2006年10月24日 (火)

スピード違反取締りも民営化へ?

 最高速度100キロ超も 警察庁が調査研究へ  2006年10月21日11時58分

 警察庁は、40年以上前の63年に定められた国内道路の法定最高速度が現代の道路事情でも適切かどうか、検討に入ることを明らかにした。今月27日に有識者らの検討委員会を立ち上げ、3年かけて調査研究して方向性を出す。検討結果によっては近い将来、高速道路の最高速度が100キロ超となるかもしれない。

 と朝日新聞(上掲はその一部)。

車の制限速度見直し検討 警察庁 引き上げの可能性も

 60年代に比べ、車の安全性能はエアバッグやABS(アンチロックブレーキシステム)が普及するなど、格段に向上。道路も舗装や信号の整備などが進み、「速度引き上げを望む国民の声もある」(同庁)という。
 このため、警察庁は今月27日に交通工学の専門家や同庁、国土交通省の担当者らを委員とする検討委員会を設置。道路の構造や実勢速度、事故状況、海外の制度などに関し研究を始める。
 警察庁は「車の速度が増すと事故の危険性が増すという側面もあり、最高速度を引き上げるか否かは、現段階では白紙。国民アンケートも活用するなどし、慎重に判断したい」としている。

 と中日新聞(上掲はその一部)。
 はは~、ここから始めるのか、そろそろ動き出したな、と私は思う。
 「霞が関の思うつぼ」で書いた方向へ、警察庁の悲願、行政制裁金制度へ向けて、しっかり歩を進めているのだな、と。

 駐車規制と同様、速度規制もばっちり見直しました。
 この規制を守らないものは、びしびし取り締まります。
 そうして、その取り締まりを民間に委託します。
 「速度監視員資格者講習」に合格した「速度監視員」が、警察から貸与された測定機を用い、デジカメではなくデジタルビデオで現認(被測定車両の特定)を確実にし、もって速度違反の「確認事務」を行います。
 違反者が出頭しない場合、車の持ち主から「速度違反金」を徴収します…。

 そういう方向へ流れていくんじゃないかなぁ。
 オービスの設定速度を下げ、管理を民間委託する手もある。
 ま、べつに下げなくてもいいが。

 違反者の容貌を撮影するものとして、すでにオービスがあるわけで、そこから民間委託をスタートさせ、ネズミ捕りでも容貌を撮影するよう、段階的に(つまりなし崩しに)進めるほうがいいかもしれない。

 その前には、やっぱ、まず駐車違反について、現在のような「放置違反金」と「反則金」との二本立てではなく、「放置違反金」一本に、すなわち行政制裁金制度に、なんとかしておくのがベストだろうねぇ。
 違反が刑事罰の対象でもあるのは、民間委託をどうしても不自由なものにしてしまうから。

 Banner_02_2 人気blogランキング ← 24日3時40分現在、週間INが550で21位です~♪

|

2006年6月 3日 (土)

霞が関の思うつぼ

「確認標章(新しいステッカー)を貼られても、知らん顔して出頭せず、車の持ち主の立場で放置違反金を払えば、違反点数はつかない」

 と最初に言ったのは、私なのかな。
「本当なんですか? 間違いないんですか?」
 とテレビのスタッフから、よく言われた。
「警察はそうは発表してませんが、点数は違反者に付されるんです。持ち主は違反者じゃありません。違反キップも切られてません。だから点数はつかないんです。つけようがないんです」
 と説明してきた。

Q7 放置違反金の納付命令を受けた車両の使用者には、運転免許の違反点数は付加されないのですか。

A7 放置違反金の納付命令は、車両の使用者の運行管理業務に着目してその責任を追及するものであるため、運転免許の違反点数は付加されません。

 これが、警察からの最初の発表かもしれない。
 ※ 警察庁のHPでは現在「6月2日掲載」となってるが、初出はもうちょい前だったと記憶する。

 そして、最近になってようやく、
「正直に出頭した者には点数がついて、不正直に知らん顔の者には点数がつかない。不公平だ!」
 という声(いわゆる世論)が大きくなってきたような気がする。

 それで、だ。
 改めてはっきり言っておきたい。
 「不公平だ!」とだけ騒いでると、霞が関(警察庁の有能な官僚諸氏)の思うつぼだぞ、と。

P1000937_12  これから、声の大きないわゆる知識人や学者や弁護士にも「不公平だ!」と言わせ、
「先生おっしゃることは、ごもっとも。わかりました。では、反則金のほうは外しましょう。放置違反金1本でいきましょう」
 とする、それが霞が関のシナリオだろうと私は推理するのだ。

 交通違反を「非犯罪化」して(つまり、個々の違反の悪質・迷惑性などについて検察官、裁判官にタッチさせなくして)、警察官または××監視員が「違反だ」と確認したが最期、必ずカネを徴収できる…そういうシステムで徴収するカネを「行政制裁金」という。
 「行政制裁金」制度にしたいと、警察は、90年、93年、94年に大きく発表してきた。
 すぐにも国会へ法案が出るような話だった。
 ところが難航した。
 なぜか。
 やっぱ、いきなり「行政制裁金」へ転換するのは、法律的に難しかったんだろう。
P1000938_3  そこで今回、「反則金」と「放置違反金」と2本立てで出してきた。
 「放置違反金」自体は「行政制裁金」といえるが、「反則金」と2本立てでは、まったく不完全だ。
 まずは不完全で不公平な(当然に批判を浴びる)形で出し、存分に批判を湧き上がらせたうえで、「反則金」を切り捨てる、完全な形(「行政制裁金」)へスライドさせる。
 そうして、駐車だけなく他の違反も、「行政制裁金」の対象とする。いずれ事故へも広げる。
 それが、霞が関のシナリオだろうと私は推理するのだ。

 「行政制裁金」ってのは何か。
 わかりやすく言うなら、免許停止などの行政処分と同じだ。
 行政処分は、
「警察が現認した以上、違反は事実なのだ。第三者のチェックは必要ない。個々の違反の中身には関係なく、違反名に応じて警察が決めた点数をつけ、警察が決めた基準に達したら、警察が処分を執行する。処分が不当だと思うなら、処分を執行されてから、裁判でもなんでも自分で勝手にやりなさい。警察は絶対に負けない。処分期間を短縮してほしかったら、警察の天下り法人が行う講習を受けなさい」
 というシステムだ。
P1000939  駐車違反はともかく、速度違反、信号無視、一時不停止など動的な違反については、冤罪もあり得る。
 現在、とくにスピード違反では、「測定値の速度を出してない!」と訴える者が多く、しかし不起訴になっても、警察は点数を抹消せず、処分を強要するのが普通だ。
 ※ 私が知る限り、90年以前は、不起訴→点数抹消という運用が普通だったが、「行政制裁金」の目論見が発表されて間もなく、「不起訴は関係ない。点数は抹消しない」という運用に変わり始めた。

 個々の違反の中身、悪質・迷惑性を抜きに、そもそも「現行の交通ルールはこれでいいのか?」という根本的な(いちばん大事な)検討を抜きに、とにかくカネを集める、警察の縄張り内で動くカネを爆発的に巨額にする、そういう流れになっていくのだ。

 点数のことは、たしかに不公平だけれど、「不公平だ」とだけ騒ぐのは、霞が関の思うつぼってこと、心に留めておいてほしい。

Banner_02_2 人気blogランキング ← ぽちっとね♪

| | トラックバック (7)