フォト
2025年2月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28  
無料ブログはココログ

カテゴリー「交通事故」の213件の記事

2024年12月30日 (月)

こと名「暇空茜」の民事判決、たまたま傍聴

 先週傍聴したのを少し。

 

 東京高裁、「窃盗」、判決。
 被告人は身柄(拘置所)。30歳前後か、お洒落かつ個性的な上衣で、目立つタトゥーあり。

裁判長 「主文。本件控訴を棄却する。当審における未決勾留日数中30日を原判決の刑に算入する」  ※メモは「キキャク、30日」のみ。あとは定型文なので。

 原判決は懲役1年(未決算入不明)。所持金が乏しく、小腹が空き、コンビニで「おむすび」等2点を万引…。

 マニア諸氏はすぐ思うでしょ、前科があるな、と。
 そのとおり、半年ほど前に何か(「カンキ」としかメモってない。監禁等だったかも)で懲役1年6月(ろくげつ)、執行猶予5年が確定してるんだという。
 その猶予は取り消され、あわせて服役することになるわけだ、最高裁で救済されなければ。

 執行猶予中でも、軽い犯罪なら罰金で処理することはよくある。罰金なら前刑の執行猶予は取り消されない。
 本件はなぜ?

裁判長 「罰金刑の選択は相当でなく…更生環境が整えられていない…執行猶予…確定からわずか半年後…」

 それは表向きのタテマエ、前刑がほんと実刑ぎりぎり、崖っぷちの執行猶予だった、のかなと。

 一般論として、「優等生の規範などちゃんちゃらおかしいぜ」と突っ張らかり、結局刑務所へ、というパターンはあるように思う。

 

 東京高裁、「過失運転致死」、判決。
 被告人は不出頭。控訴審は被告人の出頭を要しない。

裁判長 「主文。本件控訴を棄却する。主文は以上です」

 原判決は禁錮1年10月(じゅうげつ)。
 速度違反で懲役4月(よんげつ)、執行猶予2年の判決を受け、その猶予期間の満了からわずか1週間で、普通貨物を運転して信号交差点を漫然右折、横断歩道を横断中の歩行者に衝突して重傷頭部外傷の傷害を負わせ、3日後に死亡させた…。

 速度違反の現場が首都高で、犯行車両が普通車なら、懲役4月=超過90キロ台だ。
 超過90キロ台って、常軌を逸してると私は思う。しかしこの国は速度違反をなぜか優遇するのだ。軽いのだ。優遇政策でなければ、その事故は起こらず、その人は今も普通に生きていたんではないか。

 

 東京地裁、「損害賠償請求事件」(民事)、判決。

 一般待合室を出るとき、入れ替わりに、ちょと個性的な中年男性が2人、入ってきた。
 何の人たちだろ。私は付近の法廷前に掲示された開廷表をちらっと見てみた。
 間もなく始まるのはこれ1件だった。ふうん。

 いや、ちょっと待て、原告と被告のこの氏名!
 原告の氏名は、こと名「暇空茜」の、そういえば実名だっけ?
 被告は…ええっ? 望月衣塑子さん!?
 こと名「暇空茜」が望月衣塑子さんを訴えた事件の、判決なわけ?

 急遽、予定変更、この判決を傍聴することにした。

 原告席も被告席も無人。民事の判決は、多くはこんなもんだ。
 傍聴席には、私のほかに5人。
 1人は、喜多村洋一弁護士じゃないかな。私は昔、ある事件の関係でちょっとお会いしたことがある。
 2人は、さっき待合室にいた男性。

 あと2人も男性で、うち1人は傍聴人全員について“筆記スケッチ”している風だった。
 原告の仲間か、そうじゃなくてこの裁判を注目している人か。
 緑色系ネクタイで昭和ファッションの素敵な紳士、何者!? と戸惑ったはず。私ですよぅ。

裁判長 「主文。第一、原告の請求を棄却する。第二、訴訟費用は原告の負担とする。事実及び理由の朗読は省略します」

 この判決、Twitter(現X)で速報されている

 

 12月26日が私の傍聴納めだった。
 裁判所を出て警察庁へ寄り、お宝文書をたっぷり開示してもらった。むっひっひ、である。本年もお世話になりました。考えてみればもう23年間ですか、お世話になりっぱなしです。

 2025年の手帳は、すでに傍聴予定が詰まっている。困った困った。 ←こいつ喜んでるだろっ😠

2024年11月14日 (木)

過失の事故ではなく、未必の故意による運転殺人罪

 11月13日、14日、各社一斉に報じた、たとえば毎日新聞は「高速度、飲酒運転に「数値基準」 危険運転致死傷の適用巡り 検討会」と。

 危険運転の刑事裁判も私はだいぶ傍聴してきた。
 危険運転じゃない交通事故の裁判は、数えてないけど、どうだろ1000件ぐらいか傍聴してきた。
 危険運転について、ちらっとコメントしておきたい。

 

 事故は起こしたくないと思いつつ、ついうっかり注意を怠り、過失でやってしまう、それが交通事故だ。

 一方、それをやったら事故るかもでしょ、ということをあえてやり、実際に事故る、それは「事故」といえない。

裁判官 「被害者を狙っての確定的な故意までは認められないが、不特定の他人が死傷する可能性を認識、容認していたと認めるのが相当である。少なくとも未必的な故意が認められ、故意に欠けるところはない」

 自動車運転傷害、自動車運転殺人、そういう考え方も検討されて良いんではないかと私は思う。

 

 しかし、国の動きを見ていると、要するに、なるべく過失の事故で処理したい、危険運転致死傷罪をなるべく適用したくない、という消極のベクトルが感じられる。

 交通三悪(こうつうさんあく)のうち速度違反のペナルティだけが馬鹿みたいに軽いこととあわせ、じつは自動車は、運転者、その家族、罪もない他人の人生を一瞬でぶち壊しかねない、禍々(まがまが)しき凶器としての側面も大きくあるのだ、ということを、できる限り秘めておきたい? とすれば、なぜ?

 

 もうひとつ。飲酒の危険運転を、呼気中のアルコール量で規定する、という案について。

 単行本や雑誌記事にさんざん書いてきたが、あの呼気検査、じつは当てにならない場合がある。
 『ラジオライフ』の検証記事の、被験者を私がやらせてもらったところによれば、検査直前のうがいと深呼吸、そのやり方によって検査値は明らかに異なった。

 実際の検査は、そんなこと露知らぬ運転者に対し、1回だけ行なう。
 3回やって平均値をとる、最低値をとる、ということをしない。1回勝負だ。

 なぜ1回勝負なのか、警察官の証言を私は法廷で聞いたことがある。衝撃の証言に私は飛び上がり、法廷の天井に頭が突き刺さり、体がぶら下がってぶらんぶらん揺れたものだ(笑)。

 以上、ちらっとコメントした。紙の山を崩す作業は、楽しく進行中だ。

2024年10月12日 (土)

東京地裁で外国人の裁判官と話した

 前車2台に続き、一時停止したのち、右折し始めた中型貨物。その速度は約10キロ。
 対向車線(右折開始前の対向車線)から直進してきた大型自二が、中型貨物の左後輪付近に衝突。
 制限速度は60キロで、衝突直前の速度は約71.6キロ。急制動したであろう、その前の速度は不明。

 

 この「過失運転致死」、2021年9月9日の東京地裁判決はこうだった。

裁判官 「主文。被告人は無罪」

 私は傍聴し、当時のメルマガでレポートした。求刑は禁錮1年4月だった。

 検察は控訴。東京高裁は2022年11月9日、原判決破棄、東京地裁へ差戻し、とした。

 

 その差戻審の判決が2024年10月11日、東京地裁の52席の法廷であった。

 開廷前、壁の開廷表をメモっていると、声をかけられた。
 見るからに外国人の、中年のカップル(昔の言葉ではアベック)から。

 キャニュー、スピーク、イングリッシュ? なんか明るく誠実な感じのカップルだ。
 私は答えた、イエス、アリトルと。

 カップルの女性のほうがだーっと何か私に尋ねた。ん? ん? わからない単語がいくつも出てきた。
 女性は、察したか、いくつかのシンプルな単語で尋ね直した。
 この法廷へもう入れるか、誰でも入れるか、との趣旨と解された。
 私は、オフコース、イエス、プリーズなどの単語を発したか、忘れた(笑)。

 

 カップルはドアの近くに座り、私は奥の方に座った。
 開廷し、判決。

裁判長 「主文。被告人を禁錮1年4月に処する。この判決が確定した日から3年間その刑の執行を猶予する」

 要するに、右折開始前に、接近してくる大型自二のヘッドライトに気づいたはず、ということか。
 11時30分に始まり、言渡しは12時ちょうどまでかかった。

 

 廊下へ出て、さっきのカップルとまた話した。
 アンダースタン? と尋ねたら、もうまったく、との趣旨を英語でわーっと。
 ぜんぜんわからないのに、30分間も居続けた、すごいね。
 途中退席は駄目と思った? いやいや、途中で出る日本人もいたから、そんなことはないと思う。

 私は、トラフィック、アクシデント、デス、との単語を発した。
 ずばり分かってくれたようだった。
 さらに私は、紙(名刺)に略図を描いて、右直事故なのだとお伝えした。
 お~、と分かってくれた。

 禁錮1年4月、執行猶予3年とも書き、誰か英語が堪能な日本人に見せて、という意味でサムワン、ジャパニーズ…と言いかけたら、ソク了解してくれたようだった。頭の良い人たちだ、私と同様(笑)。

 

 アユ、ジャーナリスト? と問われ、うーん、マガジーン、ブックス、と私は答えた。
 なんと、女性のほうは自国でジャッジなのだという。へえー!

 ジャパン、フォ、サイトシーイン? と尋ねたら、エンペラーパレスへ行き、近くにローコートがあると知って来てみたのだ、という趣旨を、たぶん言ったんだろうと私は解した。

 

 以上、裁判所内でそんなことがありました、という話だ。
 今回、聴き取れる単語と、知っている(かつ思い浮かんだ)単語のみで会話したといえる。
 お互い、分かろう、伝えようという気持ちがあれば、それでいいんだわね。

 しかしそれにしても、もうちょいイングリーシュ、ボキャーブラリを増やさねば、と思いました💦

2024年9月18日 (水)

交通事故じゃなく「交通殺人」「交通傷害」

 「遺族「到底納得できない」 過失致死傷罪で起訴 群馬3人死亡事故」と9月16日付け毎日新聞。
 「伊勢崎「家族3人死亡事故」、なぜ地検は酔って分離帯乗り越えたトラック運転手を危険運転致死傷罪に問わないのか」と9月18日付けでJBpressに柳原三佳さんが。

 

 飲酒による危険運転は2種類に分かれる。
 「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」第2条、

(危険運転致死傷)
第二条
 次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役に処する。

 この第1項第1号が1つめだ。

   アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為

 2つめはこれ、第3条第1項。

第三条  アルコール又は薬物の影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、そのアルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を負傷させた者は十二年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は十五年以下の懲役に処する。

 

 有期懲役の上限は20年(刑法第12条)。だから、2条危険より3条危険のほうが少し軽いんだね。
 そして、普通の交通事故には第5条が適用される。

(過失運転致死傷)
第五条
 自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

 

 伊勢崎での「家族3人死亡事故」は、この第5条で起訴された。罪名的には、飲酒運転も加わって「道路交通法違反、過失運転致死」かと思われる。

 つまり、運転開始前に焼酎440㎖(たぶんペットカップ2本)を飲み、制限60キロの道路で、90キロまで急加速し、ハンドル操作をどう誤ったか中央分離帯を乗り越え、対向車線に突っ込んだのだけれど、

・アルコールの影響により正常な運転が困難な状態での走行とはいえない。
・アルコールの影響により走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で運転したとはいえないか、または、よってアルコールの影響により正常な運転が困難な状態に陥ったとはいえないか、あるいは両方ともいえない。
・運転上必要な注意を怠ったにすぎない。

 と、前橋地検は判断したわけだ。

 

 私はねえ、「交通殺人」「交通傷害」というカテゴリーを夢想する。

「事故なんて起こしたくない。普段は気をつけている。ところが、ついうっかり、注意を怠り…」

 それが「交通事故」だ。

 だいぶ飲酒して、高速度を出し、しかも前をよく見ていない、となれば事故を起こす可能性が高い、当たり前である。
 なのに、あえてそれをやった、事故を起こす可能性を未必的には認識していたということができ、故意に欠けるところはない。

 過失じゃない、故意による殺人、傷害、、、現時点では私の夢想、もうずいぶん以前からの夢想だ。いつまでも夢のまま、か。

2024年8月14日 (水)

同乗者らを盛り上げるため高速度で信号無視!

 最近傍聴したのを少し。いろんな事件があった。

 

過失運転致傷、道路交通法違反
 被告人は80歳代、医師。助手席に妻を乗せようと、パーキングメーター内で少し右前方へ車を動かしたら、右後方から来た自転車が急制動。そこへ、接近して追従していた自転車が衝突し…。

 

道路交通法違反
 アマゾンの配達で拠点へ向かう途中のこと。時間帯によって拠点によって報酬が異なるので、どこの拠点へ向かうか、道端に停車してスマホで調べていたら、自転車が追突。
 救護義務違反と、無免許運転とで起訴された。

 

傷害致死
 殴ったあと、父親が死亡。判決は控訴棄却と聞き、頭を抱える。

 

道路交通法違反
 被告人は特定少年。無免で保護処分を受け、免許取消処分。かまわず自二を運転し続け。近隣から通報され…。

 

傷害
 40歳代無職男、50歳代男と友人関係、ナメてバカにした態度に怒り、カッターナイフで切りつけた。きっぱりした男!



詐欺
 1千万円融資の担保に4千万円相当のフェラーリを預かり、直ちに500万円で売却してキャバクラで費消。

道路交通法違反
 被告人は医師。酒気帯びで免許取消処分を受けたが、意に介さず自二を運転し続け罰金2回、そして本件。
 判決は執行猶予付き懲役刑。医業停止のこと、被告人も弁護人も完全スルー。

 

邸宅侵入
 路上で強制わいせつは起訴猶予に。暑いから窓を開けているだろう、裸を見られるかも、とマンション敷地内に入り。

 

詐欺
 出し子で懲役2年6月を服役。その仮釈放中に受け子をやり、知らなかったと否認。

 

危険運転致死傷、道路交通法違反
 飲食店の同僚5人を乗せカラオケ店へ。朝まで大量飲酒。同僚らを乗せて運転開始、盛り上げるため高速度で赤信号無視、2人死亡、3人重軽傷。
 原判決は懲役9年(求刑10年)、控訴棄却。被告人は不出頭。

 

 若い人が、車内を盛り上げるためムチャな運転をし、事故って死傷者多数、という事件がときどき法廷へ出てくる。
 おそらくそういうのだろう、と思われる死傷事故の報道がよくある。

 毎年、たぶん何十人か、“盛り上げ運転”で命を失う。
 重い後遺傷害の人も含めれば、百数十人かもっとか。

「バカな奴、ちゃらい奴の車には絶対同乗するな!」

 義務教育でしっかり教える、、、そんなことは絶対に起こらないだろうと思う。
 理由は長くなる。またね。

2024年5月21日 (火)

イスラエル大使館へ突入事件、アクブレ踏み間違い事故で決着

 超絶マニアックデータから、最近入力したものの一部を挙げてみる。
 以下は、35の入力事項うち、事件名欄と尾行欄のみだ。私本人以外には意味不明かと思われる部分もあるので、若干加筆等する。

 

危険運転致死傷、道交法違反」  飲食店の同僚5人を乗せカラオケ店へ。朝まで大量飲酒。5人を送り届ける際、盛り上げるため高速度で赤信号無視。2人死亡、3人重軽傷。

脅迫、名誉毀損」  投資詐欺に749万円を奪われ、詐欺男の妻、妻の祖父か父親(社長)の実名等をTwitterに出す等して脅迫、名誉毀損。社長は自分が育てあげた会社の上場が決まったが、レピュテーションリスクから、取締役になれず。

公務執行妨害」  スナックで暴れ、110番により臨場した警察官に暴行。母親が証人出廷、「お酒を飲むと180度変わるんですね」と。

過失運転致傷」  一方通行を逆走、対向車から警笛を鳴らされバック(後退)、後方横断歩道上の85歳女性に衝突、高次脳機能障害。

脅迫、暴行」  カスハラモンスターー、羽田空港で大暴れ。

偽造有印公文書行使、詐欺、詐欺未遂」  マイナカード(個人番号カード)を偽造、口座開設に失敗、無銭飲食に成功。

危険運転致死」  酒酔い。路側帯の自転車を転倒させ、後輪タイヤハウスに巻き込み死亡させた。路側帯へ入っていないと無罪主張。

麻薬」  コカインで執行猶予、間もなくまたコカイン。目の前1mしか見えず想像力や知恵のないベビーフェイス女子。落ちるべくして刑務所へ。

傷害」  隣人トラブル。隣室女性の耳を包丁で切り落とした。殺すより地獄の苦しみをと。

窃盗」  網走刑務所を満期出所、上野へ。酩酊して路上寝、所持金品等なくなり福祉に相談。酔いを覚まして出直すように言われ、自暴自棄になり缶ビールを万引き、店内で開封して飲んだ。

過失運転致傷、道交法違反」  被告人は86歳、ゆっくり右折。出口横断歩道上へ51歳女性が小走りで飛び出し、左ドアミラーにぶつかり転倒、全治5日の打撲。これがひき逃げに!

ストーカー、性的姿態等撮影」  31歳女性につきまとい、玄関ドアの郵便受けから裸体等を盗撮。

詐欺」  元検察事務官(女性)による受け子。探偵業者の機密書類の受け取りと思った。念のため業者を調べたら実在したので安心した。

傷害」  東大病院の手術室の清掃員。ベテラン上司のパワハラに切れてボコボコに殴った。

過失運転致傷」  右翼団体の構成員がイスラエル大使館へ突っ込もうとした事件。なんとアクセルブレーキ踏み違えで決着!

 ほとんどは報道されていない。報道からは想像もつかない展開のケースもある。
 裁判傍聴は、だから、やめられない止まらない。

 ←5日21日12時40分現在、週間INが50で2位。

2024年5月12日 (日)

東京地検(本庁)の公判請求に異変が?

230310-51  現時点で、どうも気になる、ということを記しておこう。
 たまたま偶然かも。いやいや、偶然にしては…という話だ。

 

 東京地裁に、交通違反・事故の裁判が、最近やたら多いような気がする。

 東京地裁(本庁)へ出てくる交通違反・事故は、基本的に、犯行場所が東京23区内の事件だ。
 23区内で、公判請求(正式な裁判への起訴)が相当な交通違反・事故が、急に増えた?

 あるいは、通常なら公判請求しない事件を公判請求し始めた?

 そういえば、自ら小走りでドアミラーにぶつかり転倒、全治まで5日間の打撲傷、という事件があった。
 まあ、あれは、いわゆるひき逃げ(救護、報告義務違反)とされたわけだが。

 

 そういえば、飛び出した自転車(もしかして若い女性の2人乗り?)にぶつかり、119番も、110番も、連絡先の交換も、女性の側が積極的に断ったというケースが、やっぱり、いわゆるひき逃げで出てきた。
 しかもその事件、ドライブレコーダーの録画のうち、被告人に有利な部分を削除して証拠とし、元の録画記録は消去したという「うわあ」な事件だった。

 

 通常なら公判請求しない事件を公判請求し始めたとすれば、なぜ?
 一般犯罪が減少し、検察官を遊ばせておくわけにもいかないから? うーん。

 

 あと、もうひとつ。「道路交通法違反」に限っての話。

 昨年のいつ頃までだったか、あれほど多かった、首都高における超過80キロ以上の速度違反(すべてオービス事件)が、めっきり減った。
 近頃は、飲酒運転がやたら多い。次が無免許運転。速度違反になかなか当たらない。

 「道路交通法違反」の裁判は増え、しかしオービス事件は減った…。
 まさか、東京航空計器のループコイル式のオービスに、なにか異変が起こった?

 あるいは、

 「スピード違反50キロ以上」が増加中…しかも「富裕層」が多い!? 捕まったらどうなるのか
 「とある野球選手」が超過80キロのスピード違反。贖罪寄付100万円も、懲役刑に
 無免許、飲酒、速度違反…速度違反だけが厳罰化されない。なぜ?

 そんな記事を私が次々に書くもんだから、ムチャな速度違反をする人が減った?

 

 なわけで、今後の裁判傍聴では、従来は公判請求されなかったような交通違反・事故がよく見つかるかどうか、注意したい。
 傍聴マニアもいろいろ大変なのですよ💦

 ←5日12日4時40分現在、週間INが70で2位。

2024年5月 8日 (水)

ぶっ飛び判決、首都高55キロ超過に懲役3月、執行猶予2年!

23080112_20240508215901  「オービス裁判、常軌を逸した求刑、なぜっ?」と3月25日に書いた。

 首都高の50キロ制限の区間での、オービスによる超過55キロ(測定値105キロ)。
 相場的には罰金8万円の事件だ。

 真っ向争った。その場合、検察官は上限の10万円を求刑する、ということが、まれにある。
 判決は、検察官の顔も立てて9万円だったり、相場を知らないのか10万円だったり、そんなのを私は傍聴してきた。

 ところが本件の求刑は、なんとなんとなんと、懲役3月!

 懲役3月は超過速度が80キロ台の相場、の求刑だ。
 金額どころか刑種を超え、超過55キロで懲役3月って、いっくらなんでもぶっ飛び過ぎ、いわゆる“あたおか”ですか?

 

 その判決を傍聴した。
 東京地裁刑事第4部、811号法廷(傍聴席20席)、内山香奈裁判官はこう言い渡した。

裁判官 「主文、被告人を懲役3月に処する。この裁判が確定した日から2年間その刑の執行を猶予する」

 どっかーん。

 判決理由に、被告人の前科は出なかった。
 飛び越えて重い刑に処するにあたり、前科があれば言わないはずがない。
 私は辛抱たまらず、終わってから廊下で被告人氏に尋ねた。やっぱり前科はないという。

 被告人氏には申し訳ないが、こんなぶっ飛んだのを傍聴できて、、、いや、あんまりはしゃがないように💦

 

 そうして、この話はこれで終わらないんである。
 その言渡しが13時42分に811号法廷で終わり、隣の810号法廷(52席)で14時から「過失運転致傷、道路交通法違反」の審理の期日があった。
 同じ内山香奈裁判官で。

 いろいろあって14時03分頃に私は法廷へ入った。
 傍聴人は私1人。ま、そんなもんでしょ。
 弁護人から被告人質問をやっていた。
 自転車の飛び出しによる事故らしかった。

 なんと! 被告人は自車両のドラレコの記録(SDカードかな)を警察に提出。
 返却されたが、動画はすべて消えていた。
 この裁判で、検察官がドラレコ動画を証拠請求し、法廷で再生した。
 その動画は、肝心な部分が2、3分、抜けていたという!

 

 内山香奈さん、この事件でも検察の追認をやるのか、あるいは…! 私はもう興味津々、これは追っかけねば!

 うざい? 来んな?
 でも、裁判が公開なのは、国民が司法を監視するためと、日本国憲法の全趣旨から解することができ、だから許してね~。

 ←5日8日21時50分現在、週間INが50で2位。

2024年4月19日 (金)

こんなとこに車止めて邪魔だろ!

05102114  東京地裁で「過失運転致死」の第1回公判を傍聴。

 信号無し交差点の手前、左角の駐車場に貨物車が駐車して見通しがなく、左から右へ自転車が出てきて、衝突、自転車の男性(41歳)はヘルメット不装着だったようで頭部を強打、頭蓋内損傷により死亡。

 

 私の、自転車によるお買い物圏内にも、同様に駐車車両で見通しが悪い交差点がある。危ない。
 でも日本では、交差点の見通しをさえぎることに抵抗感はないようだ。運転者に注意義務を課し、事故ったら相場どおりの刑に処する…。

 この国は、交通事故防止を、感情や理念ではめっちゃ言うけれども、現実に具体的に防ぐ気はないんだなあ、そういう国なんだなあ、とは裁判傍聴を続けてきてわかったことである。

 

 

 東京地裁で「過失運転致死」の第1回公判を傍聴。

 信号も横断歩道もない変則6叉路(差路)を右折時、杖をついて横断中の女性(74歳)に気づかず、衝突したことも気づかず、倒れた女性を前後輪で礫過して死亡させた…。
 捜査段階の調書にこうあるという。

調書  「いったん一時停止…5キロぐらいの速度で進行…ががんという車の感覚…ぐにゅんとサスが動くような感覚…最初のががん、ぐにゅんがたぶん前輪で…次のががん、ぐにゅんがたぶん後輪が被害者に乗り上げた…」

 右のサイドミラーに、人が倒れているのが見えて、すぐ停車、かけよって「大丈夫ですか」と声をかけたが反応がなく、119番、110番通報…。
 わーっと人が集まってきて、誰かから「こんなとこに車止めて邪魔だろ!」と、すごいけんまくで言われたそうだ。

 

 交通事故の裁判だけで1150件ぐらいか私は傍聴してきた。
 次のような構図が否応なく見える。

1、人間に「ついうっかり不注意は付きもの」とは、国はもちろん国民も絶対に認めない。
2、ついうっかり不注意などあり得ないことを前提に、歩行者は道路を横断する。
3、どうしても事故は起こる。
4、起こったら運転者を処罰する。厳罰化する。

 

 私でさえ気づくんだから、頭の良い裁判官らは当然にとっくに気づいてるはず。しかし沈黙。そして同じような事故が起こり続ける。なんと申し上げていいのか。

「ついうっかり不注意を今井は容認するのか!」
「被害者のほうが間抜けだと今井は言うのか!」

 との攻撃を浴びそうだ。
 との趣旨を言い続けてもう20年になるか。最近も記事を書かせてもらった

 ←4日19日4時30分現在、週間INが40で2位。

2024年4月17日 (水)

元検察事務官の女性は特殊詐欺の罠に落ち、検察威信の罠に落ち

 「16歳未満の者に対する面会、不同意性交等、不同意わいせつ、大阪府青少年健全育成条例違反、児童買春,児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律違反、新潟県青少年健全育成条例違反、性的姿態等撮影、福井県青少年愛護条例違反」の第2回公判。東京地裁。

 追起訴2件。被害女性は16歳と12歳。16歳のほうの事件の認否で被告人は言ったね。

被告人 「相手との関係なんですが、当時お互い結婚を前提として付き合ってる間柄だったんで」

 その被害女性の調書にこうあるそうだ。

調書  「××君(被告人)、29歳と…実際は43歳と聞いて…薄々気づいてたけど、やっぱり騙された…43歳と聞いていたら、気持ち悪い…付き合わなかった…××君と真剣に付き合っているつもりだった…刑事さんから…(12歳との性交等々)…聞いて、会うたびに体を求めてくる…体を食い物にする女の子たちの(自分も)1人だった…絶対許さない…」

 逮捕時、被告人のキャリーバッグにはセーラー服、性具、ローション、拘束具などが入っていたそうだ。
 「〇〇(女性の下の名)JK1(16)」「12歳」とのフォルダに動画等を多数保存していたそうだ。

 まだまだ追起訴があるという。続行。
 被告人は強姦致傷で懲役16年の服役前科あり。また10年以上の刑務所暮らしを覚悟してか、捨て去って枯れきったような雰囲気だった。

 

 「過失運転致死」、新件。東京地裁。

 被告人は20代前半。見た目、少年のよう。
 自車左前部を63歳女性に衝突させ、車底部に巻き込み、左後輪で礫過(れきか)。
 まったく気づかなかった、それは本当と認められる事情があり、罪名に「道路交通法違反」はない。
 しかし大型貨物でひき逃げと大きく報じられており、“リンチサイト”にまんま転載され。こういうのは、あるあるだ。

 被害女性は「全身への甚大な外力」による「胸腹部損傷」で死亡。直後、「腹部から臓器が飛び出して」いたという。

 

 「詐欺」の控訴審判決。東京高裁。

 被告人は身柄(拘置所)。30代、地味な感じのマジメそうな女性だ。
 以下は2023年12月26日付け毎日新聞、の一部。この事件だ。

「検事の右腕」落ちたわな 「機密書類運搬バイト」実は「受け子」
 「【日当3万円】研修期間あり」――。司法試験を目指して勉強にいそしんでいた元検察事務官はある日、インターネットの掲示板「ジモティー」で、配送スタッフのアルバイト募集を見つけた。軽い気持ちで応募したが、それが「転落」の始まりだったことに、その時は気がつかなかった。

 ジモティーが公開で募集しているし、念のためその探偵業者をネットで調べたところ実在した、なので全く疑うことなく、機密書類を受け取りに行ってたんだという。
 原審は東京地裁、懲役3年(未決算入不明)。控訴審の判決は…。

裁判長 「主文。本件控訴を棄却する。当審における未決勾留日数中120日を原判決の刑に算入する」

 少なくとも未必的な認識…未必の故意…おいおい、決めつけがひどすぎでしょ、と思えた。

 しかし、いったん逮捕報道があったからには、不起訴にしたら示しがつかん。
 検察の威信、肥大しきった自己尊大感とでもいうか、そのメンツを揺るがす事件、なんとしても刑務所へぶち込むぞ、となった場合において、裁判所は逆らわない、すべての証拠を有罪方向に解釈する、有罪方向の理屈だけを立てる、というものを私は感じたね。

 特殊詐欺の罠に墜ち、検察威信の罠に落ち…。

 

 なぜ犯行に至ったのかしっかり分析し、再犯しないために今後は具体的に何をどうするか、監督できる人物はいるか、その人物は具体的にどう監督するか、被告人に対して検察官、裁判官は問い詰める、定番だ。
 だがっ! 冤罪が発覚したとき、検察、裁判所は、それらをしない。平然と、しない。
 ゆえに、冤罪という権力犯罪は再犯され続ける。論理則、経験則等に照らし、極めて合理的といわなければならない。

 

 帰り、警視庁へ寄った。恥ずかしい失敗をやらかしてしまった💦

 ←4日17日7時30分現在、週間INが40で2位。

より以前の記事一覧