、こと名「暇空茜」の、そういえば実名だっけ?
 被告は…ええっ? 望月衣塑子さん!?
 こと名「暇空茜」が望月衣塑子さんを訴えた事件の、判決なわけ?

 急遽、予定変更、この判決を傍聴することにした。

 原告席も被告席も無人。民事の判決は、多くはこんなもんだ。
 傍聴席には、私のほかに5人。
 1人は、喜多村洋一弁護士じゃないかな。私は昔、ある事件の関係でちょっとお会いしたことがある。
 2人は、さっき待合室にいた男性。

 あと2人も男性で、うち1人は傍聴人全員について“筆記スケッチ”している風だった。
 原告の仲間か、そうじゃなくてこの裁判を注目している人か。
 緑色系ネクタイで昭和ファッションの素敵な紳士、何者!? と戸惑ったはず。私ですよぅ。

裁判長 「主文。第一、原告の請求を棄却する。第二、訴訟費用は原告の負担とする。事実及び理由の朗読は省略します」

 この判決、Twitter(現X)で速報されている

 

 12月26日が私の傍聴納めだった。
 裁判所を出て警察庁へ寄り、お宝文書をたっぷり開示してもらった。むっひっひ、である。本年もお世話になりました。考えてみればもう23年間ですか、お世話になりっぱなしです。

 2025年の手帳は、すでに傍聴予定が詰まっている。困った困った。 ←こいつ喜んでるだろっ😠

2024年12月21日 (土)

裁判傍聴の平等ルールに女児は泣いた

 追っかけてる民事裁判、今日は本人尋問の期日だ。
 刑事裁判じゃないし、有名芸能人がらみでも宗教がらみでもない、どうせがらがらだろう、しかし念のため早めに行った。

 傍聴席のドアは開いており、なんとぎっしり満席?
 んなわきゃないよね、空いてる席がぽつぽつあった。

 ところが! 空いてると見えた席には、どの席にも、ふんわり暖かそうなコートやマフラーが置かれていた。すでに満席なのだ!
 若い女性が多い。仲間なのだな。ちっきしょぉ!

 3~4歳ぐらいの女児と2歳ぐらいの男児が、それぞれちょこんと座ってる。傍聴席を占めている。
 そばの席にはコートが。親はトイレへでも行ったのか。ちっきしょぉ!

 そのとき女児が、男児の世話をしに席を立った。
 席が空いた! 私はそこに座りかけた。
 いくら何でも大人げない? し、しかし…!

 

 どうするどうする? いろんなことが頭の中を駆け巡り、目が覚めた。夢だったのだ。

 布団の中で考えた。
 そうだ、迷うことなく、空いた席に座ろう。

 女児は驚き「そこ、あたしの…」とか言うだろう。
 見ていた書記官がこっちへ来て、何か言うかも。

 しかし私は、毅然とこう言い放とう。

今井 「事件を追っかけている者も、ぜんぜん興味がない者も、平等に傍聴できる、それがルールです。席が空いていなければ退出する、空いていれば座れる、それがルールです!」

 女児は泣くかもしれない。仕方ない。ルールなのだ。

 もう眠れなくなった。午前1時半過ぎだった。
 そういえば21時過ぎに寝たんだっけ。嗚呼、起きよう。

 

 「楽天・三木谷浩史オーナー、パレスチナ問題で5億円寄付「もっと早く行動に移すべきだった」」と12月12日付け日刊スポーツ。
 私はもう長くネットの買い物は楽天だ。Amazonは利用してない。良かった~。

2024年9月 3日 (火)

ヘイトは実際にあると認めたうえでの法律!

 「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律」、2016年6月3日施行。

 略称は「ヘイトスピーチ解消法」「ヘイトスピーチ対策法」「差別的言動解消推進法」だという。
 短い法律だ。附則も含め全文を引用しよう。

 この法律、なななんと、「前文」がある。珍しい。こうだ。

 

 我が国においては、近年、本邦の域外にある国又は地域の出身であることを理由として、適法に居住するその出身者又はその子孫を、我が国の地域社会から排除することを煽動する不当な差別的言動が行われ、その出身者又はその子孫が多大な苦痛を強いられるとともに、当該地域社会に深刻な亀裂を生じさせている。

 もとより、このような不当な差別的言動はあってはならず、こうした事態をこのまま看過することは、国際社会において我が国の占める地位に照らしても、ふさわしいものではない。

 ここに、このような不当な差別的言動は許されないことを宣言するとともに、更なる人権教育と人権啓発などを通じて、国民に周知を図り、その理解と協力を得つつ、不当な差別的言動の解消に向けた取組を推進すべく、この法律を制定する。

 

 いわゆるヘイトが日本に実際あると認め、そこから出発している。
 こんな、ヘイターや極右からすれば「自虐」な前文が、どぉーして明記された? びっくりするでしょ、ねえ。

 前文のあと、こう続く。「2」とあるのは第2項の意味だ。附則にある「1」「2」は項なのか私は不知。

 

第一章 総則


(目的)
第一条 この法律は、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消が喫緊の課題であることに鑑み、その解消に向けた取組について、基本理念を定め、及び国等の責務を明らかにするとともに、基本的施策を定め、これを推進することを目的とする。

(定義)
第二条 この法律において「本邦外出身者に対する不当な差別的言動」とは、専ら本邦の域外にある国若しくは地域の出身である者又はその子孫であって適法に居住するもの(以下この条において「本邦外出身者」という。)に対する差別的意識を助長し又は誘発する目的で公然とその生命、身体、自由、名誉若しくは財産に危害を加える旨を告知し又は本邦外出身者を著しく侮蔑するなど、本邦の域外にある国又は地域の出身であることを理由として、本邦外出身者を地域社会から排除することを煽動する不当な差別的言動をいう。

(基本理念)
第三条 国民は、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消の必要性に対する理解を深めるとともに、本邦外出身者に対する不当な差別的言動のない社会の実現に寄与するよう努めなければならない。

(国及び地方公共団体の責務)
第四条 国は、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組に関する施策を実施するとともに、地方公共団体が実施する本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組に関する施策を推進するために必要な助言その他の措置を講ずる責務を有する。
 地方公共団体は、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組に関し、国との適切な役割分担を踏まえて、当該地域の実情に応じた施策を講ずるよう努めるものとする。

第二章 基本的施策

(相談体制の整備)
第五条 国は、本邦外出身者に対する不当な差別的言動に関する相談に的確に応ずるとともに、これに関する紛争の防止又は解決を図ることができるよう、必要な体制を整備するものとする。
2 地方公共団体は、国との適切な役割分担を踏まえて、当該地域の実情に応じ、本邦外出身者に対する不当な差別的言動に関する相談に的確に応ずるとともに、これに関する紛争の防止又は解決を図ることができるよう、必要な体制を整備するよう努めるものとする。

(教育の充実等)
第六条 国は、本邦外出身者に対する不当な差別的言動を解消するための教育活動を実施するとともに、そのために必要な取組を行うものとする。
 地方公共団体は、国との適切な役割分担を踏まえて、当該地域の実情に応じ、本邦外出身者に対する不当な差別的言動を解消するための教育活動を実施するとともに、そのために必要な取組を行うよう努めるものとする。

(啓発活動等)
第七条 国は、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消の必要性について、国民に周知し、その理解を深めることを目的とする広報その他の啓発活動を実施するとともに、そのために必要な取組を行うものとする。
 地方公共団体は、国との適切な役割分担を踏まえて、当該地域の実情に応じ、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消の必要性について、住民に周知し、その理解を深めることを目的とする広報その他の啓発活動を実施するとともに、そのために必要な取組を行うよう努めるものとする。

附 則

(施行期日)
 この法律は、公布の日から施行する。

不当な差別的言動に係る取組についての検討)
 不当な差別的言動に係る取組については、この法律の施行後における本邦外出身者に対する不当な差別的言動の実態等を勘案し、必要に応じ、検討が加えられるものとする。

 

 なるほど、立派なことを言っている。
 でも、基本理念、基本政策であり、罰則がない。

 罰則を検討したが、激しく反発する一派があり、罰則を設けない代わり、あの前文を設けた、という深読み、うーん、どうですかね。

 

 罰則はないけれども、こういう法律がある以上、国も地方も、ヘイト、ヘイターに対し無策でいることはできない。
 罰則はなくても、国の法律にこううたわれている以上、ヘイト、ヘイターは民事で訴えられたら勝ち目がないんじゃないか。

2024年5月 5日 (日)

蟻1匹のため像を100頭連れてくる、その理由は!

 だいぶ前に買った『檻の中の裁判官』(瀬木比呂志著、角川新書刊)を今読み進めてる。
 面白い。
 それで、ふと思った!

 

 私は前々から言っている。
 裁判所の警備態勢は「蟻(あり)が1匹出そうなら、像を100頭連れてくる」だと。

 あれは、単に臆病だとか、行政(※)にありがちなやり過ぎだとか、馬鹿だとか、そうじゃないのかもっ。 ※裁判所も実質は行政の一部かと私は見てます。

 

 そうじゃないなら、じゃあ、なんなのか。

・被告人が勝手に発言し、傍聴人(支援者)が呼応して収拾が付かなくなる
・裁判を隠し録音、隠し録画されて、ネットに公開される

 たとえばそういうことが起こったら、裁判官の、人事上の大きな失点になる、失点は何としても避けたい!
 仮に騒動が惹起されても「そうですか、像を100頭も並べたのですか。なら仕方ないですね」と許してほしい!

 そういうことなんではないか、と考えると、しっくりくるのだ。

 

 裁判員が最高裁のアンケートに対して、

「裁判長の説明がわかりにくかった」
「陪席裁判官のあの男が裁判員を小馬鹿にしてる風で、なのに裁判長は知らん顔した」
「評議室のエアコンが効きすぎて(効かず)、お菓子がしょぼかった」

 なんて回答したら、たーいへん!
 素人裁判員のおもてなしには細心の注意が必要。
 裁判員制度が始まった頃、書記官氏が、裁判員制度はものすごく手間がかかる、勘弁してほしい、と言っていたのは、そういうことだったのかも。

 

 かのメルマガ第1171号「前屈みでぴょんぴょん飛び跳ねて去った!」(2013年10月21日発行号)の編集後記に私はこんなことを書いた。以下、若干の加除訂正をして。

 10月17日(木)14時50分頃、高裁民事の424号法廷(42席か)の外に警備の職員が数人いた。なんだ?
 壁の開廷表では、事件名は「選挙無効等請求」。満席だった。

 私は向かいの422号法廷に入り、「窃盗」の新件を傍聴した。
 弁護人の立証が始まった頃、廊下のほうから怒声が聞こえてきた。シュプレヒコールのようなものも!

 あれは何だったの?
 帰宅後、メモしといた控訴人氏名で検索。ヒットがあった。
 「311の地震も津波も自然災害ではない」「何者かが日本を攻撃」「不正選挙裁判祭り」「ユダヤ朝鮮裏社会」等々の文言が。うわあ…。

 同年10月22日、朝日新聞がこう報じた。

法廷撮影した動画がネット流出 東京高裁の選挙無効訴訟
 東京高裁で17日に開かれた選挙無効訴訟の口頭弁論を撮影した動画が、インターネット上に流出していることがわかった。高裁も把握しており、この動画を流しているサイトの運営会社に削除を要請する方針だ。
 高裁によると動画は、今年7月の参院選に「不正があった」として、東京都在住の原告らが東京選挙区の無効を求めた訴訟の第1回口頭弁論の様子だという。
 傍聴席からの撮影とみられ、裁判官や当事者がやりとりする様子や、法廷を後にする裁判官に抗議する声などが13分以上にわたって記録されている。民事訴訟規則では、法廷内での無断撮影は禁止されている。

 

 その流出動画を私はネットで見た。
 傍聴席の、法壇に向かってやや左側、最前列より少し後ろから、ジャケットの胸ポケットにさしたペン型の盗撮カメラによる動画かと思われた。

 あの弁論期日を担当した裁判官には、大きな失点がついたんじゃないか。可哀想…。

2024年4月24日 (水)

今日のパンティ何色? 今まで彼氏何人いる?

 東京地裁で先日、原告が「公明党外」、被告が「株式会社新潮社外」の「損害賠償請求事件」の弁論(証人尋問)を少し傍聴した。 ※外=ほか

 

 15分ほど遅れて行くと、証人尋問の最中だった。
 証言台のところに黒スーツ(上位の袖は肘下まで)の、スリムで小顔な感じの女性がいて、被告代理人からの質問にハキハキパキパキと答えていた。

 公明党の国会議員から深夜に電話があり…。

証人 「今日のパンティ何色? 今まで彼氏何人いる? いちばんセックスが良かった人の名前を言え。精子を顔にかけたい。自分のを舐めてねと連呼しながら電話を切りました。とてもとても気持ちが悪くて、その夜は眠れませんでした」

 

 「熊野氏を巡るセクハラ報道 公明党、文藝春秋と新潮社を提訴 党幹部「口封じ」は虚偽 損害賠償、謝罪広告求める」と2022年9月11日付けで公明党のwebサイトに。
 「公明、文芸春秋と新潮社を提訴 セクハラ疑惑隠し報道は「名誉毀損」」と、これは2022年9月9日付け毎日新聞。

 事件番号は、令和4年(ワ)第22915号、第32965号だ。これがその「セクハラ」事件の裁判なのだろう。 ※令和4年=2022年

 

 途中、意外な話が出てきた。
 アメリカでは男女が(とは限らないか)交際するにあたり、性病検査のチェックシートを互いに見せ合い、それからセックスをする?
 一般的なことなのか、先進的な人たちに限ってのことなのか。

 

証人 「私は今日とても怖い思いをして…(公明党の)山口代表…も堂々とこうして話してほしい…」

 被告代理人は証人を、氏名の氏で読んだ。途中、氏名の名がちらっと出た。
 私は帰宅後、聴き取れた氏名でネット検索してみた。ノーヒットだった。

 

 有名人、有名団体が当事者の民事訴訟が、東京地裁へはよく出てくる。

 ちらっと司法統計を見てみた。
 民事の通常訴訟の新受は、全国で12万6664件。うち東京地裁は3万7043件。多いねえ。
 大阪は? 大阪は1万3470件。東京のほうが3倍近く多いとは、東京一極集中ぶりがこんなデータにも見えるってことか。

2024年3月13日 (水)

弁護士に対する大量懲戒請求、反撃の民事裁判を傍聴した件

 右の画像は、3月11日付け「ささきりょう」氏のTweet(現ポスト)、のスクリーンショットだ。 ※当ブログ容量オーバーが判明。画像は削除。

 大量懲戒請求事件…あっ、それって前にメルマガでレポートしたあれじゃん?

 

 その事件の、東京地裁の裁判をいくつか私は傍聴した。
 司法の歴史、レイシズム界隈の歴史に残るだろう事件の一端を、傍聴マニアも目撃した、ともいえる。

 2019年2月26日のある訴訟の口頭弁論期日を、同日付けのメルマガ第2221号「弁護士に対する大量懲戒請求、反撃の民事裁判を傍聴した!」で私はレポートした。
 だいぶ端折り、少し書き加え、以下に再掲しよう。

 

 あれ? 私ってば何のワードでネット検索してたの? そうなること、諸君もあるでしょ。私はよくある。

 何かでネット検索していたら、「「余命💓ななこ」に天誅!余命三年時事日記の嘘とワナを暴く。 」というページを発見した。
 なんと、たとえば「大量懲戒請求 賛同した女性「洗脳状態だった」」と昨年10月23日付け毎日新聞にある事件、あれで懲戒請求された側の弁護士が、した側を提訴した事件の、期日等をどんどん伝えるページなのだった!

 毎日新聞の記事に「女性があおられたとするのは「余命三年時事日記」と題された匿名の筆者によるブログ」とある。
 あおられて懲戒請求をした者たちが、逆に訴訟を起こされたわけだ。へえ~。

 興味をひかれ、東京地裁の次回弁論期日を次々手帳にメモった。ちょうどタイミングがよければ傍聴してみようかと。

 

 そして2月26日(火)、ちょうど空いた時間に、いくつかメモった弁論期日のうち1つがあった。傍聴した。

 午前11時、東京地裁806号法廷(42席か52席)。だいぶエリートな氏本厚司裁判長。合議)で「損害賠償請求訴訟」。
 開廷表の原告欄は「金竜介」。メディア報道などに画像付きでコメントしている弁護士だ。
 被告欄は、男性名がひとつ。あとでネット検索してみた。おそらく本人のTwitterが見つかったが、どんな人物か、うかがわせるものは一切なかった。

 

 法廷内、原告席には若い男性が1人いた。黒スーツでノータイ。金竜介弁護士とは別人だ。代理人弁護士なのだね。
 被告席には、ちょいメタボ系の中年男性が1人。黒スーツにネクタイ。頭髪や顔貌等の特徴をメモった(※)が、伏せとこう。どうやらこの人が被告本人らしい。 ※私は法廷で絵は滅多に描かず、文章でスケッチする。


 傍聴人は、私のほかに4人。みな非スーツの中年男性だ(中年といっても幅が広い)。刑事裁判でよく見る一般傍聴人とは明らかに感じが違う。何らかの関係者なのだろう。
 裁判官3人が登壇し…。

裁判長 「えーっと、原告第3準備書面、これ陳述するということでいいですか? …原告第5準備書面…」
被告席 「あと第4準備書面もございます」

 そんなふうに始まった。
 書面の提出を確認し、本日公開の法廷で陳述したことにする、という民事の定番のやりとりだ。

裁判長 「進行は…」
原告席 「原告としての主張は行いました…立証についても陳述書を…しましたので結審し…」

 もう結審して次回判決でよろしく、というわけだ。裁判長は被告に対し意見を求めた。

被告席 「はい…えーと…30秒…15秒くらいでひとつだけ主張…」
裁判長 「なんすか?」
被告席 「原告は人種差別と言ってますが…在日コリアンの思い込みであり…」

 声が小さく、私には全く専門外、あとはメモしなかった。
 速度違反の刑事裁判で「現認状況報告書」とか「写真撮影報告書」とか「定期点検成績書」とか出てくるなら、略語を駆使してばっちりがっちりメモするんだけど(笑)。

裁判長 「それはこれまでも…」

 これまでの提出書面に同じことが記載されている、ということなのだろう。

被告席 「あ、はい、口頭で…(述べたかった)」

 「じゃちょっと合議してきます」ということで裁判官3人が、奧へ下がった。
 30秒ほどで戻り…。

裁判長 「裁判所としてはこれで口頭弁論を終結します」

 判決言渡しは4月23日と決め、11時05分閉廷。

 私は立ち上がり、見た。被告席の傍聴席側の端っこに、背を傍聴席へ向け置かれた書籍2冊、いったい何だろと。
 外患誘致罪、共謀罪、という文字が読み取れた。
 今日の弁論には関係なさそう。何かの宣伝、アピールで、あるいは心の拠り所として置いたんだろうか。

 終わって私は、廊下(小廊下)へ出て、開廷表をメモった。
 4人の傍聴人も出てきた。うち、どうだっけ3人か2人は、被告のお仲間なのかどうか、被告と連れだって奥の一般待合室へ行った。

 

 帰宅後、このメルマガ記事を書くに当たり、上掲「「余命💓ななこ」に天誅!余命三年時事日記の嘘とワナを暴く。 」をまた開いた。
 ぎょぎょっ!
 そこにこうあった。 ※■部分は私が伏せた。

 2月26日11:00 傍聴4名(■■■之、■■■人、■■■士 他1名)
 被告 余命著書を2冊被告机に置く「外患誘致罪」「共謀罪と日韓断交」(傍聴席に向け)
 被告「30秒いや15秒くらいでひとつだけ主張したいのですがいいですか?えーっと、原告は人種差別と主張しているんですけど、これは在日コリアンの思い込みであり在日コリアンに対して批判に対して差別ということで攻撃しているものに過ぎないかなと思いました、以上です」
 (裁判官三名別室合議後)弁論終結
 4月23日13:00 判決

 そうそう、まさにそんなことを被告は言ったのだ。

 てことは、つまり、「傍聴4名」のうち3名は誰か特定されおり、「他1名」が私なのだ!
 
5人目の傍聴人が「…嘘とワナを暴く。」の筆者または情報提供者なのだ。

 

 深淵を覗くとき、深淵もまたこちらを覗いている、とはフリードリヒ・ニーチェ氏。
 傍聴人は、誰からどう見られているか、そこは話が長くなる。また今度。

 


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2023年10月24日 (火)

知財高裁へ初めて行った件!

 東京地裁の八王子支部が、立川市へ引っ越して立川支部となったのは、いつだっけ。
 私が初めて立川支部へ行ったのは、だいぶ何年も経ってから、2016年1月だった。

 確かあのとき、深野英一裁判官が「覚せい剤取締法違反」で、すげえ無罪をやってのけたのだ。

 

 東京都目黒区中目黒に、東京の知財高裁の新庁舎が誕生したのは、2022年10月らしい。
 2023年10月23日、私は初めてその知財高裁へ行った。

 

 東急東横線、中目黒駅(渋谷から急行で1駅)で降り、山手通り内回り側の歩道を南下、駒沢通りとの交差点を過ぎて、コンビニの角を左折…。

 東京の幹線道路のひとつ、山手通りのあの付近を、トラックでもオートバイでもなく徒歩で今井が通行すると、かつて誰も想像すらできなかったろう。
 人生の妙、である。

 

 知財高裁の法廷階は、東京地裁(本庁)に比べると、天井が低い。無駄に権威ぶらない設計、といえるか。
 とことんきれいで、ほぼ無人。本庁慣れしたマニアから見て、素晴らしい!

 法廷内は、黒とグレーと淡い木材色で統一されてるんだね。お見事だ。
 傍聴席の椅子の感じも良い。本庁に比べて席幅が若干広いように感じる。

 

 この日、私の狙いは、原告:三宅勝久、被告:株式会社朝日新聞出版、「著作権侵害損害賠償請求事件」の第1回弁論期日だ。

 傍聴席は、4席×4列×3島=48席。
 法壇の両端と、右陪席の背後辺りと、合計3つの大きなテレビモニターがあった。

 

 今回の裁判は…。
 「大学教授の著書「著作権侵害」にあたらず「26か所の対比表」提出ジャーナリストの訴え棄却」と2022年2月25日付け弁護士JPニュース。
 この事件の控訴審かと思いきや、事件番号は「令和5年(ワ)第70559号」。ワは地裁の通常訴訟事件だ。どゆこと?

 

 「知財高裁」という語に私は騙されていた。この庁舎は、「ビジネスコート」といってビジネス系の通常訴訟事件もやるんだね。
 その証拠に、というか、「発信者情報開示請求」のワの事件が4件も入っていた。
 4件とも、個人vs通信会社ではなく、企業vs通信会社またはそれ系だった。

 

 三宅勝久さんの事件はどうだったか?
 この裁判長、捌き方が、良い感じで、あったま良さそ! と感じられた。
 私にはとてもマネできない。能力の差ってあるんだなあと。

 事件の中身については、どうも上掲弁護士JPニュースと同じ内容のように思われた。
 じつは私は、よくわからないまま、この機会に知財高裁へ、ほとんどそれだけで来たのだ。三宅さん、申し訳ないです~。

 

 それが終わって隣の法廷で、ワの「損害賠償請求事件」の尋問の期日を傍聴した。
 会社の金を使い込んでいた者が、同業の別会社を興し、もとの会社の幹部10数名を一斉に引き抜いた、という事件らしかった。

 

 1階の、広くて無人のフロアに、本庁とはまた異なるタイプのタブレット開廷表が何台もあった。
 この庁舎の裁判の事件番号は、5桁の頭の桁が7、らしい…。

 

 帰りは別の道を、できるだけ目黒川に沿う道を、歩いた。
 途中、何かのアイドルと思しき女性数人の、撮影が行われていた。
 アイドルオタクを集めての撮影会ではなく、仕事の撮影と思われた。

 

 知財高裁、あんだけスカスカなんだから、本庁の脱税事件をみんな持っていけばいいじゃん? と思う。
 すでにだいぶ移行してるのかどうか、申し訳ない、不知だ。 ※不知=民事裁判用語。

 特殊詐欺の専門部、なんてあってもいいと思う。

 

 中目黒駅から、横浜地裁へ行くか、東京地裁へ行くか、そんな考えを振り切って帰ることに私は成功した。
 ただ、乗換の渋谷で、生ビール、ハイボール、酎ハイ、160円という居酒屋に引っかかってしまった。真っ昼間から。
 結論としては、うーん、失敗だったかな。

 でも、失敗を重ねて我々は大人になるのだ、間違いない。

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