カテゴリー「オービス以外の速度違反」の30件の記事

2009年10月 5日 (月)

6カ月以上経過のオービス未処理は81%!?

 キャリア官僚を天下りさせないため定年まで勤務させると人件費が増大するとかぐずぐず言ってる人もいるらしいが、それってどうなの。
 たとえば3億円なら3億円、くれてやればいいじゃん。
 彼らに天下り先で3億円取らせるために、30億円のムダな事業を委託する、それに比べれば、裸で3億円、くれてやるほうが国のためじゃん。
 ダムや橋だって、それが必要なんじゃなく、国からの交付金が欲しいわけでしょ。そしたら国土を壊してダムや橋をつくることなく、交付金だけ裸でくれてやればいいじゃん。
 だから私にも3億円ちょうだいっ。裸で待ってますぅ。heart02 ←ってそれはちょっと意味が違うよ、うん。

onezerofive日(月)

 とうとうケツに火がついて長い原稿を徹夜で書き上げ、3時間仮眠し、次の原稿を途中まで書いて…。 

clip 13時30分から、さいたま簡裁のC棟、104号法廷(大島哲雄裁判官)で、8月17日に第1回を傍聴した道路交通法違反」(警視庁・高速道路交通警察隊による移動オービス52キロ超過)の第2回。

 今日は13時20分から東京高裁622号法廷で、9月14日に第1回を傍聴した傷害」の判決が、13時30分からは東京地裁419号法廷で、9月9日に審理を傍聴した強制わいせつ」の判決と、地裁722号法廷では9月28日に第2回を傍聴した公務執行妨害」の、もう1人の白バイ警察官の証人尋問があったが、やっぱ移動オービスは超レアだもの、東京は泣く泣く捨て、原稿をムリして、こっちへ来たのだ。

 埼京線・中浦和の駅から埼玉の裁判所へ歩くのは、これで2回目。
 中浦和の駅前に西友があるんだね。早めに着いたので寄ってみた。298円の弁当がたくさんあった。なかなかじゃん。腹はへったけど、そんなの食べたら眠くなる…。
 雨の中、裁判所まで、ちょうど15分だった。

 さて、さいたま簡裁の移動オービス事件は、今日は測定車両内に居たという3人の警察官のうち、測定開始スイッチを押した現認警察官の証人尋問。
 検察官が測定の手順を細かく聞いてくれるもんだから、そしてまた弁護人も細かく聞いてくれるもんだから、非常に勉強になった。もうニコニコ。
 印象的だったのは、「速度現認カード」(と聞こえた)の記載内容や、貼付された写真を、刑訴法のどの条項に基づいてどういう手順で証拠とするか、検察官と裁判官とで意見が分かれたりしてたことだ。
 東京簡裁だと、そんなことはない。みんな慣れてる。
 さいたま簡裁は、速度違反の、とくにオービス事件をあんまり扱ってないのか。この検察官と裁判官がたまたま初めてだというにすぎないのか。
 でも、おかげで勉強になったス。ありがたい。
 次回は、測定車両内にいた別の警察官の尋問。
 15時04分閉廷。

 15時~16時で、さいたま地裁202号法廷(A棟)で、「建造物損壊、現住建造物等放火、火炎びんの使用等の処罰に関する法律違反」(裁判員裁判)の判決があったので、念のため行ってみた。
 傍聴券は抽選(31枚)で、すでに満席とのこと。
 報道によれば、求刑懲役10年のところ、懲役9年だったそうだ。ただ、報道は未決算入を言わないんだよね。『裁判中毒』でも言及してるように、そこがけっこう重要だったりするのに。

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 この日のさいたま地裁は、B棟302号法廷で13時15分~13時30分の「暴力行為等処罰に関する法律違反、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律違反、銃砲刀剣類所持等取締法違反」の判決も、傍聴券だった。
 被告人氏名で検索してみたが、ヒットなし。

P1030555 bomb 帰宅後、2008年の「速度違反自動監視装置等の取締件数」(移動オービスの件数を一部含む)を見てみた。
 東京は6434件、埼玉は1846件。ふぅん…。
 ついでに、そういえばそんなのがあったなと、同じファイルに綴じてある、2006年3月7日付けの警視庁・高速道路交通警察隊の「自動速度取締機械による速度違反事件処理状況報告書(2月分)」を見てみた。
 うっわぁ~~~っ、なんだこれsign03
 私がこの開示を受けたのは2007年4月末か5月初め。開示担当および高速隊の職員らは、「今井のやつ、なんで沈黙してんだ? ははぁ、また眠らせてるな? せっかく開示してやったのにpout」と思ってたに違いない。
 そぉうなんです。資料を眠らせ、資料の上に日々の雑事降り積む…。
 今年中にこのネタは突っ込んでおきたい。嗚呼、交通違反・取締りは面白いっ。lovely

※9月6日追記: ごめんなさいっsign03 これちょっと、タイトルとあわせてナニ言ってんだか意味不明だったよね。私は「1322[1146]」ってとこを見て、違反日から6カ月以上経過している未処理事件が81%、と書いたつもりだったんだけど、それ、違うじゃん。81%という計算すら違う。ああもぅ、睡眠3時間でもけっこうイケるなと思ってたら、この始末。あぁ恥ずかしい。crying
 正しくは、未処理件数が1322件で、そのうち違反日から6カ月以上経過しているものが1146件(約87%)なんだね。
 計算を間違った理由はわかった。まったく同じタイトルの文書が3月7日付けと3月2日付けと2つあり、認知件数や未処理件数などの数字は違ってて、私は3月7日付けの文書をアップして、3月2日付けの文書(「1091[883])で計算したてたのだ。
 それでだ、3月7日付けの文書でいうと、認知件数の累計が7127件、6カ月以上経過してる未処理件数が1146件約16%。3月2日付けの文書でいうと、6432件のうち883件約14%。まぁ、1年以上たって違反者の出頭を得ることもあるようだが、いろいろ聞こえてくる話も総合すると、未処理のまま公訴時効(3年)を経過してしまうものもぽつぽつあるんだな、という気がする。
 とにかくね、9月6日、手元にあるのと同じ文書の、その後のものを開示請求してきた。タイトルは同じなのに数字が違う文書がなぜあるのかについては、そのうち調べとくです。いつもすみまんね。wobbly

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2009年8月18日 (火)

さいたま簡裁で移動オービス新件!

eightoneseven日(月

 電車で隣の席に座った女性の、こっ、この香りはsign01 丁子(ちょうじ)とシナモンとベビーパウダーが混じったような、脳の奥深いどこかをとろかす、初めての香り…。
 香りは脳に大いに影響を与える、場合があるんだという。取調室には、自白したくなる芳香剤。再犯防止効果のある携帯芳香スプレー。そのうち登場するかも…。

 痴漢事件でよく聞く埼京線。座席を畳んで乗客を詰め込めるようになってるんだね。ラッシュ時はどんだけ混むのか。そんな埼京線を中浦和で下車、炎天下を15分ほど歩いて、さいたま地家簡裁へ。
 ここは、ずいぶん昔に取材できたことがある。近くの弁護士事務所で会議があり、通りかかったことがある。けど、傍聴したことはないと思う。
 今日、さいたま簡裁で「道路交通法違反」の新件があると聞き、全国第2号の裁判員裁判が先週行われたさいたま地裁も見ておくか、天気も良いし、と出てきたのだ。

clip 11時から、さいたま簡裁104号法廷(大島哲雄裁判官)で「道路交通法違反」の新件。
 東京地簡裁の傍聴席20席の法廷の、1.5~2倍くらいだろうか。傍聴席は、以前東京地簡裁にもあった硬い樹脂製のベンチ。こっちは3連(3人掛け)。それが7つと2人掛けが1つ。合計23席。
 傍聴人は私と礼田計さんのみ。冷房がほどよく効いて快適だ。

 事件は、首都高速9号線上り、江東区木場付近での52キロ超過(測定値112キロ)。
 それがなぜ、東京簡裁ではなく、さいたま簡裁なのか。いったん略式に応じた被告人が、正式裁判を請求したのだった。
※ 略式は通常、被告人の住所地を管轄する簡裁で行う。正式裁判の請求は、略式命令を出した簡裁に対して行う。

 木場付近にはオービスがある。でもそれは下り線。冒頭陳述で検察官(2人のうち1人)が、力強い大きな声で述べた。
検察官 「警視庁…3mの区間の間を…測定装置を設けていた…112キロと測定・算出すると同時に自動撮影しました!」
 3m…自動撮影。光電式の移動オービスだぁっsign03
 移動オービスの取締りは、私が情報公開で得た資料によれば激減している。そんなのを傍聴できるとは、被告人には申し訳ないが、超ラッキーsign03

 検察官が請求した甲号証は、3点のみ。甲1号証を弁護人は不同意としたので要旨告知はなかったが、たぶん、移動オービスの写真を貼付した速度違反認知カードのようなものなんだろう。甲2号証は、速度規制についての公安委員会告示。甲3号証は被告人車両(ベンツ)の車検証。
 たったそれだけ? いや、今後警視庁から取り寄せて証拠請求するんだという。いろんなものが東京にあり、東京区検経由でやる“作業”もあるんだそうだ。
 つまり、略式はほんとに簡単な書類だけで処理しちゃうわけだね。毎年膨大な件数の取締りを行えるのは、運転者がほぼ全員、それぞれの理由はともかく、反則金または略式による罰金をスムーズに払うから、なのだねぇ。国は、それでも面倒だってんで、現場の現認だけで直ちに徴収できる「放置違反金」の制度を、とりあえず駐車違反について2006年6月1日に導入した。

 東京簡裁へ移送しようかという話は出ず、10月にとりあえず警視庁の警察官をたぶん2名、証人尋問することにして、11時19分閉廷。
 がらがらの法廷(他に居ても礼田計さんのみ)で、速度違反の否認をじっくり傍聴する、やっぱ私の原点はここだょ。この夏を境に、原点へ立ち返れっ!
 でも、「公然わいせつ」と、「威力業務妨害」のうち2chでの犯行予告と、裁判は窃盗に始まり窃盗に終わると言われる(って私が勝手に言ってんの?)「窃盗」と、あと…ってアンタ。

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 104号法廷には14時10分(14時ちょうどだっけ?)から「さいたま市屋外広告物条例違反」というのが入っていた。そんなの東京では見たことない。そりゃそうだ、さいたま市の条例だもの。
 せっかく出てきたんだから、それを傍聴していくか。←さっそく原点を忘れてるょ。sad

restaurant ということになったので、私の大好きな食堂探し(笑)。
 B棟に食堂があり、定食550円。旨そうだが、500円を超えてはイケナイ。
 向かいの埼玉県庁へ行ってみた。古い建物のようで、地下の廊下は天井の配管がむき出し。一般が入館できてた頃の農林水産省のよう。
 地下に大きな食堂があった。ショーウィンドゥの前でしばし悩む。うーん、うーん、うーん…。この時間が楽しいのだょ。うふふ。
 端にそば食堂がある。地味にかけそば大盛りにしとくか。ところが、かけそば300円、大盛り100増し。合計400円! 東京の裁判所の地下は、210円+80円=290円なのに。ま、味はわかんないけど。
 ええぃ、埼玉の裁判所へきたんだから、裁判所で食べよう。旅気分で財布のひもをゆるめて。
 550円の、A定食だっけ、ポークジンジャーとカニクリームコロッケ。いずれも熱々。グリンピースと人参が入ったスパゲティサラダに、キャベツとレタスと水菜とトマトのサラダ。小鉢(といってもけっこう大振り)付き。味噌汁はワカメとモヤシとあと何か入り。なかなか良かった。店の人も元気が良くて、これで550円は一般的にはお得だと思う。

clip 13時10分から104号法廷で「占有離脱物横領」の新件。
 窃盗などで懲役前科4犯、仮釈放数日間、友人宅にいて、その後公園で寝泊まり。仕事をもらいに川口へ歩いていくのが辛く、公園にあった無施錠の自転車(氏名不詳者が遺留したもの)を自己の用途に供するため持ち去った…。現在、残りの刑期を服役中。
 求刑は懲役1年…。

 途中、だいぶ居眠りしてしまった。睡眠4時間のところに満腹し、何の手も打たず傍聴席に座ったのがマズかった。
 廊下の自販機で、缶入りブラックコーヒー90円。冷たいブラックコーヒーは(私の場合)効くのだ。これでもう640円。ひぃ~。

clip 14時10分(14時だっけ?)から「さいたま市屋外広告物条例違反」の新件。
 所持金が尽きて寝食に困り果て、しかし職は見つからず、越谷市内のあるパチンコ店へ行けば貼り紙の依頼人が声をかけてくることを知っていたので行き、「150万円以上、女の子募集、24H」と電話番号が書かれた、A4サイズで裏が粘着シールの貼り紙24枚を紙袋に入れ、午前5時頃、車に乗せられ降ろされ、最初の1枚を道路標識の支柱に貼り付けたところを、密行警戒中の警察官に現認され、現行犯逮捕…。
 捜査段階の調書に、
「3度目の逮捕なので、常習に見られるかもしれないが、生きていくためにしたことです」
 とあるそうだ。
 途中、「だるまの仕事」という言葉が出てきた。だるま?
裁判官 「その“だるまの仕事”とは、なんですか」
被告人 「暮れから新年にかけて、売りに行く…」
裁判官 「つくって売るんですか」
被告人 「はい」
 はは~、川越のだるま市で売るだるまを、もうつくり始めるのかな?
 求刑は罰金20万円(同種前刑は10万円)。直ちに判決。罰金20万円、満つるまで算入、訴費不負担。

tulip 今日の裁判は3件とも、弁護人が中堅どころというか、おおよそ40歳前後のマジメそうな弁護士だった。お年寄りは1人もいなかった。ま、3件だけであれこれ言えないが。
 午後の2件は2件とも、勾留中に書いた反省文ナシ。弁護人の被告人質問はけっこう長かったが、検察官はじつに簡潔。裁判官もじつに簡潔。ま、事件の内容のせいでもあるんだろうが。
 しっかし、硬い樹脂製のベンチは、やっぱりケツが痛くなる。移動オービスの証人尋問のときは、座布団を持ってこようか。

bus 15時ちょい前に裁判所を出て、また15分ほど歩き、埼京線に。新宿まで各駅で35~40分くらいなのかな。たっぷり眠ってしまった。
 そうして地下鉄に乗り換え、霞が関の東京高地簡裁へ。
 ちょっと確認しておきたいことがあったのだ。今週はたいへんなことになりそうだ。shock 夏休みの時期が終わるまで、あと少しの我慢…。

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2009年6月17日 (水)

裁判官が抵抗しようのない供述調書

6月17日(水)

 6月14日の記事に初めて付けた投票機能、つまりアンケート。冗談で加えた選択肢「いっそ掛け蕎麦210円」がいちばん多いことに、激しくショックを受けてる。
 コメント一覧に「カツ丼:翌日必ずラーメンを食べる!」とあるのは、賢明なる諸氏のご推察どおり、私だ。嗚呼、恥ずかすぃ。crying

clip 13時30分から東京地裁802号法廷で、6月9日に第1回を傍聴した「自動車運転過失致死、道路交通法違反」の第2回公判。

 13時18分頃に行くと、20席の傍聴席は2席を残してぎっしり。うわ!
 待て待て、13時20分から「公務執行妨害」の判決が入ってる。それが終わればだいぶ出るかも。
 ドア外の狭い通路で待っていると、1組のカップルが来た。一杯ですか? 2席空いてますけど(壁の開廷表を指し)この判決が終わったら(今いる傍聴人が)出るかも。これ(自過死&道交法)を傍聴に来たんですか? えぇ、初めてなんですよ。などとひそひそ話し、初めてなら新件がいいですよ、432号で13時30分から、文科省のプラズマテレビの贈賄、収賄」の新件がありますよ、と言いかける前に、判決が終わったようで1人出た。が、あとが続かない。げ~っ、仕方なく狭いところへ…。

 期日間の打ち合わせで同意と決まった甲3号証(事故当日の実況見分調書)と12号証(解剖結果報告書)の要旨告知。
 そして、事故状況に限定して被告人質問を38分間。
 検察官からの質問を聴きながら、かつ、これまでの傍聴経験(事件数で約1640件)などをつうじて、私はぼんやり思っていた…。この事件の無実・有実は別として、一般論をいえば、ほんとに無実なら、何百日拘束されようが、家庭も仕事も破滅しようが、捜査段階で事実と違う調書にサインしちゃ絶対にダメ。それでようやく、ごくわずか、かもしれないけれど、無罪の可能性が見えるのだ。どんな理由があろうが事実と違う調書にサインしたらもう完全にアウト。完全にアウトな、つまり裁判官が書類上抵抗しようのない調書をつくることの、警察・検察は百戦錬磨のプロなのだ…と。
 そういうプロフェッショナルを相手に、捜査の可視化を言っても、プロのテクニックはさらに巧妙化し、そればかりでなく、有罪に都合の良い録画だけ出し、素人裁判員の印象をうまく操る方向へいくんじゃないか。
 じゃあ、どうすりゃいいのか。それはまた次の機会に。

 次回、弁護人が冒頭陳述をやることにして、14時28分閉廷。

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clip そばの非常階段を4階へ駆け降り、地裁407号法廷(中島慎一郎裁判官)へ。
 14時30分から「道路交通法違反、公務執行妨害」の新件があるのだ。こりゃあ、人定質問を聞き逃すことになるナ。ヘタすりゃ冒陳が始まってるかも!
 とあわてて行ったら、法廷の前に行列が。なに? 13時30分からの「強制わいせつ」の審理が長引いてるのだった。
 行列は12人。そのほかに、道交法&公妨の関係者らしき数人。強わいが終わっても5人ちょい法廷に残れば、13番目の私は座れないかも。座れても窮屈だ。帰るか? いや、道交法&公妨は私の専門分野。強わいが終わってドドッと出ることに賭けるしかない…。
 10分近くオーバーして強わいが終わると、ぞろぞろ、ぞろぞろ出た。一般傍聴人じゃないみたいな人が多いような。何か特別な事件だったのか? と思い、あとで被告人氏名で検索したら、元航空自衛隊の一等空佐の事件らしかった。
 東京地裁は日本一巨大で、全国ニュースになった事件も多いけど、その大半を、どうかすりゃ地方の簡裁より狭い、20席の法廷でやるんだよね。立ち見は原則ダメだし。言いようによっては、なるべく傍聴させないようにしてる、司法から国民を遠ざけてる、とも言えるのでは? ま、20席の法廷をやたらたくさんつくったのは、こんなにも傍聴人が押し寄せる時代が来るとは夢にも思わなかったから、だとしても。

 道交法&公妨の被告人は29歳、保釈中、黒いスーツの、普通っぽい(私からすれば)若者。
 連休の日曜の早朝、普通自二(自動二輪車)で、ネズミ捕りなんだろう、114キロ(74キロ超過)と測定され、停止を求められ減速して左側へ寄ったが、取締りを逃れようと加速、停止旗を持った野方署の巡査部長(53歳)に衝突して転倒させ、もって公務の執行を妨害したんだという。
 公妨のみの求刑の相場は、懲役1年。制限40キロの74キロ超過は、一般道だと懲役3月でもおかしくない。
 本件の求刑は懲役1年だった。
 前科前歴なし。犯罪傾向のようなものは感じられず、その他情状も良いといえる。そこで、74キロ超過を罰金10万円と考え、懲役1年にいわば吸収させたのかな…というふうに現在のレベルでは私は想像するんだけど。←こういうのは、あとで裁判官や検察官に話を聞いて、「あそっか。そういうことなのか」と、違うことがわかったりするのだ。
 弁護人は、今回に限り罰金刑が相当、自由刑でも短く執行猶予を、と弁論した。
 判決は次回。15時40分閉廷。

 今日の傍聴は、以上2件でおしまい。

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car 夜、ちょいと車で出かけ、東京都調布市内で初めて駐車監視員を目撃! 3人組で、3人とも自転車だった。
 調布署の管内の民間委託は今年から始まり、調布署と府中署の管内あわせて「株式会社ジェイ・エス・エス」が契約を取ってる。金額は8536万5000円。「選任する駐車監視員の人数」は16名以上、「駐車監視員の内、正規労働者の人数」も16名以上。「1日において活動するユニット数」は「最大で7」。
 8536万5000円を1万5000円で割ると、5691。少なくとも5691件1日平均約16枚の確認標章(いわゆる駐禁ステッカー)を貼ることを、とりあず目標にすればいいのかな?

 2008年の所属別の取締り件数を見ると、調布署管内は、付近の他署と比べて駐禁取締りが多い。三鷹や府中のつもりで調布で路上駐車すると、さくっとやられちゃう、場合があるよ。

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2008年11月14日 (金)

冤罪はコラテラル・ダメージか

P1020830_2  厚労省地下で日替わりパスタ大盛り(450円)を食べて大いに満足し、天気が良いから日比谷公園へ、と信号待ちしてたら、駐車監視員に遭遇…。
 公園と反対方向へ歩いていくそのユニットのあとを、ぶらぶらついて行くことに。
 さっそく、立派に放置車両の要件を満たした歩道駐車のバイクが数台。ところが駐車監視員は目もくれず、素通り。
 桜田通りへ出て、運転席で運転者が弁当を食ってるダンプ、運転者で運転者が寝てるワンボックスを見たものの、移動するよう声をかけることはせず、すたすた虎ノ門方面へ。
 自分らの持ち場じゃない等の事情があるのかもしれないが、「放置散歩員」かよっ(笑)と突っ込みたくはなった。ちなみに私は昨日の早朝、まだ暗いうちに有酸素散歩約1時間をしたです、偉いでしょ、えへへ。

clip 13時10分から地裁814号法廷(深沢茂之裁判官)で「公務執行妨害」の判決。
 被告人は、髪の長い、な~んか不満ありげに見える、若い男性。イライラを解消しようと、足立区の某駅前交番にタバコの吸い殻を投げ捨て、注意されるや、交番の嘱託員(60歳)の右大腿部を左足で蹴ったのだという。
 罰金30万円、満つるまで算入、訴訟費用は不負担。
 地裁の公務執行妨害の罰金刑を傍聴するのは、これで何度目だっけ。満つるまで算入の罰金事案を、なんで簡裁でやらないのか。起訴検察官は、地裁か簡裁か、どのへんで線引きしてるんだろう…。
 簡裁でのケースは拙著『裁判中毒』に収載。

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clip 13時30分から高裁410号法廷(永井敏雄裁判長)で、8月21日に偶然傍聴し、その後9月30日と10月14日に傍聴した「道路交通法違反」、三菱のレーダ式、RS-720DRによる44キロ超過、の否認事件、の判決。
 ま、こういうものはネ、決定的な無実の証拠でもない限り(普通そんなものはない。ないように測定機はつくられ運用されている)、有罪の理由を丹念にときにムッチャ強引に拾って並べる、それが大原則。
 『激論!「裁判員」問題』にも、「まず直感で結論を出して、それに合う間接事実を拾い上げてくる…」という言及が出てくる。
 間接事実を精査して結論を導くか、結論を決めてその結論に必要な間接事実を拾うか、論の立て方が違うわけだ。

 私としては、警察の測定機がじつは信用できないとなったら、威信も秩序もひっくり返ってしまうし、やっぱり交通事故は怖いので、威信・秩序を守り、違反・事故をやっつけるという一石二鳥の利益、国家国民の大義のために、少しくらいの人が無実のスピード違反で罰金を払うのもやむなし、これも一種の“コラテラル・ダメージ”、あきらめてね、そういうことかなと思う。
 だから、これだけ厳罰化が叫ばれ、酒酔い運転の罰金の上限は100万円、酒気帯びで50万円にもなったのに、スピード違反の罰金の上限は、いつまでも10万円のままだとか? いやそれはちょと違うかな。
 なーんて連想が浮遊し、傍聴ノートの文字はぐちゃぐちゃになり、また最前列で居眠りsleepyしてしまう。パスタ、大盛りが効いたか。ばかもーん!
 で、判決はもちろん控訴棄却、訴訟費用負担。

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clip 14時からの「業務上過失傷害」を傍聴しようと13時55分頃、高裁506号法廷(門野博裁判長)に入ると、傍聴席は主に背広の男性たちでかなり埋まってた。なんで?
 バーの中では被告人質問が行われていた。前の事件が長引いてるらしい。
被告人 「こういうことを二度と起こさないためにも、お酒を断つことを誓います」
 検察官は質問を放棄。
左陪席 「一審判決を聞いて、刑をどう思いましたか」
被告人 「自分が起こしてしまったこと…被害を与えてしまったこと…ものすごく大きいことをやってしまったなぁと…」
左陪席 「控訴を申し立てたのは、どういうことですか」
被告人 「刑を…つぐなう前に、申し訳ないという気持ちを伝えられなかった…。少しでも…」
裁判長 「起訴されてる件は3件、間隔が開いてる。反省の機会はあったはず。そこはどうして?」
被告人 「なんてことをしたんだろうという…」
裁判長 「そういう気持ちがあったなら、次の抑制になると思うんだけど」
被告人 「やっぱり…お酒を飲んで、気持ちがゆるんでしまい、やってしまいました…」
 終わって被告人席へ戻った被告人(身柄、拘置所)は、背の高い、わりと整った顔立ちの若者だった。いったい何の事件なんだろう。あとで開廷表を確認しようと思って忘れた…。

clip それが14時03分頃終わり、「業務上過失傷害」の審理。傍聴席は、少し入れ替わりがあったが、背広の男性たちはほとんど残ったようだった。この事件の関係者なのか? 被告人は何者?
 どこかの工業団地での、車(アルファード)とバイクの右直事故だった。「ほんごう」工業団地の「しもやつ」交差点がどうとか、聴き取れた。若干間違ってるかも。
 どうも事実誤認の主張らしい。被告人質問が始まったが、こういうのは途中から傍聴してもよくわからない。事故後、救急車を手配して被害者に駆け寄ったら、顔を道路に当てて倒れていたので、冷たいから顔の下にマットを敷いていいですかと声をかけたところ、小さく肯いたので、車から腰掛けマットを取って…という辺りで私はそっと退出。

clip 14時30分から高裁715号法廷(長岡哲次裁判長)で、「公務執行妨害・銃砲刀剣類取締法違反」の判決。
 原判決(懲役1年4月の実刑)は重すぎて不当、1年以下に軽減のうえ再度の執行猶予を、猶予はムリでも刑期の軽減を、との主張。
 被告人(身柄、拘置所)は、見た目、短気そうな感じのオジサン。茨城県で、自宅の敷地明け渡しの強制執行に来た執行官に対し、いずれも20センチ弱の牛刀とパン切り包丁を突き出すなどして脅迫したんだそうだ。
 犯行の1年半ほど前に、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律違反」(第10条の保護命令違反だね?)で懲役8月、執行猶予3年の刑を受けているんだという。
 控訴棄却、未決50日算入、訴訟費用不負担。

clip 15時から地裁811号法廷(高麗邦彦裁判官。「邦」の左側の部分は「手」のような文字)で、「道路交通法違反・業務上過失傷害」の判決。
裁判官 「懲役4月、実刑です」
 無免許で普通貨物を運転し、路外の駐車場から出る際、歩道を進行してきた自転車に気づかず…右第11肋骨骨折で全治1カ月…。
裁判官 「事故だけなら猶予も考えたんだけど、道交法で執行猶予中にまた、となってくると…」
 事故は、ありがちな不注意で、過失で起こってしまうから、それで刑罰を受けても執行猶予をソク取り消すことにはならない。でも、スピード違反で執行猶予判決を受け、運転免許もなくなった状態で、無免許運転し、かつ事故も、となれば、実刑もやむを得ないわけだ。
 その執行猶予判決を言い渡したのも、同じ高麗裁判官だと礼田計さんから聞いた、11月6日の記事の下のほうに書いた事件だ。

pencil 風の便り(?)によると、裁判所の…あれ? 11階だっけ、裁判員訟廷事務室だっけ、そんなふうなのができたという。明日、確認しよう。

pencil 『週刊朝日』11月14日号に、元警視庁警察官でジャーナリストの黒木昭雄さんが、岩手県の17歳少女殺害事件における指名手配の不可解さについて、4ページで書いてる。「以下次号」とある。テレビ・新聞が警察発表に踊った事件の裏側で、たくさんの真犯人が笑ってるのかも…。

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2008年10月14日 (火)

裁判官は裸です

10月14日(火) そのone

 今日の午前は、いずれも東京地裁で、うまい具合に続けて、

・9時55分 「脅迫」(10月8日に第1回を傍聴)の判決
・10時00分 「ストーカー行為等の規制等に関する法律、窃盗、名誉毀損、住居侵入」の新件
・11時00分 「公務執行妨害、器物損壊、覚せい剤、道路交通法違反」の判決
・11時50分 「公然わいせつ、器物損壊」(10月8日に審理を傍聴)の判決

 があったが、どうにも忙しく、それでも外せない午後の1件のみ傍聴に、雨の中、午後から裁判所へ。電車に傘を忘れたよ!

 ま、10時からの「ストーカー…」が傍聴席20席の狭い520号法廷でなかったら、出かけた可能性大。
 どうも、傍聴人が押し寄せそうな事件(合議でないもの)を狭い法廷でやる確率、高くない? いや、たまたま偶然、そういうのが続いてるだけ? いやいや、押し寄せそうな事件はたくさんあり、狭い法廷のほうが数が多いだけ?

clip 早めに着いて13時15分から、地裁531号法廷で「わいせつ図画販売目的所持、児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律違反」の判決。
 「児童ポルノを含むわいせつDVD約12万枚を押収」と報道された事件の、共犯者のうち3人の裁判だ。これは傍聴席40数席の広い法廷で、ガラガラ。

 被告人は3人。主犯に次いで高額の「1日1万9000円」(と聞こえた)を得ていたという被告人が、懲役2年6月、罰金60万円、ほか2人は、懲役2年、罰金30万円、いずれも懲役刑につき執行猶予3年。

clip 10時30分から東京高裁410号法廷(永井敏雄裁判長)で、8月21日に控訴審第1回を、9月16日に第2回を傍聴した「道路交通法違反」(レーダ式fourfourキロ超過)の、第3回。被告人質問。
 こっちも傍聴席40数席の法廷だが、ガラガラもいいとこ。傍聴席5席でもスカスカだ(笑)。
 なかなか有能そうな弁護人が、今日は司法修習生を連れてきて、書記官を廷吏を介して裁判長の許可を得て、弁護人席に座らせた。ま~、ニコニコと上品なお嬢さんだったょ。

 んで、被告人質問。良かったねぇ~、良かったよぉ~。
 三菱電機の菅井宗一社員の証人尋問を聞いてどう思ったか、と弁護人から問われ、こういう趣旨のことを答えた。
そもそも菅井さんはメーカーの立場の人だ。仮にも誤測定・誤作動が発覚すれば、いちばん困る立場の人だ。事実を話せる立場の人じゃない。いちばん不適切な人じゃないかと思った
 まったくそのとおり!
 ま、正確に言うと、私としては、メーカー社員が殊更にウソをついてると決めつけるつもりはない。そのような心証は持ってない。ただ、彼らの知識というのは、会社の中だけで身につけてきた知識であり、第三者の検証を体験してない。「我が社の商品は絶対だ」と思い込んでるってことはあるだろう。 

 ところが検察官は――この跡部敏夫検察官に限らず、どの検察官も――製造・販売メーカーの社員を「測定機(測定)の専門家」と称し、その証言にオンブに抱っこで、測定機・測定値の信頼性を立証しようとする。
 そして裁判官は――仙台高裁・秋田支部のあの事件の裁判官以外は――無実の決定的証拠がない限り、全員が全員、そんな社員の証言(客観的裏付けのないセールストーク)を鵜呑みにする。
 それが、日本のスピード違反裁判の正体なのだ。狂ってるとしか思えない。
 ただ、こんな狂気の沙汰を、メーカー、警察、検察、裁判所だけで延々続けられた、とは思えず、やっぱり、弁護人や被告人の争い方が、彼らを狂気へ狂気へと押し込めていく争い方だったのではと、後から来た私は思うのだ。

 とにかく、被告人のその陳述は、「王様は裸です」と言ったに等しくて、それはまった正しくて、今後、弁護人、被告人は、「見えない服」の真相を暴く(=誤測定の原因・カラクリを解明する)ことを努力するより、「王様、あなた、裸ですよ」と、優しく言ってあげることに終始すべきじゃないのかと、そんなふうに思う次第であります。

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 王様は裸ですと言った本件被告人は、その後どうなるか。そりゃもちろん、何事も起こらず、普通に控訴棄却となるだろう。
 でも、「裸です」と言い続けていくしか、王様をして裸だと気づかせる方法はないのでは?

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2008年10月 1日 (水)

証人出廷260回!

9月30日(火)

 今日は寒いからネクタイ締めて行こうか、と一瞬悩んだのがマズかった。電車を1本乗り過ごし、裁判所の玄関には数十人の列が…。

clip 東京高裁410号法廷(永井敏雄裁判長)で、8月21日にたまたま第1回を、9月16日に第2回を傍聴した「道路交通法違反」の控訴審第3回。

 5分ほど遅れて入ると、三菱電機の菅井宗一さんの証人尋問が始まってた。傍聴人は礼田計さんのみ。
 今日は11時から101号法廷で「殺人・死体損壊」の控訴審第1回があり、傍聴券抽選の締切は10時30分、みんなそっちへ行ってるんだろうか。あと、10時半からの<<サイパンでの身柄拘束が続いている三浦和義さんが、国(法務大臣・外務大臣)を相手取り、「政府は米国の捜査共助要請に応じるな」と、捜査協力=行政処分の差し止めを求めた訴訟>>へ。

 菅井証人は、証人として証言するのは、おそらく今日が260回目だと思います、と述べてた。
 1992年から、法廷に出る(つまり警察へのアフターサービスを行う)ようになったというから、2008年まで16年として、年平均16.25回か。
 260回の旅費・日当は、国(多くの場合、結局は被告人の財布)から出たわけで、総額何百万円になるのか。
 被告人はつまり、お宅の会社の製品により被害を受けた、と言ってる人なわけで、うちんとこの製品は絶対大丈夫と言いに来る(アフターサービスに来る)費用を、被害を受けたと言ってる人から取る――証人の勝手じゃなく会社の方針だろうと思うんだけど――それって企業としてどうなの? と首をひねるのは、どうも私だけらしくて。とほほ。

 11時25分に終わり、証言台の席から立った証人は、検察官の隣の席へ。あれ? 検察官が「あ、向こうへ…」と傍聴席を指した。
 すると証人は、ニコニコと言った。「これ、サインして…」。言いながら、机の上に紙を置いて署名し始めた。
 「これ」とは、先ほど証言しながらあれこれ書いた紙だ。事件記録に綴じ込むには、署名と押印が必要なのだ。
 さすが260回! 慣れてるうっ!

 私はオービス裁判を、三菱電機と東京航空計器と併せて、自白も含めて、まだ170件ほどしか傍聴してない。もっともっと精進しなければ!

restaurant 外はまだ小雨だからと、裁判所の地下の食堂へ。いつものA定食が売り切れ。えーっ? どぉしよう。思い切って、黄色いピラフみたいなのに肉のカツをそえてデミグラスソースみたいなのをかけたのにした。600円! 思い切ったねぇ! けど…大失敗。

clip 13時10分から地裁405号法廷(サンダーバードの野村賢裁判官)で、「自動車運転過失傷害」の判決。
 被告人は、お洒落にカットした長い茶パツの若い女性。薄クリーム色の洒落たヒールに、ベージュの洒落た綿パン、洒落た麻のジャケットの袖をまくって…。
 信号機により交通整理された交差点を右折する際、右折出口の横断歩道を横断中の女性をハネ(よくあるパターンだ)、左側頭部骨折など7カ月の障害を負わせたのだという。
 前科なし。免許取消し。禁錮1年2月、執行猶予3年。
 傍聴人が14人くらいいたのは、13時10分からの刑事事件が他になく、被告人が女性氏名だったからか。

clip 13時30分から、地裁419号法廷(梅田健史裁判官)で「道路交通法違反等」の新件。「等」が何なのかにひかれ、礼田計さんと傍聴。

 「等」は、無車検(道路運送車両法違反、だっけ?)、無保険(自動車損害賠償法違反)。それならそうと開廷表に書いといてよ~。
 でも、たいへん興味深い裁判だった。被告人(同種前科5犯)が、とにかくよくしゃべるのだ。裁判はトークショー。弁護人、検察官、裁判官は、控えめな司会者、であるかのように…。
 傍聴席で「こんなの実刑でいいよ」と思ったが、同種前科5犯といっても、懲役前科(執行猶予付き)は14年も前のこと。今回の判決は執行猶予付きだろう。ただ、猶予を何年とするか。保護観察を付けるか…。

 今日はこれでオシマイ。早く帰って、少し寝なければ…。

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 この日(9月30日)、裁判所(東京・霞ヶ関の裁判所合同庁舎)の南側の、4月頃から長く工事中だった3基のエレベータが、稼働してた。10月からと聞いてたが、少し早まったようだ。
 以前は8階までだったのが、9階までになったのは、「オリエンテーション」の部屋も「質問手続室」も9階に設け、“漏れ人”に速やかに旅費日当を支給して帰すためだろう。
 だが、「国民参加」という四文字のお題目から連想される漠然とした期待、以外はどこからどこまでおかしいというべき裁判員制度、来年5月にスタートできるのか?

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2008年9月25日 (木)

感染症(結核)の被告人が増えた?

 チョー忙しいうえ、今日のことのかなりの部分、『ドライバー』に書くことになりそうなので、ここではメモ書き程度にとどめておくです。

clip 10時から東京高裁410号法廷で、8月26日に第2回を傍聴した「道路交通法違反」(原審は横浜地裁。レーダ式)の判決。
 控訴棄却。10時31分閉廷。

clip 10時50分から高裁720号法廷で、9月11日に第3回を傍聴した「道路交通法違反」(原審は八王子支部。光電式)の判決。
 法廷に入ると、その前の「殺人・銃砲刀剣類取締法違反」の控訴審第1回の、遺族の陳述をやってるところだった。
 光電式は11時01分スタート。控訴棄却

P1020813_2 clip 11時30分から簡裁826号法廷で、「窃盗」の判決を2件傍聴して午前は終わろうか…。と826号へ行ったら、前の「窃盗」の新件の論告をやってるところだった。下着ドロの常習のようだった。
 傍聴席に着こうとすると、廷吏のお姉さんが「マスクを…」と。あらら、また被告人が結核の疑い、ですか。私はお姉さんに手を振り、鞄から“マイマスク”を出して装着。←珍しいバカだね(笑)。

clip 6分遅れて11時36分から「窃盗」の判決。
 何かの犯罪で2004年に懲役2年、保護観察付き執行猶予5年の判決を受けており、本件はその猶予中の、スーパーで弁当など3024円相当の万引き。被告人(身柄、拘置所)はロン毛でポニーテールで、首と左手の甲に、薄い紺の単色の刺青が見えた。アメリカのギャング映画に出てきそうな cool な男だった。
 懲役1年2月、未決30日算入
 弁当などを万引きして、3年1月の刑期で下獄するのか…。 

clip 11時50分から「窃盗」の判決。
 新宿のパチンコ店での置き引き。前科・前歴なし。
 懲役1年6月、執行猶予3年

restaurant 今日は裁判所の地下で、A定食、460円。例によって野菜ばっかりだが、お得感あるな~。満足。
 今日は、私から見える席に、高裁・刑事の裁判官が何人かいた。

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clip 警視庁へ寄って戻り、13時15分から地裁533号法廷で、「道路交通法違反」の判決。
 人身事故を起こして発覚。酒気帯び0.93mg。同種罰金前科1犯。
 懲役10月、未決20日算入、執行猶予4年
 この被告人も結核の疑いアリなのか、マスク配布だった。

clip 13時30分から高裁805号法廷で、「強制わいせつ・公務員職権濫用」の第1回。警察官の許されざる犯行として、逮捕求刑判決(懲役2年)も報道された事件だ。
 被告人質問があり…。次回判決、13時56分閉廷。

clip 14時から同じ法廷で、「道路交通法違反」の第1回。被告人は不出頭。
 事故、報告義務違反、酒気帯び、ほか一般前科も複数あり。免許取消中、車を保有し続けて無免許で運転し続け、2店で飲食したあと電柱に衝突させ酒気帯びが発覚…。
 懲役1年、執行猶予4年は重すぎて不当、罰金が相当、と控訴。
 直ちに判決、控訴棄却

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2008年9月16日 (火)

日本無線JMA-181の「測量基準点」 

【場   所】 東京都多摩市鶴牧5丁目 尾根幹線道路 上り線
【日  時】 2007年4月24日 16時20分頃
【車  両】 普通自二
【測定機】 日本無線JMA-181 (光電式、3m
【測定値】 83㎞/h 制限速度40㎞/hを43㎞/h超過
【争  点】 超過30㎞/hであるとの明確な証明がない

 この事件の一審は、東京地裁・八王子支部。第1回は検察官による冒頭陳述まで、第2回は測定現認係と取締りの責任者の尋問、だったそうだ。
 私は第3回から傍聴した。

  3月13日(木)、日本無線社員を証人尋問、被告人質問
  3月24日(月)、論告・弁論
  3月28日(金)、判決。罰金7万円、訴訟費用負担
  7月15日(火)、東京高裁で控訴審第1回
  8月21日(木)、控訴審第2回(警察官を証人尋問)
  9月11日(木)、控訴審第3回
  9月25日(木)10時50分、判決言渡し

 その被告人から連絡があった。
「光電式取締りでの送受光器と反射器との間の設置距離について、各々の機材の測量基準点がどこであったかを言及、図示している訴訟を傍聴された方、当事者、又は触れられている可能性がある事件の番号のみでもご存知の方が、こちらをご覧になられていたらご連絡ください。syajounerai@hotmail.co.jp
 と。
 私宛てメールをいただき、私のほうから彼へ転送することもできる。

 なお、この被告人は、「運転免許停止処分取消」を請求する行政訴訟を提起しており、その第1回口頭弁論が、9月24日13時30分、東京地裁522号法廷であるそうだ。

 以上、お知らせでした~。

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2008年8月30日 (土)

パークパク、キュッキュと女の子は歌い続け

8月29日(金)

 これで今週も月~金、毎日“出勤”だな、嗚呼、と嘆きながら裁判所へ…。

clip 13時20分から、東京簡裁534号法廷(八木澤秀司裁判官)で、8月22日に第1回を傍聴した「道路交通法違反」の判決。
 青森県内の東北縦貫道、八戸線での、車載レーダによる43キロ超過(測定値113キロ)の事件だ。傍聴人は見事に私1人。やっぱこういうのが良いよ私は。
 求刑どおり、つか略式命令の金額と同じ、判決は罰金6万円、訴訟費用は不負担。

 制限70キロと(つまり指定最高速度を)知らず100キロ(つまり法定最高速度)と思っていた、という主張に対しては、100キロを超えているとの認識はあり、したがって速度違反の故意の成立を妨げない、とされた。専門書でも解説されてるとおりだ。

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 ただねぇ、専門書でも、「指定最高速度を知らず、法定最高速度を超えない速度で走っていた」というケースをどうするかは、はっきりとは出てこない。
 「流れに沿って走っていた」と不服を言う運転者も、たとえば指定最高速度が50キロで流れが70キロのところ、90キロで走って捕まったとか、そういうのが多いんだよね…。

 制限70キロは現状に合ってない、という主張に対しては、それは速度違反を正当化する理由にならない、だった。
 ま、そりゃそうだろうけど、私としては、被告人が納得できる説明があるんじゃないかと。それは別の機会に。
 13時32分閉廷。

restaurant 2分オーバーしたのでは、13時30分からの別の法廷の新件はもうダメ。腹へった。今日は家裁(&簡裁民事)の地下でラーメンを。と、地下の秘密の通路を下って行ったところ、なんともう、カレーほか一部のメニューしかやってないではないか。早すぎ!
 しょーがないので、狭い階段を上って地上へ出て、くねくね曲がって元の裁判所ビルへ。地下の藪伊豆で、かけそば大盛り290円。
 帰る前に、あと1件、短いのを傍聴していこうかと8階へ…。

clip 14時から東京高裁・刑事4部(門野博裁判長)803号法廷で、「業務上過失致死」の判決。
 2007年6月12日から、いわゆる交通事故は「業務上過失致死傷」ではなく「自動車運転過失致死傷」で扱われることになった。「業過致死」ってことは、事故発生がそれ以前で、起訴が遅れたか、争いがあって裁判が長引いたか、またはその両方か…。
 ところが、そうじゃなかった。「交通関係業過」ではない「業過致死」だった。

 群馬県内の工場敷地内で、高さ256㎝、幅・奥行きともに71㎝、重さ1.2t(1.4t?)の何か(以下「荷物」としておこう。高価なものらしい)を、被告人がフォークリフトを使って運搬し何かに積載するに当たり、不安定ゆえベルトで固定しなければならないのに、時間が遅れていたので固定せず、部下である被害者(28歳?)に手で押さえさせただけで運搬しようとした。その際、荷物がぐらっときて、被害者は転倒を防ごうとし、動転した被告人はフォークの操作を誤り、爪を下げるところ上昇させ、落下を勢いづけて被害者の上に落下させ、さらに動転した被告人は、周囲に大勢いた同僚らに助けを求めることをせず、フォークで荷物を持ち上げようとして失敗、荷物を被害者の体の上に再度落下させ、被害者は大腿骨骨折、骨盤骨折などによる出血性ショックで翌日死亡…というふうな事件だった。

 控訴の趣意は量刑不当。禁錮1年6月は重すぎて不当だから執行猶予を、と。
 その理由は、被害者にも荷物をベルトで固定する義務があった、荷物が転倒しそうになったとき被害者が転倒方向に回り込んで荷物を支えようとしたのだから、本件被害は被害者が自ら招いたものともいえる…。
 門野裁判長は、それらをすべて退け、控訴棄却とした。

 被害者には、妻と幼い子があったそうだ。検察官席に近いほうの傍聴席に、喪服の若い女性と、おそらく学齢前の可愛い女の子がいた。女性は胸の前に遺影を抱いていた。
 被告人は、最初、被告人席から証言台の前へ行くとき、歩きながら、おおよそその方向へ軽く頭を下げた。言い渡しが終わると、背を向けたまま去った。

 遺族はなかなか法廷から出て来なかったが、私が8階でもたもたしてたもんだから、エレベータでいっしょになった。女の子は、とても可愛くて、「パークパク、キュッキュ」と何かの歌を、可愛い笑顔と声で無邪気に歌い続けていた…。

 夏休みももう終わり。来週は開廷がぐっと増える。

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2008年8月29日 (金)

ことさら虚偽の証言をする動機はないからって

8月28日(木)

 女子高生フェチの判決と道交法の新件2件をパスして、午前中は原稿書き。昼食を取る時間もなく裁判所へ…。

clip 14時から東京地裁401号法廷(大村陽一裁判官)で、「道路交通法違反」の判決。これ、杉並区下高井戸、首都高4号線上りの入り口そばの一般道での、日本無線、光電式JEM-340による30キロ超過。6万円の略式命令を不服として被告人が正式裁判を請求した事件だ。

 始まる前に弁護人が、今日は第何回か、第7回かと書記官に尋ねた。書記官は第7回と答えた。すると前回が第6回? おかしいな。簡裁での期日も数えてるのかな…。
 弁護人の今日のTシャツは、地が白で、胸に大きなピンクのハートと「JACKKAS」の文字(黒)。JACKKASって何だ?

 判決は、言うまでもなく罰金6万円。
 日本無線のヨシナガさんの証言を、「専門家の見地」を述べたものであって「ことさら虚偽の証言をする動機もない」と、全面的に認めてた。
 ことさら虚偽の証言をしなくても、自社製品の優秀性を過信、妄信していることも十分にあり得るという、当たり前のことを、どの弁護人もなぜ突っ込まないのか、私は不思議でならない。
 警察官の証言については、「ことさらに事実を歪めて証言しているとも思えない」だった。警察官の証言というのは、本来こういう取締りが正しい、こういう証言なら裁判官は有罪にしやすい、というストーリィを検察官と打ち合わせて決めておき、そのとおり話すもの、とは裁判官も承知のはず(でなきゃ困るよぅ!)。だからこれは、そのストーリィが、ことさら事実歪めたものとも思えなかった、という意味なんだろう。

 言い渡しが終わり、被告人が書記官に言った。訴訟費用負担とされたが、どういうことかと。被告人は、正式裁判を請求する際、費用がかかるならできない、弁護人をつけるなら請求を取り下げると、裁判所の職員に言ってあり、大丈夫だと言われたから取り下げなかったのだ、と。
 こういう事件は弁護人なしでもできる。なしでやる場合もある。が、被告人の権利を守るためとの理由で、被告人の意に反して、裁判官が職権で国選をつけることもある。そしてその費用を、被告人の負担とする場合もあるのだ。嫌がる者に「あなたの健康を守るため」とか言って高い健康器具等を押しつけ、カネを取るのに似てる。
 しかしまぁ、免除の申立ができる。以下刑事訴訟法。 

第五百条  訴訟費用の負担を命ぜられた者は、貧困のためこれを完納することができないときは、裁判所の規則の定めるところにより、訴訟費用の全部又は一部について、その裁判の執行の免除の申立をすることができる。
○2  前項の申立は、訴訟費用の負担を命ずる裁判が確定した後二十日以内にこれをしなければならない。

 私はこの申立により免除されたことがある。うれしかったなぁ(笑)。

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clip 14時30分から地裁421号法廷(半田靖史裁判官)で、「道路交通法違反」の新件。即決裁判手続き。被告人は身柄(警察留置場)。赤信号無視を現認され、飲酒検知を拒否して現行犯逮捕されたんだという。検査値は0.33ミリグラム。同種罰金前科1犯。
 懲役1年6月、執行猶予3年、訴訟費用負担(即決裁判手続きは弁護人がないとできない)。14時58分閉廷。

clip 廊下へ出て壁の開廷表を見ると、15時から「麻薬及び向精神薬取締法違反」の新件が入ってた。枠は15時30分まで。これも即決裁判手続きなのだな。ちらっと傍聴することに。
 テレビで見て興味本位でMDMAを入手、渋谷区円山町のジーカンスとかいう建物内にあるクラブ(?)で服用、所持し、どうも「店の者」に見つかって捕まったらしい。
 懲役1年6月、執行猶予3年、MDMA没収、訴訟費用負担。15時23分閉廷。

clip 東京地裁の来週の予定(来週は「公然わいせつ」と「業務妨害」がけっこう入ってるよぅ)をチェックしてるうちに16時が近づき、16時から高裁410号法廷(永井敏雄裁判長)で「業務妨害」の判決。
 …のはずが、弁護人が再開申請、示談についての書面を証拠調べ請求、簡単に被告人質問。前に送金した11万円とあわせてちょうど50万円になるよう、39万円を現金書留で送ったんだそうだ。
 そういうわけなので、判決は次回。しかしこれ、原審(東京地裁)での求刑が懲役1年6月だったことまではネットで拾える(阿曽山さんもレポートしてる)が、判決は何だったんだろう。ネットで拾える範囲では、執行猶予が付きそう。すると被告人は、執行猶予付きなのに控訴したことになる…。いったいどういうことなのか、次回も傍聴しなきゃいけなくなっちゃったじゃないか(泣)。16時06分閉廷。

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beer 来週の高裁の予定もチェックしてから、急ぎ新宿へ。単行本の打ち合わせ。
 60分2500円(3人なら1人2000円。1人なら3000円)ぽっきりの「ガールズバー」なるところへ初めて潜入。
 店の外でチラシを配ってた女の子から、エレベータへ案内され、2階(だっけ?)で降りたら、その女の子がエレベータの前にいた。風営法の関係で、いっしょにエレベータに乗っちゃダメなんだそうだ。へぇ~。
 私の原稿が早ければ、今年中に2冊、単行本を出せることになった。ま、ムリだな。ってオイっ!

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2008年8月27日 (水)

これが日本の高等裁判所?

8月26日(火)

 昨日も今日も朝から雨。
 雨の日は、下駄全体がほどよく湿り、裁判所内の廊下をほぼ無音で歩くことができ、たいへん具体がよい。
 原稿の締切りが複数迫ってきたので、ものすごく短く…。

clip 10時から東京高裁410号法廷で、6月24日に控訴審第1回を傍聴した道路交通法違反」(日本無線のレーダ式測定機・JMA-230の事件。原審は横浜地裁)の第2回。
 被告人側が控訴趣意書で、別の事件におけるJMA-2A(やはり日本無線のレーダ式)の検証結果(警察が実際に車を走らせて検証したところ、プラスの誤測定が生じた)に言及したため、その点について検察官が事実取調べ(日本無線のヨシナガアキオさんの証人尋問)を請求し、今日はその証人尋問。

 私は、なんだかおかしくなってしまった、というか、ふざけた漫画の中にしかあり得ない茶番が現実に目の前で厳(おごそ)かに進行してるのを見ている違和感、みたいなものを感じて仕方がなかった。
 だぁって、ある企業の商品が国民を冤罪に落としてるかもしれない、ということが問題になったときに、その商品の信頼性を調べるなら、第三者的立場の専門家の意見を聞く、のが普通じゃない? ところが検察官は、その商品を製造・販売した企業の社員を「専門家」として呼んで自社製品について語らせ、3人の裁判官らは真剣に耳を傾けてるんだもの。わ~、これが日本の首都東京の高等裁判所か~、と。
 裁判所の論法は、「メーカーの社員の言い分だからといって直ちに信用できないとはならない」なのであるが、はっきり言って、バカですか?
 速度違反の裁判は、みんなそうなんだけど、証人自身がいちばん「ありゃりゃ?(笑)」と感じてるんじゃなかろうか。

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clip 私は途中で抜けて、8月18日に傍聴した「詐欺」(無銭飲食)の、11時20分からの判決を傍聴に地裁802号法廷へ。
 累犯前科が3犯あるので、懲役2年、未決30日算入、訴訟費用不負担。
 この被告人は、映画『千と千尋の神隠し』にたくさん出てきた「神様」の誰かに絶対、そっくりだと思う。どの神様だっけ。

clip 続けてタイミング良く公妨の判決が2件あったので、もしや駐車監視員がらみだったらと、802号法廷にしばし居残る。
 11時30分から「公務執行妨害」の判決。
 深夜、酒に酔って、下水道工事中のマンホールを覗こうとし、作業員らと口論になって暴行し、110番通報で臨場した警察官の防刃防護衣のどこかを引っぱるなどの暴行を加え、もって公務の執行を妨害したんだという。
 酒に酔っての粗暴犯前科(本件と累犯関係)が2犯あり、懲役1年2月、未決30日算入、訴訟費用不負担。
 被告人の半袖シャツの袖口から、カラーの刺青がちらり見えてた。傍聴席にお父さんらしき男性といっしょにいた男子小学生は、気づいたろうか…。

clip 11時40分からの「公務執行妨害・傷害」も、酒に酔っての警察官への犯行。懲役1年6月、執行猶予3年、訴訟費用負担。

clip 11時46分、410号法廷へ戻ると、まだやってた(予定は11時30分まで)。
 稗田裁判官(右陪席)が「そうすると、強い電波でないと…」と尋問してるところだった。尋問はすぐに終わり、弁護人請求の事実調べは却下して結審、次回判決。
 終わって廊下で、最初から傍聴していた礼田計さん(久しぶりっ)に聞いたところ、私が出たあと尋問は白熱し、私はいちばん良いところを聴き逃したんだそうだ。きゃ~。
※ 業務連絡。9月30日のとは別の期日をお伝えするの、忘れてました…。

restaurant 今日も厚労省地下の食堂で、今日は中華定食A(480円)。麻婆豆腐かと思ったら麻婆春雨だった。そんなの初めて食べたよ。右手前は菜っ葉のおひたし。ご飯は発芽玄米。

080826_12150001 clip 13時30分から地裁・刑事21部(半田靖史裁判官)421号法廷で、「威力業務妨害」の新件。
 あるネット関係会社の株を、1株5万9000円くらいで30株買ったところ、急に下がったことに腹を立て、仕事のストレスのうっぷん晴らしもあって、「殺すぞ」「今からサリンを撒きに行くからな」「これ以上下げたら秋葉原以上の惨事にしてやるからな」等の電子メールをその会社に送り、緊急対策会議を何度も開かせる等、業務を妨害したという事件。
 被告人(身柄、拘置所)も、情状証人の妻も、地方在住で、ま~、絵に描いたような生真面目な(かつ事件の重さに憔悴しきってる)夫婦、という印象だった。
 もう株は一切やらない、パソコン使用は原則禁止で、仕事上やむを得ず使用するときは妻がしっかり見張る、という再犯防止の具体的計画も、この種の事件で珍しいほど良かったと思う。だって、脅迫・威力業務妨害をやった匿名掲示板へ今後も書き込むと述べた被告人もいるんだから。

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 それが14時21分に終わり、14時30分から地裁529号法廷で「器物損壊」の新件。16時から高裁410号法廷で、同じ女性へのストーカー行為等で4度も実刑判決を受けたという被告人の、「名誉毀損」の控訴審第1回。
 529号法廷の傍聴席に、いったん座ったが、待て待て! このままじゃ帰りは夕方になってしまう、原稿が…! と席を立ち、帰る。

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2008年8月23日 (土)

青森の車載レーダーの事件を東京簡裁で

8月22日(金)

080822_07550001_2 今週は月曜から木曜まで毎日、朝一から傍聴だった。金曜には疲れが溜まってくるのが実感される。会社員諸氏もこうなんだろうか。
 えぇい、今日は思い切って、休んでしまえ!
 揺れつつも、一旦はハッキリそう決意したのに、嗚呼それなのに、家人から都心での御用を押しつけられ(それを私は昨日、忘れたのだ)、うるさないナもう、わかったよ行くよ、でも、出かけたら裁判所へも行っちゃうんだからね、と出かけた。
 電車に乗って手帳をよく見たら、なんと! 今日は10時から東京簡裁で道交法違反があったのだ。見落としてた! さっそく家人に感謝の携帯メール(笑)。

clip 10時00分から東京簡裁・刑事1室3係(八木澤秀司裁判官)534号法廷で、「道路交通法違反」の新件。
 被告人は在宅。49歳。ベージュの綿パンに、夏の黒い上着、センターベンツ。写真家だという。

 起訴状朗読で検察官が、「交通事件原票の内容を…」と言った。略式命令のあと被告人が正式裁判を請求した事件なわけだ。
 今年4月、青森県内の東北縦貫道、八戸線、下り683.3kp(だったかな)付近での、車載レーダー(『改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?―警察では教えない126の基礎知識』の51ページ参照)による43キロ超過。測定値は113キロで、制限は70キロ(いずれもキロはキロメートル毎時)。
 罪状認否は、
被告人 「(起訴状の内容に間違っているところは) ありません」
 検察側の書証の要旨告知の、乙号証は、戸籍と免許照会結果の2通のみ。員面(警察職員面前調書)も検面(検察官面前調書)もなかった。
 そりゃそうだ。青森の高速道路で、測定後に停止を命じられ、キップ処理され、東京簡裁で罰金6万円の略式命令を受けた事件ゆえ、調書が1通もないのだ。
 ただ、それなら事件原票の供述欄(違反キップのサイン欄)に現場で署名・押印していたはず。その部分だけ乙号証としてもいいんじゃないか。そのへん、どういう解釈・運用になってるんだろう。

 被告人の不服は要するに、現場は直線で見通しの良い高速道路であり、にもかかわらず制限70キロの区間であり、43キロ超過という事実だけを見て罰金6万円は、高すぎるんじゃないか…そういうことのように理解できた。
 だとすれば、運転者としてごく普通の情状主張といえる。
 でも、私に言わせれば、超過43キロの罰金の相場は、一般道で8万円、高速道路等で7万円。本件が6万円なのは、被告人が言うようなことを考慮したうえでのこと、とも推察できる。
 しかし、検察官も裁判官もそんなことは言わず、なんとか被告人を納得させようと、被告人質問に長々時間をかけた。長くかかるのは、被告人の疑問に対するズバリの解答を持ち合わせていないから、と思えた。
 こういうことは、取り締まる側(現在は警察)のほうで、運転者が納得するよう周知させ、納得できるはずのない規則は変えるなりすべきだと思う。それですべてが解決するわけではないだろうが、あまりにもそれが足りないというか、欠落してると思う。

 直ちに判決かと思ったら、次回判決。10時45分までの予定が、11時19分閉廷。今日の1室3係はこれ1件のみとはいえ、時間かけ過ぎじゃない?
 10時から地裁のほうで「名誉毀損・器物損壊」が、11時から「公務執行妨害」の新件があったが、もうダメ。

080822_12050001_2restaurant 合同庁舎5号館(厚労省など)の地下食堂、っていちいち面倒なんで、厚労省の地下食堂と表記するよ今後。
 その食堂で、今日は何を血迷ったか、カツ丼550円。トレイを手にしてから、大後悔。カツ丼だと、五穀米や発芽玄米を選択できないじゃないか! しかも昼食のハードルである500円超えてるじゃないか。
 なぜそんなことをしたのか。もう、魔が差したとしか言いようがありません。深く反省し、再犯しないことを誓います。いや、過去の犯歴からみても、再犯の可能性は高く、この際、一般予防の見地からも厳重処罰が必要である、よって被告人を…とか検察官から言われそう(泣)。
※ 下の画像は、農林水産省、旧第5食堂のカツ丼450円。嗚呼!

P1000508_2clip 地裁民事の開廷表を見たら、行政部の1つ、38部(705号法廷)で13時10分から、国又は東京都又は目黒区を被告とする事件の判決がたくさん並んでたので、ちらっと見ていくことに。
 事件名だけ並べると…。
  ・在留を特別に許可しない処分取消等
  ・難民の認定をしない処分取消等
  ・年金裁定取消処分取消等
  ・在留特別許可の義務付け等
  ・情報開示
  ・保有個人情報非公開処分取消等
  ・異議申立却下決定取消等
  ・裁決取消等
  ・情報開示
  ・在留特別許可処分義務付け等

 某職員氏にちらっと尋ねたところ、こういう場合、原則として、裁判官の構成ごとに、事件番号の古いほうから判決を言い渡すんだそうだ。なるほど~。
 判決は、上記1番目と2番目については、計3つの処分を取り消し、訴訟費用(印紙とか)は被告(国)の負担とする、だった。うわ~、原告全面勝訴じゃん、これは報道されるんだろうか。
 残り8本は、棄却、又はいずれも棄却、又はいずれも却下、または一部却下でその余を棄却、だった。
 終わってどっと出ていく関係者のなかに、知ってるお顔が。弁護士だっけ、誰だっけ、と悩み、ずっとあとになって気づいた。警察庁の情報公開室の職員氏だよ。

clip 13時30分から東京高裁・刑事3部(安廣文夫・深見玲子・地引広裁判官)720号法廷で、「虚偽告訴」の控訴審第1回。
 これも珍しい罪名なのに、始まる時点で傍聴人は、私の他に2人だけだった。ま、13時30分てのは、地裁の多くの法廷で刑事の新件がスタートする時間なので、みんなそっちへ行ったんだろうか。

 被告人は不出頭。午前中に、体調不良で出頭できないと、拘置所から連絡があったんだそうだ。「控訴審においては、被告人は、公判期日に出頭することを要しない」(刑事訴訟法390条の前段部分)けども、正当な理由があるなら再開もやぶさかではない、という趣旨の柔軟な訴訟指揮を安廣裁判長はして、結審。次回判決予定。13時41分閉廷。
 「ビデオテープ」に被告人(の痣が?)写ってるとか写ってないとか言ってたので、事実誤認の主張かと思われるが、子細は一切不明。被告人氏名でネット検索してもヒットなし。判決を傍聴してみるしかない。

人気blogランキング ← 8月23日17時20分現在、380で13位。このランキングへ、最新記事のアップを通知する操作を、15日以来怠ってた。あっという間に1週間が過ぎたってことだね。裁判所行きを、来週は控えなければ…。crying

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傍聴人は二度屁をこく

8月21日(木) その2

080821_07490001  画像は、今日の朝食。白米、カボチャの煮物、きうりの糠漬け、大根とモロヘイヤとナメコのぬるぬる味噌汁(ダシは無し)。いつも朝はこんなもんだ。あと、焼き海苔と醤油を添えたりする。農家の自家製梅干しも。
 こんな素敵な朝食を摂ってる人、東京にはあんまりいないんじゃない? ひぃ~。

capricornus 13時前に裁判所の5階へ行くと、ときどき喫煙所で見かける通訳(英語)の女性がいた。528号法廷で13時30分からだったかな、カタカナ表記の氏名(外国人)の「強盗傷人」だったかな、公判があるのだ。
 法廷のそばに、えらくおでぶな夫婦らしき外国人(白人)が、ラフな格好でいた。被告人の両親なんだろうか。情状証言するんだろうか。傍聴してみたい気もするが、私は13時30分から、今日のメインがあるのだ。

clip その前に13時15分から、東京地裁・刑事2部(神坂尚裁判官)529号法廷で、「道路交通法違反」の判決をちらっと傍聴。
 人身事故を惹起したことが発覚の端緒だという、普通自二の無免許運転。罰金前科のみ。被告人は、ちょっと外国映画の俳優のような、個性的に整った顔立ちで、見た目せいぜい30代。身柄(拘置所)。被害者とは示談が成立してるという。
 判決は、懲役6月、執行猶予3年、訴訟費用負担。

clip 13時30分から東京高裁・刑事2部(安廣文夫・深見玲子・小森田恵樹裁判官)720号法廷で、7月15日に第1回を傍聴した「道路交通法違反」(日本無線の光電式JMA-181のスピード違反)の、第2回。
 高裁の広い法廷に、傍聴人は見事に私1人。うむ、こうでなきゃ(笑)。

 どうも、警察のほうが、物理的にあり得ない現場見取り図を出してきたようで、証人を調べることになるかもしれないと、とりあえず続行。
 13時43分閉廷。

 今日はこのあと、14時30分から地裁414号法廷で、「ストーカー行為等の規制等に関する法律違反」の新件がある。15時からは高裁803号法廷で、「人身売渡し」というチョー珍しい罪名の控訴審第1回(原審は長野地裁)がある。ストーカーの冒頭陳述だけ聞いて、803号法廷へ行こうか、忙しいな。
 夏休みのこの時期、ストーカーは大人気のはず。早めに法廷の前へ行っとかねば。それにしても、まだ時間がある。ちらっと410号法廷を見ておこう…。

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clip 14時から東京高裁・刑事6部(永井敏雄・稗田雅洋・矢数昌雄裁判官)410号法廷で、「道路交通法違反」の控訴審第1回。
 執行猶予中の無免許で実刑判決を受け、量刑不当で控訴、原判決後の情状に限っての被告人質問を数分やり、ソク結審かな、と私は想像したわけ。ところが…!

 13時51分、被告人と弁護人が来て、検察官がきた。被告人(在宅)は60歳くらいで、なかなかピシッとした夏のスーツ。どこかでお見かけしたような。誰かに似てるのかな。わからない。
 検察官は、開廷表によれば跡部敏夫さん。たぶん私はお初だ。どこか市議会議員のような人だ。って議員もいろいろだけどさ(笑)。
 すぐに、さっきの光電式の被告人が傍聴席へ来た。彼なら来るよね、うむ。
 もう1人、役人風の男性が来た。廷吏が近寄り、男性は証人カードに記入し始めた。あら~、警察官だな、証人尋問やるのか? こりゃストーカーにあぶれる可能性があるな。ま、仕方ないか。
 弁護人(なかなか有能そう)と検察官の会話によれば、現場は埼玉県の東松山らしい。警察官は旅費日当について、どうも「請求する」に丸をつけてるらしい。ええ~? 警視庁はもう(少なくとも簡裁と地裁では)ヤメたようなのに、埼玉県警はまだ…? もしそうだとすれば、警察庁のほうでビシッと通達しなきゃダメなんじゃない?

 14時02分、裁判官3人が登壇し、審理開始。
 人定質問によれば、病院(医療法人)の職員。なるほど、見るからにそんな感じだ~。
 弁護人が控訴趣意書を陳述。被告人本人も控訴趣意書を陳述(いずれも書面を提出して陳述したことにする)。
裁判長 「検察官、ご意見は」
 普通、検察官は少し腰を浮かせて、「(控訴は)理由がなく棄却するのが相当と思料します」と早口で言い、腰を戻す。それが決まりとさえいえる。ところが…!
検察官 「基本的には(弁護人の控訴趣意も被告人のそれも)いずれも理由ないと。ただ…」
 ええっ? 基本的にって、どゆこと?
 なんと、本件測定機は投射角5度で設置してあったのに、原判決は10度と認めて判決したらしい。投射角ってはことは、レーダ式なわけだ。
 それともうひとつ、被告人車両が「本件交差点」を左折する前に止まったかどうか、その点も原審では立証不十分なので、警察官とスガイソウイチ証人を取り調べたい(尋問したい)と言うのだった。菅井宗一さん? てことは、三菱電機のレーダ式の否認なわけだ。うわ~!
 しかもっ! 6月24日に傍聴した、原審横浜地裁のレーダ否認事件も、この刑事6部(永井敏雄・稗田雅洋・矢数昌雄裁判官)だ。ま、そっちは日本無線ではあるけれども。
 東京地裁では、スピード違反の否認事件はまぁず見かけないが、高裁ではけっこうあり、かつ証人尋問をわりとやってる、それも検察官の請求により…うむぅっ! 

 さっき証人カードに記入してたのがその警察官で、14時08分から証人尋問。
 本件取締り当時、東松山署の交通指導係の巡査で、今年3月17日付けで巡査部長になり転勤したんだという。本件取締り時は、停止係。
 主尋問が14時22分に終わり、弁護人は反対尋問の前に被告人と打ち合わせたいと、15分ほど休廷することに。

 廊下へ出て、光電式のほうの被告人と雑談してると、ラフな格好の父子が、廊下の開廷表を見に来た。はは~、414号のストーカーが、傍聴人があふれんばかりで、こっちへ流れてきたんだな? 尋ねてみると、やはりそうだった。お父さんのほうはだいぶ憤慨してるようだった。414号は傍聴席20席の法廷。夏休みにストーカーを狭い法廷でやるって、傍聴人に意地悪してるようなもんだといえばもんだよ、ねぇ。

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 14時37分、再開。
 証人は、被告人車両の速度違反を抑止するために、警報ブザー(測定現認係からの、違反車両を測定したぞとの合図)が鳴る前に、停止旗を手に道路へ出ていたと、私なんかとしては首をかしげることを主尋問に対し言っていたので、どんな停止旗をどう持ってどの位置にいたのか等々、弁護人は反対尋問。被告人からも尋問。
 しかし時間切れとなり、次回へ続行。次々回は菅井証人を尋問することに。
 15時02分閉廷。

dash この法廷へは、途中、例のロン毛の男性が傍聴席へ来た。彼は何者なんだろう。謎だ…。
 ほかにもう1人、中年の男性がいて、スカスカの法廷でこの男性の席付近から、15時に近い頃だったかな、プッと屁の音が聞こえた。
 そういえば昨日も、通路を挟んだ隣の席の男性が、プッと屁をこいた。初めて裁判を傍聴してから約25年。法廷で屁の音を聞くのは、昨日が初めてだったかと記憶する。
 『ドライバー』の連載の、あの秀逸のタイトル「覆面パトは二度サイレンを鳴らす」の創案者である私からすると、「傍聴人は二度屁をこく」である。
 ちなみに、日本語では、屁を目的語とする場合の述語は「こく」、ウソを目的語とするときは「つく」を用いる。こういうの、目的語に応じての特殊述語、特殊動詞とかいうんだろうか。

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 「人身売渡し」の803号法廷へ行ってみると、もうとっくに終わってた。
 今日の午後は、「業務妨害」とともに私がわりと注目してる「ストーカー」と、チョー珍しい「人身売渡し」を、いずれも傍聴できず、スカスカの高裁道交法の法廷に居続けたわけだが、しかし大満足。初心に返ったような気がしたのだった。

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2008年8月 8日 (金)

誠実でフェアで気の利く善導者

8月7日(木)

P1000508 昼間コミセンのプールへ行く予定でいたが、ずるずるとご相談等数件に対応し、まだまだ焼け付く日差しのなか、裁判所へ。
※ 画像は、懐かしい第5食堂の不定期メニュー、カツ丼450円。嗚呼、腹へった…。

clip 16時から東京高裁・刑事10部(須田贒・久我泰博・横山泰造裁判官)805号法廷で、7月10日に控訴審第1回を傍聴した、「道路交通法違反」(レーダ式50キロ超過)、の第2回。本日は、停止係の警察官を尋問。

 現在は第8交通機動隊勤務だが、本件取締り(ネズミ捕り)当時は警視庁立川署、交通執行係の巡査部長。黒系のズボン、白系の半袖ワイシャツ、左手首に金属バンドの腕時計。きれいな坊主頭というか角刈りで、頭の上がちょっと平たく見えた。
 検察官が請求した証人なので、検察官から尋問(主尋問)。
 同様の取締りは過去に50回くらい、本件場所では20回くらいやったそうだ。
 測定現認係をやったこともある。本件取締り時は停止係。レーダ式測定機の設置を手伝った。測定機は10度に設置した。電波はアンテナの中心線から(左右では)各5度に広がる。5~15度の範囲が測定可能な範囲となる…。
 16時18分頃、私はそっと抜け出て…。

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clip 16時35分から東京地裁532号法廷で、7月31日に第1回を傍聴した「偽造公記号使用」の判決。
 阿曽山大噴火さんもブログでさんざんぼやいてるように、この時期、公判の数はぐっと経るのに夏休みの学生、生徒さん、カップルが押し寄せてタ~イヘンなので、普段より早めに。けど時間も遅いし、805号法廷へ上がるまでに(って短い距離だ)彼らの姿をほとんど見かけなかったので、中途半端に早めに。

 16時26分の時点で、傍聴人は私を含め10人。そのあと15人になった。さらに増えたかも。彼らは数分程度遅れて入ってくることがよくあるんだよね。

 532号法廷は、16時30分~16時35分、「常習累犯窃盗」の判決だった。
 身柄(拘置所)の被告人(ちょい小太りの爺ちゃん)が来て裁判官が来て、さぁ判決…というところで若いカップルが来て、最前列の私とバーの間の狭いところを「あ、すみません」と1人ずつ通った。
 気がつけば、主文の言い渡しは終わってた。あ~!! ちっきしょうっ!! 川本雅也裁判官は、言い渡しの終わりに「懲役3年」とくり返したけど、未決算入が何日か、もうわからない。ま、わかったからどうだってこともないんだけど。

 16時34分、「偽造公記号使用」のほうの被告人が拘置所の刑務官に挟まれて入廷し、間もなく判決。
 懲役1年2月、未決10日算入、警察手帳様のもの没収。
 証言台の前に立つ被告人は、首が背中の中心より若干左側から生えてるように見えた。背骨が曲がってるんだろう。そんな被告人は多い。

clip 16時42分、さっきの高裁805号法廷へ戻る。
 こっちは最初から、警察関係者らしき男たちがパラパラ数人いるだけ、学生、生徒もカップルも皆無だった…。

 まだ主尋問が続いており、
検察官 「女の子の名前で覚えているのはありますか?」
 被告人は芸能関係のプロデューサーだそうで、あまりない職業なので被告人を記憶していると、さっき証言していたのだ。
証人  「3人くらい聞いた…私が興味のある名前ではなかったので…」

 16時46分、弁護人から反対尋問。おいおい、これじゃ17時には到底終わらないのでは? 私は用事があり、17時過ぎには裁判所を出なきゃいけないのに。
 …と焦る気持ちもあったけど、ま~、イライラする尋問だった!
 検察官(開廷表によれば牧島聡さん)が、そういえば主尋問のときから、なんつーか「私は丁寧、親切、誠実で、フェアで気が利く検察官ですよぉ」という無意識のアピールみたいなものが感じられたけども、弁護人の反対尋問の随所、各所で、いちいちしゃしゃり出てくるのだ。
 その内容がねぇ、たしかに弁護人が特定不十分な漠然とした質問をするから、という部分もあったとは思うけど(※)、そういうのを超えて、「裁判官殿が過不足なく判決(有罪)を書けるよう、誠実でフェアで気の利く善導者が、隅から隅まで整えてあげますよ」みたいな。
※ 特定不十分な漠然とした質問は、一般に検察官より弁護人にありがちだ。弁護人は検察官と違って、まったく手探りのなか尋問しなきゃいけないので、ついそうなってしまう、という面もあるんだろう。ただ、その漠然ぶりは、本件の弁護人はそうは目立たなかったと思う。

 弁護人からの尋問なのに、文字数では検察官のほうが多くしゃべったんじゃない? 私の傍聴ノートには、「うるせー」「うぜえっ!」との走り書きがある。
 ま、時間が押してるので、かつ、そういえば昼食とってないんで、よけいにそう感じたんだろうか。
 17時10分、もうダメ、出る。来週の高裁刑事の予定(これを調べとかないと予定が立たない)を急いでチェックし、電車に…。
 電車で『脳内汚染』を少し読む。この本、だいぶんにショッキングだ。

脳内汚染 (文春文庫 お 46-1) Book 脳内汚染 (文春文庫 お 46-1)

著者:岡田 尊司
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2008年7月30日 (水)

一方は0点だと言い、一方は100点だと言い

7月29日(火)

 右足に包帯を巻いて、下駄で裁判所へ。
 手術のおかげで痛くはないのだが、下手な歩き方をして傷口が開くと、プールへ行けない日が延びるので、そっとそっと…。

clip 13時15分から東京地裁724号法廷(合田悦三裁判官)で、7月8日に第1回を傍聴した「道路交通法違反、業務上過失傷害、私印偽造、同使用の判決。
 合田裁判官がなかなか現れず、13時18分、やっと現れた。合田さんって、いっつも遅くない? たまたま遅い日に当たってるだけかな~。
 懲役1年6月、執行猶予4年、被疑者供述調書の偽造部分を没収。
 13時27分半頃閉廷。

 次のが時間ちょうどに始まってくれれば余裕で間に合う。
 ところが、北側のエレベータが馬鹿で、2分くらい待つことに。
 4階へ降りて401号法廷へ入ったのは13時32分。

clip 13時30分からの「道路交通法違反」(簡裁・刑事1室2係、永瀨進裁判官により移送され、東京地裁・刑事7部、大村陽一裁判官の401号法廷で審理されることになった、制限50キロで光電式30キロ超過の否認)の第4回(?)公判。
 13時32分に入ると、被告人質問の最中だった。2時方向から時計回りに、裁判官、弁護人、検察官、書記官に囲まれて。被告人はたしか30代の、女性。スカートが、かなり素敵なデザインだった。高いんじゃないか。
 弁護人は、茶色いサンダルに、軍隊調の草色の半ズボン(ポケットが少なくとも4つ。あんた何を観察してるの。笑)に、白いTシャツ。Tシャツの背に、鮮やかな色で「07 summer ayumi hamazaki」の文字。

 13時49分から論告。
 超過速度が30キロを割れば、反則手続きを経ずに為された公訴は違法であるところ、本件は超過30キロを割っていたと認められる、というのが弁護人の無罪主張の趣旨。それに対し検察官は、
「(本件測定機はナマの測定値より)2.5パーセントわざわざ遅く出るように設計されている。さらに(小数点以下の)端数を切り捨てるよう設計されている。だから、実際の超過速度は30キロより高かったのだ」
 という趣旨のことを述べた。
 いつだって検察官はそう述べるのだが、どうなんだろう。
 その論法だと、超過29キロを赤キップで処理しても良いことにならない? そりゃならないとしても、測定値としてプリントアウトされたものがすべて、じゃないの?
 求刑は罰金6万円。地方はともかく東京地裁の法廷で求刑6万円って、珍しいよね。こんなスピード違反が簡裁から移送になること自体、珍しい。

 13時57分から弁論。
 笑ってしまった。
 小数点以下を切り捨てるってことは、ナマの速度が79.99999999キロでも公訴棄却だからと、弁護人がやたら細かい数字を言うんだもの。
「ナナジュウキュウテンキュウキュウキュウキュウキュウキュウキュウキュウキュウ…(キロメートル毎時だったと認められる)」
 と。次回判決。14時11分閉廷。

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clip 14時20分から東京簡裁728号法廷(小川利行裁判官)で、7月24日に第1回を傍聴した「占有離脱物横領」(追起訴に「窃盗」が含まれる)の第2回公判。
 この事件は、開廷表の被告人氏名が私の大学時代の友人と同姓同名で、「もしや彼では…いや、まさか」と傍聴しただけであり、しかし彼ではなかったので、もう…なのだが、たまたま時刻のタイミングが良かったので、728号法廷へ行ってみたところ…。
 被告人(56歳)は、前回は「PNB NAITION」と背中に大きな文字が入った、股下までの長さの、一部メッシュ生地の真っ赤なトレーナーのようなものを着ていたが、今回は普通に紺のポロシャツ。やけに、力なく、よろよろしていた。刑務官から「はい、座って、座って」と促されてようやく被告人席に座ったり。
 定刻になっても小川裁判官は審理を始めない。壇上で書類を見てる。はぁ? 何やってんの? …と思ったら、弁護人席に誰もいないのだった。若い弁護人が遅刻してるのだった。14分遅刻…。

 14時46分、被告人質問。
裁判官 「はいじゃ被告人、前へ出て」
 すると被告人は、よろよろと証言台の脇を通り過ぎるではないか。どこ行くんだ!? そして、刑務官に止められ、裁判官から「(証言台のところの椅子に)座っていいですよ」と言われると、よろよろ被告人席へ戻ろうとし…ようやく証言台のところの椅子に座った格好は、左足を11時付近、右足を3時付近に開き、崩れるようにうなだれ…。
弁護人 「体調、大丈夫ですか?」
被告人 「(聴き取れるぎりぎりの小さな声で。以下同) はい」
弁護人 「悪いところは?」
被告人 「ありません」
弁護人 「どうして自転車を取ろうとしたんですか?」
被告人 「ありません」
弁護人 「(自転車を)自分の足にしようと?」
被告人 「いや、べつに、ありません」
 ありゃりゃぁ? ま、弁護人は普通に、反省を言わせ、再犯しないことを誓わせ、終わった。
 14時55分、検察官から。
検察官 「ちゃんと顔、上げなよ! さっきから、べつにとか、反省してんのか? 何をして裁判を受けてるのか、説明してよ!」
被告人 「(上半身を起こし) 悪いことを」
検察官 「何をしたか訊いてるんだよ」
被告人 「自分で悪いことを」
検察官 「だから何を」
被告人 「えっと、セイカツキジュンです (また崩れるようにうなだれ)」
検察官 「何をしたの」
被告人 「悪いこと」
検察官 「だから何を」
被告人 「性格が悪いことですね」
検察官 「性格が悪くてそこにいるの」
被告人 「はい」
検察官 「キミは何をしたの」
被告人 「お、お、悪いことをしてしまったということです」
 前回の甲号証に、保護観察官が「4000人以上みてきたが(この者は特別で、おそろしく)就労意欲がない…」旨言っていた、と傍聴ノートにメモされている。「4000人以上みてきたが」って大げさな、と思ったが…。
 被告人は茶パツ。なんで茶パツなのか…。

 求刑は懲役1年6月。
 弁護人は、「被告人は社会復帰後は直ちに職に就き…このような決意に至った者に再犯のおそれはありません」と最終弁論。
 国選弁護人として定番のことを述べたわけだが、オイオイちょっと待てよ、今日の法廷での被告人を見て、いくら何でもそれはナイだろ、と私は思った。
 一般に(本件での検察官はそんなことなかったが、一般に)裁判って、検察官はあらゆる要素を動員して、事実をネジ曲げて、被告人を悪く言い、弁護人はその逆…つまり、一方は0点だと言い、一方は100点だと言い、判決は50点前後に着地する、という傾向があるように思われるけど、そういうのってちょっと…という思いをまた深くしたのであった。
 判決は7月31日(木)10時。私は傍聴できない。
 15時08分閉廷。

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memo 警視庁で、「JMA-181光電式車両走行速度測定装置取扱説明書(日本無線株式會社作成のもの)」と「JMA-181光電式車両走行速度測定装置点検成績書(製造番号Y961046 点検年月日平成19年7月6日)」の開示を受ける。合計1260円。
 取説の表紙を見て、ありゃ? これはウチの資料庫にあるのでは? となったが、ま、いっか。仮にあるとして、たぶんそれは何年も前にゲットしたもの。新たにゲットしたものと見比べるのも楽しいじゃん、ねぇ。

pen 30日(水)の、13時30分から地裁401号法廷での「器物損壊」(被告人は女性氏名)は、6月11日の記事にあるとおり、“トイレ壊し魔”の事件で、追起訴の予定。「偽計業務妨害」の罪名も加わるかもしれない。どれだけトイレを壊しまくったのか、興味はあるけど、それだけで、締切り原稿あと2本ほったらかして裁判所へ行くわけには…。
 同日15時から高裁410号法廷で、電車内の痴漢で逮捕された当時・郵便局職員(39歳)、の「迷惑防止条例違反」の判決がある。この逮捕は2006年11月26日らしい。てことは真っ向否認の可能性が高い…。
 同日15時30分から地裁409号法廷の「強盗教唆」(新件)は、防衛医大生が闇サイトを通じて…。
 同じく地裁409号法廷の、13時30分からの「器物損壊、業務妨害」(審理)は、パン工場を退職してパンに針を入れたという…。
 嗚呼、そういうのに心を動かされてはイケナイ…。

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2008年7月25日 (金)

東京簡裁に道交法違反2件

 今日は102号法廷で10時から、元ライブドア社長氏を被告人とする「証券取引法違反」の控訴審判決があったんで、裁判所ビルの周囲のあちこちにテレビカメラがいたね。
 でも私はそんなの関係ねぇ。今日は東京簡裁に「道路交通法違反」の新件が2件入ってるのだ!

 昔はオービスの真っ向否認が多かった…のだが最近は、警察官の説明不足にムカッときて略式に応じなかっただけとか、住所不定・無職なので逮捕・勾留しといて「満つるまで算入」で処理するパターン(その意味は『裁判中毒』参照)とか、そんなのがやたら多い気がする。

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 だから悪いってわけじゃなくて、事実そういう傾向があるなら、原因は何なのか、今年中に、交通違反に絞った傍聴本を出す話があるので、そのへんはそのとき詳述しよう。

clip 10時45分から簡裁・刑事2室3係(田中芳和裁判官)728号法廷で、1件目。
 被告人は33歳。黒いスーツにネクタイ。坊主頭で、細くて背が高く、顔が濃い。若くて格好良い男性である。
 今年1月、午前9時41分頃、指定速度50キロメートル毎時の、江東区青海1丁目無番地にて、光電式(日本無線JEM-340)により、100キロ(超過50キロ)と測定されたんだという。「無番地」ってあるんだ~。
 罪状認否は、「(起訴状に間違ってるところは)ありません」。
 じゃあ、なんで略式に応じなかったのか。被告人はタクシー運転手で、お客から急ぐよう命じられ、ブレーキを踏んだところ「殺すぞ!」と運転席の背を蹴られ…という事情があったのに、捜査段階の警察官の1人から、ムカつくようなことを言われ、それで…ということらしかった。上述の、前者のパターンといえる。
 この被告人の法廷供述は、裁判的には100点満点に近いんじゃないか、というくらい良かったと思う。でも、だからって相場より低い金額の罰金刑とすることは、あり得ない…。いや、堀内信明裁判官(今年1月退官)は、情状を酌んで減額したことがある。今年4月から東京簡裁へ来た田中裁判官は、どうするのか。5分か10分休廷して、相場どおり罰金9万円の判決とするのか。
 だが、被告人の最終陳述が終わった時点で11時47分。予定では11時30分から次の事件なのだ。これでは、しばし休廷して判決、とはいかない。
 で、判決は9月5日となった。ええ~っ、夏休みが入るにしても、先すぎない?

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restaurant またも合同庁舎5号館の地下食堂で、またも中華定食A(480円)が旨そうでたまらないのをガマンして、イベント麺(今日はカルボナーラ)大盛り530円。

clip 13時30分から簡裁の同じ法廷で、「道路交通法違反」の2件目。
 こっちの被告人は珍しく女性。31歳。首都高5号線上り、高島平のオービスⅢLjによる61キロ超過(測定値121キロ)。
 チャイルドシートの子どもを後部座席に乗せ、普段から120キロも出すような運転はしておらず、メーターを見て90キロくらいで第2車線を走っていたところ、後続車が追い上げてきて、先のカーブを曲がったら第1車線へ譲ろうと思っていたところ、赤いストロボを浴びた、と否認していたら起訴(公判請求)され、本件及び家庭のことでストレスがたまって倒れたりし、もうあきらめるしかなく、そこで、もしかしたら気づかないうちに121キロ出たんじゃないか…というふうなことだった。
 こっちは17分ほど休廷して判決。求刑どおり罰金9万円。訴訟費用は不負担。弁護人は、裁判所が職権でつけた国選なんだという。
 田中裁判官は、被告人に有利な情状をいくつもいくつも挙げた。それだけ挙げるんなら、相場より2万円か3万円下げなきゃおかしいんじゃないか、と思った。だって、そんな有利な情状がぜんぜんない被告人も9万円なわけじゃん…。
 14時36分閉廷。

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dash 16時から、7月15日に第1回を傍聴した「危険運転致傷」の審理(たぶん論告・弁論)があったが、眠くてたまらないうえ、連載原稿の締切り時期が来てるので、早々帰る。
 裁判所の門前に「裁判所前の男」の姿がなかった。バイクもなかった。朝は居て、誰かと話してたんだけど…。

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2008年7月15日 (火)

“狂犬”裁判官がまた爆発

 ようやく、とりあえずいま目の前にある締切り原稿が終わった、ので今日の傍聴メモを。

clip 9時50分から東京地裁・刑事8部(川本清厳裁判官)716号法廷で、「脅迫」の判決。
 ピンクの半袖ワイシャツに、オレンジ系のネクタイに、白系の綿パン(チノパンっていうの?)で、上半身の横幅がえらく広い被告人だった。
 交際していた女性から別れ話を持ちかけられ、その理由を知りたいとの思いから、「俺はあんたを許さない」「今日からあんたとあんたの周りの破滅を祈るよ」「してもらったこと、いつか利息をつけて返すからよ」等々の、暗に本人・周囲に危害を及ぼすことを告げる電子メールを送信して閲読・領置させ…というふうな事件らしかった。ドアを叩くなどのストーカー的な行為にも及んでいたらしい。
 判決は、懲役1年、執行猶予3年。9時54分閉廷。

thunder 次は7階の720号法廷で10時10分からだ。その前に、今週の東京簡裁の開廷予定をチェックに。今週はまだチェックしておらず、もしも午前中に何かあったら大変だよと。
 おお~! 今週は「道路交通法違反」の新件が3件もあり、1件は今日11時15分からではないか!
 数分でチェックを終え、2階から7階へ行くため、エレベータへ。
 東京・霞が関のこの裁判所合同庁舎のエレベータは、北側と南側にそれぞれ、
   地階~8階のが数基、
   地階・1階←(途中通過)→8階以上のが数基、
 互いに向かい合ってあるところ(720号法廷は南側)、南側の「地階~8階」へのエレベータは、1基(新しくなった)を残して、ずいぶん前から工事中で、残った(つまり新しい)1基は、きれいなのだけど、ムカつくほど動きが遅いのだ。4~8階の法廷へ行く人がどっと乗るから混む、という事情もあるが、そもそも「閉」ボタンを押してもすぐにはドアが閉まらないとか、あらゆる部分が、昔のエレベータに比べて遅く遅く出来上がっているのだ。ちなみに日立製。
 だから私は、通りかかったらたまたまドアが開いた(または、もうすぐドアが開くことが明らかな)ときしか、利用しない。たとえば1階から南側の5階の法廷へ行くに当たり、北側のエレベータを利用しないときは、南側の「地階・1階←(途中通過)→8階以上」のエレベータで8階へ行き、非常階段で5階へ下りるとか、そんなふうにしてる。
 でも、今日は10時10分まで十分に時間があるから、少々待つのもたまには良かろうと、待ったわけ。
 私が2階南側のそのエレベータの前へ立ったとき、階数表示のランプは4階あたりに点灯してたかな。それから1階ずつ、各階につきたっぷりの時間をかけて止まりつつ8階へ行き、同様に1階ずつ止まって地下1階へ行き、2階へ上がってくる…。うわぁ、こぉれは、時間に余裕があるときでないと、利用できねーよ!

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clip 10時10分から、東京高裁・刑事2部(安廣文夫裁判長)720号法廷で、「道路交通法違反」の控訴審第1回。原審は八王子支部のやつだ。
 法廷に入ると、もう審理が始まっていた。あれ? 時計を見ると10時11分! うわ、あのエレベータを9分ほど待ったことになるのか?
 南側の各フロアのエレベータの前で、土産物とか軽食とか売ったら、絶対大金持ちになれる予感。ビジネスチャンスは、どこにでも転がってるのだなぁ(笑)。

 審理は、途中からなんで(たぶん10時10分より少し早く始まってたんだろう)よくわからなかったが、どうも、測定機(日本無線の光電式JMA-181)を設置した警察官を、控訴審で証人尋問することになるような…。
 スピード違反で測定値を否認しての争いなんて、そんなもの高裁にとっちゃ、1回結審、2週間後に控訴棄却判決で十分、のはずなのに、ここんとこ続けて3件、証拠調べのため、しかも検察側の証人調べのため続行となってる。うーん…。
 10時22分閉廷。

clip 高裁の今週の予定をチェックしたのち、11時から東京地裁・刑事6部(合田悦三裁判官)724号法廷で、「道路交通法違反」の判決。
 これもビックリ! 被告人は、見た目50代 or more の、背中の丸い、腕の太いオジサン乃至お爺ちゃん。
「主文、被告人を懲役6カ月に処する。こういう結論です」
 つまり実刑である。配送業務に就いていながら、前夜から翌午前4時頃まで、ビールと大量の焼酎を飲酒し、その1時間後に仕事のため中型貨物の運転を開始。昼食時に焼酎2杯440ミリリットルを飲酒、20分後にバイクと衝突する物損事故を起こしたんだそうだ。アルコール中毒(依存症)かと思われる。
 検査値は0.99ミリグラム。しかし、歩行能力、直立能力には格別の異常はなかったそうだ。検査がいい加減だった可能性がある。けど裁判的には、そんなことは認められない。検査値は甚だしく高く、悪質である、とせざるを得ない。
 聴き取れたところによると、前科は同種罰金前科が1犯のみらしい。それで懲役6月の実刑って、従来と比べると、かなり重いよ!
 で、ビックリはその言い渡し中に起こった。
 被告人は証言台の前で、最初からちょっと震えてる風だったのだが、やがて、震えを通り越して揺れ始め、揺れを通り越して、突き上げられるようにガクンガクンと上下し始めた。もう立ってられない。弁護人が横へ来て、合田裁判官が壇上から声をかけ、椅子に座らせた。
 11時08分閉廷。

clip 11時15分から、東京簡裁・刑事2室2係(小川利行裁判官)728号法廷で、「道路交通法違反」の新件。
 久々のオービス事件だった。首都高速・中央環状線・外回り、足立区2-39付近のオービスⅢによる、超過56キロ(測定値116キロ)。
 ところが、争いは何もないのだった。最初に警察へ出頭したときから、争いはなかったらしい。しかし、略式に応じず、正式なほうの裁判を求め、公判請求されたのだという。なぜ? 私みたいに、公判廷で被告人を経験してみたかったから? いや、そうではないらしい。だったらなぜ?
 どうやら、取調べに当たった警察・検察の対応がぞんざいで、不信感を持ち、おそらくは警察・検察が正式な裁判になるのを嫌がる風が見て取れ、それで、略式でも正式でも結果は変わらないことを確認し、正式を求めて公判廷まで来てしまったと、そういうことらしかった。
 説明不足とか、警察・検察の対応にムカつき、争いなどぜんぜんないのに公判廷へ出てきてしまう、そういうケースがときどきある。警察・検察にムカっ腹を立て、憎悪しつつ略式で終えてるケースは、何倍、何十倍もあるんだろう。
 バカげてる。つか警察、検察が、個々の国民の実体験をとおして憎悪されるって、治安的にも非常に良くないでしょ。スピード違反の被疑者にどう対応すべきか、私が講演しましょうか?
 11時43分、被告人の最終陳述が終わり、
「はい、じゃ、結審して…通常ですと1週間後に判決するんですけど、記録も少ないんで、若干休廷して、言い渡すことにします」
 と小川裁判官。壇上でしばし記録をぺらぺらめくり、判決。求刑どおり罰金8万円、訴訟費用は不負担。妥当な訴訟指揮だと思う。
 11時48分閉廷。

restaurant 最近お気に入りの、厚生労働省(などが入ってる合同庁舎)の地下の食堂へ。あそこは、前と変わったよね? 本日は、冷やし稲庭うどんとミニ丼(牛丼)のセット、480円。うどんには煮た油揚げと刻み海苔とほうれん草のおひたしとカマボコ1切れが乗り、大満足。

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clip 13時ちょうどから、地裁・刑事13部(戸倉三郎裁判官。きれいな白髪)510号法廷で、「傷害、建造物侵入、横領、道路交通法違反」の判決。
 13時ちょうどからって珍しいな、と思ったら、ほんとは13時10分からなのに書記官が間違えて13時00分という開廷表をつくった(つくらせた?)らしい。
 被告人(在宅。保釈中?)は、ひょろっと痩せて細く、妙な感じ。
 公訴事実は、4ヶ月間あまりの間の、①杉並区下高井戸の中央道での80キロ超過と、②長野県内の中央道・西宮線での76キロ超過と、③オリックス・レンタカーを返還せず約1カ月半にわたり勝手に乗り回した件(横領)と、④下北沢のポーカーゲーム店でトラブルになり、店の者に対し催涙スプレーをかけ、殴った件(傷害)と、⑤ポーカーゲーム店へ侵入した件(建造物侵入)と、⑥茨城県内の常磐道での45キロ超過、の計6件。
 ポーカーゲーム店については、現時点に至るも、相手がイカサマを謝罪するのが先だとの主張を維持し、自分のほうからは謝罪してないのだという。
 被告人質問等がどんな具合だったのか知らないが、戸倉裁判官はこんなことを言ってた。
「実力以上の結果を求め、背伸びしては挫折を繰り返し、無軌道な生活に…」
 前科はないそうで、判決は、懲役2年6月、未決20日算入、保護観察付き執行猶予4年、訴訟費用負担。
 13時19分閉廷。

clip 13時30分から、同じ法廷で「道路交通法違反」の新件。
 被告人は50歳の会社役員。2005年に免許取消処分を受け、2007年に無免許で罰金20万円の前科あり、で2008年3月、ベンツを無免許&酒気帯び運転。以前だと、今度も罰金ですんでおかしくない。もしかして、2007年の酒気帯び厳罰化以降、わりと簡単に公判請求するようになったのか。いや、本件は酒気帯びと合体なので、なんとも言えないが…。
 14時21分、被告人質問の途中で出て…。

clip 14時30分から、地裁の別々の法廷で「名誉毀損」と「危険運転致傷」の各新件があり、どっちを傍聴しようか悩んだのだが、自分が何者かをよく考え、後者へ。
 地裁・刑事5部(山口雅髙裁判官)531号法廷で「危険運転致傷」の新件。
 2008年5月、12時45分頃、足立区の谷中で、中型貨物を運転して信号交差点を直進する際、80メートル手前で赤信号を認めたが、帰宅を急ぐあまり、停止せず60キロメートル毎時の速度で進行、交差点出口横断歩道を左から右へ横断中の被害者(35歳)を見つけて制動措置を講じたが間に合わず、自車前部を衝突させ、全治約3カ月の骨盤骨折等を負わせたのだという。
 被告人は“全赤”の間に通過できると思った、と言うのだが、時速60キロで距離80メートル…無理があるのでは? 警察がつくり上げた調書や報告書、どこまで信じられるのか、という気がした。でも、日本の裁判は、警察がつくって検察が法廷へ出してきたものは絶対に正しい、との前提で進行する。
 弁護人による被告人質問が、だらだらしてた。山口裁判官が、不機嫌さをむき出しに、口を挟んだ。
「もうよろしいんじゃないですか? 次の質問にしてください」
 弁護人は、次の質問へ行く前に、さっきの質問の答を被告人に言わせようとしたのか、同じ質問をしかけた。
 すると、さすが傍聴人の間で“狂犬”の異名をとる山口裁判官、もっのすごい剣幕で食いついた。
「いや次の質問を!!」
 文字にすれば大したことないが、ま~、ものすっごかったよ!!
 そのあと、被告人に対しても、さらに激しく食いついてた。爆発的激情…のあとはいつも、人が変わったように穏やかになるんだよね。この人は、どこかで一歩道を誤ったら被告人席に座るはずだった人物かも…とドキドキしながら思ったよん。
 被害者の症状がどうとかで、続行…。

pen 青信号で横断歩道を渡っていた被害者には、法的には何の落ち度もないわけだが、本件で突っ込んできたような車は、ある確率で必ずいるのだ。それを意識しない人は(つまり、たぶん、ほとんどすべての歩行者は)、法的には何の落ち度もなくても、ある確率で必ず、突然に死傷させられることになる…。ま、これはねぇ、いつも警戒注意してても、そのときだけ注意を怠ってしまうこともあるし、小さな子どもがどこまでそんな警戒注意をできるのかという問題もあるわけだが、少なくとも、「法的には何の落ち度もないのだから警戒注意など不要」と言う人がいるとすれば、その人は凄い…。

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2008年7月10日 (木)

道路交通法違反で勾留理由開示!

 10時から「公務執行妨害」の新件があったがパスして、原稿を1本送信し、11時から「道路交通法違反」の新件があったがパスして、交通違反のご相談1件に返信し…。

clip 11時30分から、東京高裁・刑事10部(須田贒裁判長)805号法廷で、「道路交通法違反」の控訴審第1回。これ、一審は東京地裁・八王子支部の、三菱のレーダ式(RS-720DR)による50キロ超過の否認事件だ。
 定刻ちょうどに須田裁判長らが登壇したが、被告人が現れない。直前に弁護人が携帯電話で確認した時点において、まだ電車内で調布駅付近なんだという。
 控訴審は被告人の出頭は不要なので、そのまま開廷。
 弁護人は、いくつか取調べ請求し、そのなかに被告人質問があった。けど被告人不出頭では被告人質問はできない。しょーがないよね。
 被告人質問の請求は取り下げ、ほかの取調べ請求はみな却下され、1回で終わる…のかと思ったら! 検察官が停止係の巡査部長を証人尋問したいと請求し、続行となった。あらま。
 「当時の取締りは間違いなく適正・妥当でした」と証言させなければ格好がつかない事情が生じたらしい。つい先日も、控訴審で検察官請求によりメーカー社員を尋問することになったし…ふぅん。
 弁護人による「検証」について、須田裁判長がこんなこと言ってた。
「この種の検証は、しなくても、経験上、職務上、知り得ている知識なんで、その種の本にはいろいろ書かれてますんでね(可愛くニヤリっ)」
 弁護人がどんな「検証」を請求したのか知らないが、ふぅん、そうなんだ~。
 11時42分閉廷。

clip この日は同じ11時30分から、そばの804号法廷(東京地裁・刑事14部)で、「道路交通法違反」の勾留理由開示(事件番号の記録符号は「む」)があり、すぐにそっちへ。
 勾留理由開示はときどきあるが、「道路交通法違反」でのは、かなり珍しい、つか初めて遭遇する。けどやっぱ速度違反の否認が最優先だろう、と805号法廷のほうを傍聴しつつ、そわそわしてたのだ(笑)。
 804号法廷に入ると、官らしき40代前後の男たちが傍聴席に多数いて、証言台のところで被告人が大きな声で何やらまくしたててた。
 内容はさっぱりわからなかったが、なんつーか非常にややこしそうな被告人だな、という印象を受けた。刑務官が4人もいたし。
 裁判官は14部(じつは担当裁判官一覧のページに記載のない、幻の部)の「國井」という女性。勾留理由開示の公判における被告人の陳述は10分間だけ許されているらしく、それ以上言いたいことがあるなら書面で出すように、とのこと。
 この被告人の氏名に、どうも見覚えあるな…と思ったら、アタリだった。私の期日メモによると、7月8日(火)の11時~12時、401号法廷に審理が入ってた。審理ってことは否認かな? という思いはここんとこ毎回空振りで、その日は同時刻からの「道路交通法違反等」の、「等」に惹かれて724号法廷のほうを傍聴してたのだ。しまった! ま、しょーがないけどね。
 いったいどういう事件なのか、次は逃がさず傍聴しよう。

restaurant 今日も、厚生労働省(が入ってる合同庁舎5号館)の地下の食堂へ。
 中華定食Aのつもりが誤って洋定食Aの食券を買ってしまったようで、ポークジンジャーの定食を。マカロニサラダとキャベツ千切り、の小鉢(いろいろ選べる)と、味噌汁付きで、白米か麦飯(?)か選べて、480円。
 おお~! 懐かしの第5食堂には敵(かな)わないものの、久々の満足。次は中華定食Aに挑戦するか。オムライス400円も捨てがたい。これからここへ通うことになりそうだ!

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著者:今井 亮一
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clip 13時15分から東京地裁810号法廷で、7月3日に第1回を傍聴した「道路交通法違反」(無免許)の判決。
 1998年に無免許と無免許・速度で罰金前科が計2犯、2003年に盗んだナンバーをつけた車を無免許・無車検・無保険で運転して懲役1年6月、執行猶予4年、罰金20万円の刑を受け、その猶予中に著作権法違反で実刑を食らい、前の猶予も取り消され、服役前科2犯(本件無免許と累犯の関係)で…本件の判決は懲役4月(実刑)。
 直ちに検察庁の職員2人がバーのなかへ入り、保釈取消の手続きを。
 被告人は被告人席から、前回も来ていた女性(前妻?)になにか言った。よく聴き取れなかったが、「すぐ出れる」だったような。
 そういえば以前、暴力団員が無免許か酒気帯びで懲役3月くらいを言い渡され、傍聴席の男たちと、「しょんべん刑だよ」というふうにニヤリ笑ってたっけ…。

clip 13時30分から地裁・刑事19部(角田正紀裁判官。角の字は下の部分が用、紀の字は右部分が巳)719号法廷で、「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反」の新件。
 傍聴しようか迷いつつ法廷の前へ行くと、やけに人が多い。前の覚せい剤か何かの判決が通訳付きで、えらく時間がかかってる。どんどん人が集まってくる。検察庁の職員もいる。なんだろう。気になって傍聴することに。
 13時37分から始まり、ごく普通の電車内の痴漢らしかった。被告人は、一般犯罪の傾向のない会社員(正確には会社役員)で、同種罰金前科3犯あり(つまり常習)で、妻が情状証人。
 前にも言ったけど、最近は傍聴人がやたら多く、それら傍聴人は色情系へ押し寄せるから、痴漢を続けると、満席の男女傍聴人から好奇と蔑(さげす)みの目でジロジロ見られることになるよ。

clip 妻の証人尋問が始まる前に私は出て、簡裁728号法廷、銃砲刀剣類取締法違反」(秋葉原でナイフ4本携行)の第4回公判へ。
 今日は論告・弁論。洋定食Aが効いてきたか、猛烈に眠くなり…。
 求刑を聞きのがしたけど、「被告人は罰金10万円の略式命令に異議を申し立て…」と検察官が言ってたから、求刑は罰金10万円なんだろう。
 13時20分頃閉廷。幹廊下へ出ると、さっきの痴漢事件の被告人と妻と弁護人が出てきて、同じエレベータに私も乗り…。
 15時から地裁404号法廷で、女性被告人の「死体遺棄」(乳児の遺体をコインロッカーに遺棄)の判決があり、それは第1回公判が7日7日(月)で、もう判決って、どんな事件だったの? なのだけれども、そこまで手を広げてられない、眠くて眠くて、と帰る。

book 帰りの電車で『脳内汚染』を、少し読んでは眠り、少し読んでは眠り。傍聴を重ねてると、「被告人のこういう行為をどう考えればいいんだろう」と悩むことがあるんだが、この本はもしかしたら参考になるかと、京王線つつじが丘の駅前の、半地下の書店「書源」で買ったのだ。ここの「書源」は、拙著『裁判中毒』を良い場所に置いてくれてるよ~。

脳内汚染 (文春文庫 お 46-1) Book 脳内汚染 (文春文庫 お 46-1)

著者:岡田 尊司
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2008年7月 3日 (木)

弁護人のナイスボケに全員ずっこけ

080425_15000001clip  ぎりぎりなんとか原稿を1本送信し、11時から東京高裁・民事2部(寺田逸郎・辻次郎・齋木敏文裁判官)822号法廷で、第2次Nシステム訴訟(「損害賠償控訴事件」)の第2回弁論。
 あれ? 寺田逸郎裁判官って、初めてのお名前…? だいたい、なんで民事2部なの? 国賠とか行政事件は3部か38部じゃないの? と思ったら私は第1回の期日に出廷しておらず(だからお初)、そしてこれは地裁ではなく高裁なのだった。あ~、もう眠くて疲れて頭が…。
 双方の準備書面提出を確認して、結審。9月25日判決となった。
 N訴訟について詳しいことは、6月20日発売の『ドライバー』を参照。7月5日に次の号が発売されるが、まだ書店等にあるかも。

※追記: 私がよく知らなかっただけで、東京地裁・民事の行政部は、2部、3部、38部なんだそうです。あと、行政部が扱うのは、「処分を取り消せ」とか、行政行為をどうこうさせろという事件であり、国賠(国家賠償請求訴訟)は行政部は扱わないんだそうです。そういえばNシステム訴訟は行政部の扱いじゃないですね。

clip 同じ階の810号法廷(東京地裁・刑事7部、高橋徹裁判官)で11時から始まってる、「道路交通法違反」の審理を、11時30分頃から傍聴。
 地裁の「道路交通法違反」の審理には注目してるのだが(その理由は『裁判中毒』の110ページ参照)、な~かなか否認に当たらない。本件も否認ではなかった。かつて暴力団に所属し、服役前科のある、無免許運転の常習、らしかった。求刑は懲役5月。服役前科が本件と累犯の関係にあるかは不明。

pig 早めに地下で、かけそば210円+大盛り80円+かき揚げ100円。
 ここは、開店当初(って今年4月だっけ? もう忘れたよぅ)、汁(つゆ)が、ちょっと味のついたぬるい湯、みたいだった。そのとき、かけそばは200円だった。で、10円値上げした頃からだと思うのだが、汁の味が濃くなった。そばを食べ終えてから、テーブル上の薬缶(やかん)に入ったそば湯で割って飲むとちょうど良いくらいの味になった。

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phoneto 次は13時30分から地裁・刑事7部(大村陽一裁判官。この人、『ドライバー』の現編集長によく似てる)401号法廷で、「道路交通法違反」の審理。これは東京簡裁から移送になった、略式経由の否認事件だ。
 少し居眠りしておこうと、近くの一般待合室へ行くと、K君がいた。え? 何やってんの? と思ったら、K君も401号の審理を傍聴に来たのだった。K君と話すうち、そういえばあれを開示請求せねば、これもせねばと思いつき、警視庁へ何度か電話。裁判所にいた別の人から電話もあり、結局、居眠りできず…。

clip で、401号法廷。
 13時30分の時点で、証人(日本無線のヨシナガアキオさん)とK君と私を含めて、傍聴席(20席)に傍聴人10人。検察官、裁判官、書記官、被告人がそろい、みんなちらちら壁の時計を見上げた。弁護人が来ないのだ。少し遅れると連絡があったとか、そんな話も出ない。
 ありゃ~、あの大男の弁護人、期日を間違えたとかで、すっぽかすのかな? そのほうが助かるな~。←こういうとき、いつも私はそう思うのだ。ダメだよねぇ(笑)。

 13時36分、弁護人がズボンのファスナーをピッと上げながらやってきた。
弁護人 「すみません、お腹がゆるくて」
 グレーのTシャツ(見事な太鼓腹)、草色の半ズボン(腿の外側にポケット付き)、サンダル履きだった。ありゃりゃ~。って、猛暑の時期は半ズボンに下駄履きで来ることもある今井が言うか。いや、私の場合、国産伝統工芸の、お洒落な鼻緒の良い下駄だし、Tシャツの上に、フィリピンならそれなりに正装とされるはずの、襟付きの半袖オーバーシャツ(1万円くらい)を着るし。ってそんなとこで張り合うなっつーの(crying)。

 すぐにヨシナガさん(黒系のスーツにネクタイ)の証人尋問が始まった。
 本件は光電式(JEM-340)のネズミ捕りによる、超過30キロの事件。超過29キロなら反則行為であり、反則通告を経ない公訴は違法となる。なので、直の測定値に0.975を乗じて、小数点以下を切り捨てており、スタート光路とストップ光路の3mが、7.5cm以上短くなければ、表示測定値が真の速度よりプラスになることはない、という証言を引き出し、検察官からの主尋問は23分間で終了。
 続いて弁護人から反対尋問。ところが、
弁護人 「尋問の前に、事務所で関数電卓、叩かせる必要があるんで…」
 と言い出した。なるほど、今の証言をもとに、超過30キロをわずかでも割る可能性を計算しようということか。裁判官は14時15分までの休廷を宣した。

clip このスキに私は、高裁・刑事6部(永井敏雄裁判長)410号法廷へ。6月17日に偶然傍聴した、日本無線のレーダ測定機の「道路交通法違反の判決が14時からあるのだ。
 14時5分頃に入ると、40数席の傍聴席に傍聴人が1人しか居ないなかで、判決が言い渡されていた。被告人車両は二輪車、制限40キロの規制(指定最高速度)に気づかず、測定値は71キロ、法定最高速度60キロを11キロオーバーしたと考えるべきだと、そういうふうな争点らしかった。
 永井裁判長は、道路標示(指定最高速度を示す路面のペイント)が駐車車両の下になっていたとしても、そのことは道路標示の適法・有効性を左右せず、かつ、道路標示の全部が駐車車両の下になっていたとは思えず、指定最高速度違反の未必の認識はあったはずだ、というふうな理由で、31キロ超過として処罰することは妥当である、とした。原判決は罰金6万円だそうだ。
 控訴棄却。当審における訴訟費用負担。14時15分閉廷。
 指定最高速度違反と法定最高速度違反との関係、制限速度違反の故意と過失については、『交通事犯と刑事責任』(岡野光男著・成文堂)を参照。

交通事犯と刑事責任 交通事犯と刑事責任

著者:岡野 光雄
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clip 14時16分頃、401号法廷へ戻ると、反対尋問が始まっていた。弁護人は、事務所に関数電卓を叩かせた結果をもとに、かな、ものすごく細かいことを突っ込んでいた。証人は、どうも理解できないふうだった。私も理解できない。そもそも私は生徒時代、「関数」という熟語が登場するたいぶ前に、数学はオチコボレてるんで(笑)。
 ところが、14時24分頃…。
弁護人 「そうすると、先ほど15cm以上ないと…」
証人   「そうは言ってない。7.5cmと…」
弁護人 「あっ、そうでしたか、すんません、じゃ、撤回します」
 前提となる距離を間違えて、難しい尋問をしていたのだった。
 もう全員、どどーっとずっこけて、床に寝転がって手足をばたばた…させはしないけど、明らかに全員、内心でずっこけてた。
 しかし弁護人は、そんなことまったく気にせず、しらっとしてた。あれは大したもんだと思った、いや、べつに皮肉じゃなしに。
 ま、私としては、結局、警察、検察、メーカー側が、よっぽど間抜けなミスを犯さない限り、証人尋問で誤測定を立証するのは不可能であり、かつ、“誤差”による誤測定だけ想定してる限りは、裁判では絶対に勝てないだろうと思う。ま、超過速度がぴたり30キロでは、“誤差”を攻めたくなるのはわかるけれども。

 被告人質問で、検察官は、なぜ略式に応じたのかと責めたてた。机上のエリート風に。弁護人のボケを鼻で笑ってる場合じゃないよ、と思いますた。
 あと、証拠の整理をして、15時29分閉廷。次回、論告・弁論。

 この公判は、途中何度も、30~40代くらいの男性が入れ替わり立ち替わり、出たり入ったりしたね~。被告人氏名が、趣深い女性氏名だから傍聴に来て、機械装置のわけ分かんない内容だから出て、だったのかな。

smoking 某氏と喫煙所で楽しいお話をしてから、警視庁と最高検へ行き、また裁判所へ戻り…。
 今日は、だいぶ前に買った小説、『クロカミ』を往復の電車で読み始めた。失礼ながら、今井恭平さん、小説なんて大丈夫? と思っていたが、いやはやびっくり、面白いじゃん。5分の2まで、引き込まれて読んで、先がどうなるんだか、まったく予想できない。電車に乗るのが楽しみ。

クロカミ The Black Slipー国民死刑執行法 Book クロカミ The Black Slipー国民死刑執行法

著者:今井 恭平
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cat 風邪ぎみだったのは、たっぷりの刻みネギとおろし生姜(いずれも国産)を国産大豆の豆腐にのせて食べたのが効いたか、だいぶ良くなったよ~。

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2008年6月17日 (火)

レーダ式速度違反の否認に遭遇!

clip 13時30分から東京簡裁・刑事2室1係(武内晃裁判官)534号法廷で、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律違反」の審理。
 これは、4月8日に第1回を傍聴した、キャバクラの無許可営業の事件だ。第2回の5月13日は、いろいろごちゃごちゃあって裁判所行きをサボった。手帳を見ると、その後の期日が入ってないので、だから今日が第3回だろうと思う。

 ほんとは同時刻からの、東京高裁の「脅迫、名誉毀損」の判決を傍聴してからこっちへ来ようと思ったのに、コロッと忘れて最初からこっちを傍聴した。
 ちなみにその「脅迫、名誉毀損」は、被告人氏名で検索してもヒットなし。高裁判決を見逃したらもう、闇の底に沈んだようなもの。大失敗である。

 で、風営法の今日の期日は、論告・弁論。
 第1回公判よりも多くのことがわかった。被告人(女性)は2002年に、キャバクラ営業も可能と言われて開店しようとしたら、近所に学校法人の幼稚園があり、しかしすでに開店のために借金しており、後戻りできず開店した。何度か警察から警告を受け、2007年5月には、もうダメだ、ダイニングバーに切り替えようと思い、店の造作も変えた。が、店を任せていた店長はキャバクラ畑の人間だった。しかも、オーナーである被告人に月々50万円払うことになっており、売り上げ減少が直に響く立場にあった。そこで店長は、ずるずるとキャバクラ営業を続け、2009年9月に店は摘発された。店長はすぐに認めて略式で罰金50万円。被告人も、オーナーとしての責任を感じて略式に応じたところ、罰金100万円の略式命令を受けてしまった。100万円なんてないし、そもそもキャバクラ営業をヤメようとした自分がなぜ!? と正式裁判を請求した…とまぁ、縮めればそんな事件のようだった。
 すべての発端は、キャバクラ営業は可能と警察が言った、と少なくともそう被告人が思った、ことにある。警察は、間違ったことを断言調で言い切ることがときどきある、鵜呑みにしちゃいけないと、私は交通違反のご相談者にはよく言ってるんだが。
 求刑は罰金100万円。
 14時1分閉廷。

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著者:今井 亮一
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restaurant 地下のそば食堂へ。
 昨日気づいたんだが、かき揚げそば大盛りは、注文の仕方(食券の買い方)によって値段が違うんだね!
   かけそば210円 + 大盛り80円 + かき揚げ100円 = 390円
   かき揚げそば370円 + 大盛り80円 = 450円
 前者のかき揚げは、小皿でもらい、自分でそばの上に載っける。
 後者のかき揚げは、最初からそばの上にあり、その上に汁がかかり、かつ、ワカメがつく。かき揚げ自体は同じようだ。
 うーん。特別空腹員食券濫用罪…す、すんません。
 今日は、
   かけそば210円 + 大盛り80円 = 290円
 とした。通風の痛みがまだ完全には退かず、ときどきヤバイ痛みを感じるので。

clip 15時から東京高裁・刑事6部(永井俊雄裁判長)410号法廷で、「道路交通法違反」の審理。被告人氏名に見覚えナシ。
 ま、どうせ無免許か酒気帯びの常習で実刑を食らい、情状証人の都合か、車の売却かでずるずる続行になった…程度だろう。でも、空振り覚悟で傍聴を重ねないとね。
 と法廷に入ると、暗色のスーツの男性が証人カードに記入してた。はは~、会社の上司が情状証人で出るのかな、と思ったら、ぬゎんと! 3月に東京簡裁と東京地裁・八王子支部で尋問を傍聴し、7月3日には東京地裁で尋問予定の、日本無線のヨシナガアキオさんではないか! これは日本無線のレーダ式測定機、JMA-240の否認事件だったのだ。大ヒット! こんなこともあるんだよね~。
 私はたいてい、検察官席に近いのほう傍聴席に座る。ヨシナガさんもそばに座り、私は我慢できずに(笑)尋ねた、一審でも証人出廷したんじゃないですか? と。答えはイエス。一審で尋問した証人を、高裁でも尋問する、しかもスピード違反の事件で。相当レアなことでは?
 審理が始まってわかった。一審は横浜地裁・川崎支部だという。控訴審での証人申請は、検察官のほうからだった。スタートスイッチの押し遅れが、どうも争点になってるらしかった。私は、そんなことで誤測定しないだろうと思うんだけど…。
 次回判決。最初に裁判官が提案した期日は、弁護人が差し支えとのこと。そして決まった期日は、上述の東京地裁での尋問の途中。なんだよ~。しょーがない。途中で抜けてこっちの判決を傍聴し、すぐ戻ることにしよう。
 15時19分閉廷。
 検察側の証人と親しそうにしてる私を見て、被告人はどう思っただろうか。まさかアレが今井亮一とは、夢にも思わないよねぇ。そのへん、語ると楽しいのだが、またにしとこう。

clip 15時30分から、東京地裁・刑事9部(秋葉康弘裁判官)422号法廷で、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律違反」の新件。
 若い奴がネットでインチキしたのか、と思ったらぜんぜん違った。
 これは、どうレポートしていいのか、うわぁ…。ばりばり週刊誌的な事件と思うが、ネットでちらっと検索した限りでは、どっこも報道してないような。
 私は傍聴中ずっと、堤未香さんのあの本を思い出していた。

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 あの本に出てくる、アメリカ流のえげつない医療ビジネスを。被告人はその、一種の犠牲者なのか…と。検察官もそう思ったのかどうか知らないが、被告人質問はゆるかった。普通、
「その言い訳を聞いてると、ぜんぜん反省してるとは思えないんですよ!」
 とか偉そうに突っ込みまくるとこなのに。
 ま、すごいのを傍聴してしまった…。
 今日は昨日と違って充実してたなと、私は傍聴席を出たのだった。

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2008年6月12日 (木)

簡裁から移送された光電式否認事件を地裁で傍聴

 第1回公判は、2月21日(木)10時から、東京簡裁・刑事1室2係(後藤征弘裁判官)826号法廷で、だった。
 一般道でのネズミ捕り。制限50キロのところ超過30キロぴたり。
 場所は、杉並区下高井戸5-12。首都高4号線上りの高井戸入口、をそれたアソコだ。しばしばネズミ捕りをやってる。
 被告人の主張は、要するに納得いかないというもので、弁護人は、超過30キロ未満の可能性があること、及び緊急避難を主張した。

 第2回公判は4月10日(木)。裁判官が永瀨進さんに替わり、永瀨裁判官は東京地裁へ移送を決めた。こんなの、いつも普通に簡裁でやってるのに、なんで!? と私は訝(いぶか)った。その後、永瀨裁判官は、もう1件、地裁へ移送した。その時点で丸5年は東京簡裁へ通ってた私は思った、否認はじゃんじゃん移送しちゃう裁判官が来たのかな~、と。

 地裁の開廷表も私は全日チェックしてる。そのうち期日が入ったら傍聴しよう。
 …ところが、地裁での第1回公判を、なぜか見逃してしまった。

 そうして今日、6月12日(木)13時30分から、たぶん第2回公判が、地裁・刑事7部(大村陽一裁判官。八重洲出版の『ドライバー』の編集長に15%くらい似てる)401号法廷で、あったわけ。

 被告人は女性。開廷表の氏名も、もろ女性風。でもって401号は、いちばん端っこの、傍聴席20席の狭い法廷。13時20分頃、4階へ上がるエレベータに、多数の女子高生。4階で降りると、エレベータ1台に乗りきれなかったお仲間が、待っていた。やばっ!! 狭い法廷を一瞬で埋められちゃう可能性がある。私は、反対方向にある冷水器へ寄らず、これで血がどろどろになって脳卒中で倒れたら、どうしてくれるんだ、とブツクサ言いつつ(笑)、一目散に401号法廷へ。
 でも、女子高生たちは来なかった。ほっ。先に座れたならいいじゃん、と言うかもしれないが、団体の傍聴人が見向きもしない簡裁に慣れた私には、窮屈なのはカンベンしてよね、なのだ。法廷内の気温も上がって蒸し蒸しするし。

Book 裁判中毒―傍聴歴25年の驚愕秘録 (角川oneテーマ21 B 107)

著者:今井 亮一
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 どうでもいいことを長々書きすぎてしまったので、あとは簡潔にいこう。coldsweats01
 弁護人は、簡裁のときと同じで、しかし今日は、ダレた白いTシャツにジーンズに、そしてなんとサンダルだった。法廷でサンダルって、身柄の被告人のほかには、2ちゃんねるの「ひろゆき」と、この弁護人しか見たことないよ! ってときどき下駄で来る私が驚くのもナンだが(笑)。

 被告人は、何ともいえない良い水色の(たぶん高いんだろう)、あれはカーディガンというんだろうか…当時の車両も水色だったそうだ。
 開廷前に、弁護人が被告人に、当時の状況について少し尋ねてた。私としては、当時の状況及び被告人本人の思いについては、たっぷり時間をかけて徹底的に尋ねておくことが基本中の基本、と考えているのだが、しかしそれは、多くの否認事件を傍聴してきて生じた考えであり、というのは、つまり、それをやってない弁護人がほとんどと思えるからであり、本件の弁護人も、もしかしたらそうだったのか、即断はできない…。

 この期日は、警察官2人、測定現認係と記録係、の尋問だった。その係がどんな役割かは、拙著『改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?』を山椒もとえ参照。

改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?―警察では教えない126の基礎知識 Book 改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?―警察では教えない126の基礎知識

著者:今井 亮一
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 昔の忍者顔、と私はメモしてる(つまり、ある意味カッコイイのだ。忍者は昔の小学生の憧れだからね)、よく見る検察官が、主尋問。申し訳ないけど、ちょっとだらだら長く感じた。区検の、速度違反事件に慣れた検察官のほうが、手際良い尋問をすることがあるよ。  

Jem340  測定装置は、日本無線のJEM-340、と聞こえた。JEM? そんなのあったっけ。JMAをメモし間違えたのか? マニアの礼田計さんにあとで確認しよう。その写真を、あとでアップできるかも。
※ 2008年6月14日、礼田計さんから画像をいただき、アップ。画像はいずれもストップ側の送受光器。「JEM-340」で間違いないそうだ。

 そして次回、日本無線のヨシナガアキオ証人の尋問と、被告人質問を行うことなった。ヨシナガアキオさん! 3月4日に東京簡裁で、続いて3月13日に東京地裁・八王子支部で、傍聴させてもらいましたがな! こんなに短い間隔で1社の証人にお会いできるのも珍しい。ヨシナガさんは知的だし。私は、うれしくって、もうニコニコ。

Jem340_2  測定値の否認(だけじゃないけど)が、せっかく東京地裁の法廷に出てきたわけだが、弁護人は、こうした事件は普通に争えば必ず、
「弁護人があれこれ言うことは、一般的な可能性にすぎない。その可能性による誤測定が本件で起こったと疑うに足る事情はない…」
 といった論法で退けられることを、わかってるんだろうか。仙台高裁・秋田支部の公訴棄却判決を、読んでるんだろうか。

 15時25分閉廷。途中、若い人たちが、来ては出ていき、来ては出ていき。被告人氏名が女性だから来て、何をやってるんだかわからず、出ていったんだろう。速度違反事件は、基礎知識がないと、傍聴しても(とくに途中から傍聴しても)わからないよね~。証人尋問の期日は、被告人が発言する機会は(通常は)ないし。
 だから! 『改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?』を読んどいてね。『裁判中毒』も読んでから傍聴すると、とても良いレポートを書けて、満点もらえるよ(笑)。

 さぁ、明日13日(金)は18時から、日比谷公会堂で、裁判員制度をヤメさせる大集会だ。開会の挨拶を、どういうわけだか! 私がやることになってる、もう逃げられない、どうする!? それまでに、読み切りの漫画原作を1本書けと、催促の電話が入ってるし…。

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2008年4月12日 (土)

スピード違反の否認事件、地裁へ移送!

4月10日(木)13時30分~ ネズミ捕り超過30キロ

 2月21日に第1回を傍聴した、杉並区下高井戸の、首都高4号線上り入り口の脇の一般道、におけるネズミ捕りによる30キロ超過の、第2回公判。

 第1回は、後藤征弘裁判官、町井裕明検察官でスタートしたのだが、今回は新しい永瀨進裁判官と宮本幸司(?)検察官。

 13時30分頃、巨体の弁護人が最後に、フーフー荒い息でやってきた。
「一方的に1時10分と言われても、こっちも都合があるんで」
 と、巨体から大きな声を発した。
 ん? 13時10分と聞こえたけど? 私の聞き違いでなければ、開廷の前に打ち合わせするんで早めに来てくれ、と裁判所から言われたんだろう。

 弁護人が、リュックを下ろして、ごわごわうるさい上着(バイク用?)を脱ぐと、裁判官が言った。
「私、新しくこちらの裁判所へ来ました、永瀨と申します」
 そして、双方の主張が従前どおりである(つまり双方真っ向争う)ことを確認してから、裁判官、検察官、弁護人が「話」をするため奥のドアから消えた。
 すぐに戻ってきて、裁判官が被告人に言った。
「この際、東京地方裁判所で、あなたの言い分、きちっとやってもらったほうがいいと思いますので…。期日は追って連絡しますから、よろしいですか」

刑事訴訟法第332条  簡易裁判所は、地方裁判所において審判するのを相当と認めるときは、決定で管轄地方裁判所にこれを移送しなければならない。

 ええ~っ!? 速度違反で東京簡裁から東京地裁へ移送は、初めてでは!?
 と思ったら違った。データ(私が何年もせっせとエクセルに入力したデータ)を見ると、2005年の7月に、小島裕史裁判官(横浜簡裁で三菱自動車の事件で無罪を書いた人)が、オービス56キロ超過を地裁へ移送している。小島裁判官は、オービスの否認事件をいくつも扱ってたのに、なんでその事件だけ移送したのか、当時、私は不思議に思った…んじゃないかと思う(傍聴ノートは今、確認してない)。
 ほか、業過致死の否認を石井清弘裁判官が、電車内痴漢の否認を櫻井廣美裁判官が、児童買春の否認を松本弘裁判官が、東京地裁へ移送したシーンを見た。

 東京簡裁では、測定値を否認するす速度違反も、緊急避難を主張する速度違反も、よくある。さんざん傍聴してきた。永瀨裁判官は、なぜ移送したの!?
 簡裁は、相場どおりの判決となる、簡単な事件しか扱わず、争いがあるものはどんどん地裁へ移送、という考え方の人なんだろうか。
 いや、1人だけが突然、そんな考え方を貫くとも、考えにくいっちゃ考えにくい。
 もしかして、速度違反について、
   ・罰金刑は簡裁
   ・懲役刑は地裁
 というこれまでの原則(東京・霞が関の原則)を変更し、
   ・自白で罰金刑は簡裁
   ・懲役刑および罰金でも否認は地裁
 という原則に変更したとか?
 そっ、それは困るよぅ!
 2006年の検察統計年報(これが現時点では最新)によれば、道路交通法違反の公判請求の人員は、
   ・東京区検は46人
   ・東京地検は3350人(八王子支部も含む)
     ※区検は簡裁に、地検は地裁に公判請求をする

 東京簡裁の道路交通法違反事件は、毎年数十件だから、全件傍聴できたのだ。23区内の速度違反の否認を、おそらくほぼ全件傍聴することができたのだ。
 地裁でやられた日にゃ、よほどラッキーでないと傍聴できなくなる!

 どうなんだろう。一般の傍聴人は、簡裁には目もくれず、地裁の法廷へ行く傾向がある。地裁でオービスの否認を扱えば、人気の裁判官たちが、メーカーのカタログとセールストークを鵜呑みにして有罪にする様が(←これについてはいろいろ説明したいことがあるけど、とりあえず簡潔に言えばそういういことが)、一般傍聴人の目に触れやすくなってしまう。それはマズイんじゃないか。
 う~ん、どうなんだろ、小島裁判官がぽろっと1件、移送したように、今回の移送も、ぽろっと1件、で終わるのかなぁ…。う~ん、本件が他の事件と違うところといえば、超過速度が30キロぴたりであり、ナマの測定値が29.99999999キロ超過なら端数切り捨てで超過29キロとなり、反則手続きを経てないからと公訴棄却になる、という微妙な部分を抱えている、といえる。いや、でも、それだってねぇ、う~ん、と深刻に悩む私って、へん?

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2008年4月 9日 (水)

この論法で有罪にできる以上は

4月8日(火)10時~ 光電式78キロ超過

 20分近く前に着けるよう出かけたのに、なんでか知らないけど電車が遅れて遅れて、霞が関の駅のホームでドアが開いたのがちょうど10時。東京簡裁・刑事1室2係の826号法廷へ入ったとき、10時5分を過ぎていた。

 1月24日第1回 否認 同意書証の要旨告知
 2月28日第2回 被告人が仕事のほうを選択
 3月4日第3回 警察官と日本無線社員を証人尋問、被告人質問
 3月18日第4回 論告・弁論

 という経過を辿った光電式78キロ超過の判決。
 826号法廷の、傍聴席の椅子は、新型になっていた。全法廷、替えたんだろうね。

 廊下の開廷表では、永瀬進裁判官と宮本幸司検察官のコンビになってたが、本件言い渡しは、後藤征弘裁判官と町田裕明検察官。

 傍聴席に着くと、壇上で後藤裁判官が、判決の理由を述べていた。
「…というところで点検されて、点検の結果、異常がなかったと、そういう事実が確認されてますんで、裁判所としましてはね、誤測定・誤作動があったとは到底考えにくい、そういう結果になったということです。…本件公訴事実の認定を妨げるものは見当たらないと、そういう結論に達したということです」
 などと、非常にていねいに、素人でもよぉ~くわかるように述べていた。
 ま、要するに、メーカーが大丈夫と言ってるから大丈夫なんだ、という論法である。
 しかし私には、
「あなたは本当に測定値の速度を出していないのかもしれないけれども、この論法で有罪にできる以上、そしてこの論法で有罪にしてしまうこと自体がダメと、がっちり争ってくれない限り、裁判所としてはこの論法で有罪にせんといかんのです。許してね」
 と、聞こうと思えば聞こえるように思えた。
 10時13分閉廷。
 終わって被告人に尋ねたところ、主文は罰金10万円、訴訟費用のうち証人分のみ負担、だったそうだ。
 警視庁の警察官は、旅費日当を請求しないようになってるはずなので、証人の旅費日当が発生してるということは、日本無線の社員が請求したんだろう。

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 同じ10時から、地裁531号法廷で、何度も見逃していた「虚偽告訴」の審理があり、急ぎ行ってみる。
 が、ちょうど、書記官が内側からドアをロックしているところだった。もう終わったのだ。開廷表では10時30分までとなっていた。論告・弁論の予定だったんだろうね。
 そうすると、あとはもう判決しか傍聴できないことになる…。

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2008年3月30日 (日)

それらを所与のものとしたうえで正確だとメーカーが言ってるから

 ちょっとどうにも時間がとれなくて、遅れてしまった…。

3月28日(金)9時40分~

 3月13日に日本無線のヨシナガアキオ証人の尋問と被告人質問を傍聴し、3月24日の論告・弁論は霞が関の本庁へ行って傍聴しなかった、光電式43キロ超過の、東京地裁・八王子支部(小原春夫裁判官)で判決。

 9時40分に霞が関の裁判所へ行く電車は、通勤ラッシュでたいへんだけど、八王子支部は逆方向。最初から座れて、八王子へ近づくにつれ、がらがらになる。いいな~。

 論告・弁論の4日後に判決、というこの期日は、遅くとも3月13日には決まっており、小原裁判官は遅くとも証拠調べが終わった時点で(おそらくは最初から、年度内に)有罪と決めていたんだろうと想像される。

 あとで被告人に尋ねたところ、第1回期日は今年2月中旬で、第2回は測定現認係と現場責任者(いずれも警察官)の証人尋問。今日は第5回になるんだという。私が記憶する限り、最高のスピード裁判じゃないかな。スピード違反だけにスピード裁判…すんません。

 判決は、罰金7万円、訴訟費用負担。
 罰金額は、拙著『交通違反でつかまっても困らない本 (ワニ文庫 P- 147)』に表で示したとおり、自動二輪の相場だ。

 被告人は測定値について争っていたのだが、有罪の理由は、測定機のメーカーの言い分によれば「適正に作動していたことが認められる」というもの。ま、ごくごく普通の判決だ。
 知らない人は信じられないかもしれないが、ある商品の作動が問題になったとき、その商品のメーカーの言い分だけを聞いて、「この商品の作動に問題はない」とするのが、日本の裁判所なのだ。
 それだけで有罪にしてもらうことを、検察は「確率された採証法則」だと豪語している。

 光電式のビームの閾値(しきいち)のことと、光路をタイヤではなく枯葉などの異物が遮った場合のこと、について被告人側の指摘に対しては、
「それらを所与のものとしたうえで適正に測定できるようになっている(とメーカー側は言っている)」
 という言い方でズバリ斬り捨てたのが、ちょっと印象的だった。この便利な斬り捨て方は、今後、他の裁判官へも広がるんじゃないか。
 あと、被告人を「あなた」と何度も表現し、法廷中央の、証言台とも発言台とも呼ばれるあの…なんていえばいいんだろう、あの家具? あれを単に「台」と呼んでたのが、珍しかった。
 言い渡しは、すっごく朗読調だった。私がこれまで傍聴してきたなかで、朗読調ナンバーワンかも。

 傍聴人は、私を含めて3人。
 1人は、電車に途中から乗ってきた男性だった。
 先日いっしょにプールへ行った小学生とよく似てて、彼のパパ? いや彼のパパは知ってるけど、この男性とはぜんぜん違うよ、それにしても似てるな~、と強く印象に残ってたのだ。
 わざわざ電車に乗って、9時40分から裁判所へ来て、こう言っちゃ申し訳ないけどたかが道路交通法違反事件を傍聴するなんて、どういうこと? そうとうマニアックな傍聴マニア?

 ついでに言えば、地裁の刑事の事務室にいた人、どぉ~も、どこかでお会いしてるような。東京簡裁か東京地裁で、かな?

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 被告人としばし話し、せっかく八王子へ来たんだから他の事件も傍聴しようかと思ったが、やはりこの時期、開廷がものすごく少なくて…。
 「業務上過失致死傷」があったので傍聴しようとしたら、ぎっしり満席だった。なんだったんだろう…。

 八王子支部は、地裁と簡裁の翌週の開廷表を、それぞれファイルに綴じて、当日の開廷表とはべつに、1階ロビーの机に置いてあるんだね。すばらしい。

 食堂は、どなたかから「ない」と聞いてたが、ほんとになかった。
 1階ロビーの一角に、ちらっと衝立(ついたて)で仕切られた場所があり、売店でパンとか弁当とか買ってそこで食べるんだそうだ。そっ、そんな~(笑)。
 でも、それもこれも、あと1年。八王子のこの庁舎は閉店し(とは言わないか)、立川のあっちのほうの立派な新庁舎へ移るのだ。

 その夕方、某氏より重大情報!
 農林水産庁地下の第5食堂は、とうとう31日(月)で閉店するそうだ!
 もしかしたら、昼間の営業で終わるかもしれないという。
 31日は傍聴の予定がないけど、これは行かねばならないか。行って、「長い間、感動を与えてくれてありがとう。サイコーでした」と、あのオジサンに礼を述べねば、人間失格か!?

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2008年3月19日 (水)

有罪の蟻地獄

3月18日(火)

 3月4日に第3回公判を傍聴した、日本無線の光電式ネズミ捕り78キロ超過の、東京簡裁826号法廷で第4回公判。

 早めに入ったら、窃盗の判決が言い渡されるところ。
 被告人(身柄。警察留置場。警察官は男女とも巡査部長)は、背の丸い、小柄なお婆ちゃん風のオバサン。
 スーパーなどで置き引き3件。
 懲役2年、執行猶予3年。
 勾留場所が警察留置場だから、官品のサンダル(健康サンダル?)を履いたまま、ここで釈放されることになる。
 傍聴席にいた夫らしきオジサンが、紙袋から靴を出して被告人に履き換えさせた。おお~、そういうのを初めて見た! 美しき老夫婦愛?

 光電式の論告・弁論は、弁護人が1分遅れ、なぜか後藤征弘裁判官が壇上で何か書類をめくってて始めず、13時34分に開廷。
 今日は論告・弁論。
「測定結果の正確性は関係証拠から明らかである。製造元従業員の証言によれば…」
 と検察官が述べ始めた辺りから、あ~、またそれか~となり、ほとんど寝てしまったよぅ。ラーメン大盛り食ったあととはいえ、最近どうも、やたら眠いのだ。こういうのを美しい日本語で「春眠(しゅんみん)暁(あかつき)を覚えず」と言うのか言わないのか…。
 求刑を聞き逃したけど、ま、78キロ超過の簡裁事件だから、罰金10万円以外にあり得ないはず。

 13時40分、最終弁論が始まったが、傍聴ノートに書き留めたのは1行だけ。しかも文字がニョロってる。まだ覚醒してないんだな~。

 最終陳述。書いてきたものを被告人が読んだ。
「私は138キロという速度を出しておりません」
 と、きっぱり言い切ってた。
 書記官の指示で、被告人がその書面に署名・押印して「陳述書」とタイトルをつけ、13時50分閉廷。

 被告人のきっぱりした陳述を聞き、半覚醒の頭にハッキリ見えた気がした。
 測定値の速度を出したのかどうか、被告人つか一般の人にとっては、そこが最重要なんだろうが、しかし裁判所にとっては重要ではないのだ。
 重要なのは、双方の主張・立証(紙に書かれたもの、起こされたもの、のうち特に検察官が出したもの)を並べて、紙だけを見る人にとってそれなりにまぁまぁスジのとおった有罪判決を書くことに、特段の不都合(いわば紙的な不都合)があるかどうか、なのだ。
 だから、被告人と裁判所との感覚の相違を、被告人のほうでよく意識して埋めなければならない。
 もちろん、そこを埋めたからといって直ちに「有罪の蟻地獄」から這い上がれるものではないが、確かな足場をひとつ踏むことにはなるだろう、と思う。

 有罪の蟻地獄…。
 いったん放り込まれたら、どうあがいても有罪虫に食われちゃう仕掛け…。
 おぉ、なかなかうまい喩えじゃん?

 なーんてノンキに言ってられるのは、「道路交通法違反」はとりあえず被害者がいなくて刑も軽い犯罪だから。「北陵クリニック事件」をデッチ上げられて無期懲役の牢獄へ落とされた守大助さんやその家族にとっては到底…。
 しかし私は、「道路交通法違反」の場所から、蟻地獄、有罪虫の生態を研究していきたい。そんな者が1人くらい、いてもいいだろう、いるべきじゃないのか、と。

 被告人と裁判所の間には、暗くて深い川がある。誰も渡れぬ川なれど、エンヤコラ今夜も船を出すぅ…という唄もあるじゃないか。
 いくつもの船着き場があるなか、私は「道路交通法違反」の船着き場から、エンヤコラ今夜も船を出すのだ。振ぅり返るな、row、row。

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2008年3月14日 (金)

八王子支部で光電式ネズミ捕り事件

3月13日(木)午後 八王子支部

 新宿から京王線の準特急で京王八王子へ。
 ぐっすり眠ってしまい、目を覚ましたのは、乗り換えの北野駅ですでにドアが閉まったときだった。次のめじろ台で降り、反対方向の電車が早めにきたのは良かったが、めじろ台駅のホームは線路がやけに近くに見えると思ったら、じっさいホームは低くて、電車の入り口は1段高くなってるんだね。気づかず、つまづいて無様(ぶざま)に転びかけ、車内へドタドタドタッと入り込んだ。「このオッサン、大丈夫?」との視線を浴びる。

 腹へったな~。と裁判所へ歩く途中、「伝説のすた丼屋」を発見。店外の食券販売機等を、うむむぅ~と見て、すたみなカレー600円を食ってみることに。
 ご飯少なめと注文したが、農林水産省地下・第5食堂の半食の3倍くらいあった。ランチタイムだとかで、ミニサラダがついた。味噌汁もついた。
 お味は、うぅむ、だったが、これは面白い飯屋と思った。次はミニすた丼450円を食ってみよう。てゆっか、あのニンニク臭い豚焼肉でビールを飲んだら旨そう。

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  八王子支部は久しぶりだ。
 開廷表を見たら、13時20分~14時で「道路交通法違反」が入っていた。205号法廷、松原里美裁判官。
 それを、13時30分すぎから傍聴。
 被告人(在宅)は、飲酒運転で「高額の罰金」を払った前科があり、本件も飲酒運転なのだという。
 同種罰金前科1犯で公判請求?
 2件、近接してるんだろうか。本件の検査値が高かったんだろうか。酒気帯びではなく酒酔いなんだろうか。そのへん、途中からの傍聴なんで、ぜんぜんわからなかった。
 検察官は当然、いつも飲んで運転してるんだろと責めるが、被告人は、捕まった2回しか飲酒運転してないと言い張る。←ほんとかウソか知らないが、そういうシーンはよくある。
 求刑は懲役10月。うわ! 昨年9月19日に改定道路交通法が施行されて飲酒運転が厳罰化される前は、酒気帯びの相場はせいぜい懲役5月。
 その後の飲酒運転を私は傍聴してない。厳罰化以降の懲役の量刑相場を私は知らない。東京地裁の「道路交通法違反」は無免許がやたら多くて、飲酒運転は少ないのだ。「懲役10月」は、酒気帯びなのか酒酔いなのか、次回の判決を傍聴に来ようかどうしようか…。
 私にとっては霞が関より八王子が近いことが今回わかった(いつも八王子支部へは車かバイクで来てたので、電車の速さを知らなかったのだ)。これから八王子支部へ通うことにしようかどうしようか。

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 そして14時から、202号法廷(小原春夫裁判官)で、「道路交通法違反」の審理。
 被告人は、3月4日に東京簡裁の傍聴席にいた彼。
 こっちの弁護人も、スレンダーな若めの女性。
 検察官は、おばさんになりかけ風の(ってごめんよぅ)の女性。
 まずは3月4日と同じ日本無線のヨシナガアキオ証人を尋問。
 装置はJMA-181。香典式もとえ公電もとえ光電式。ネズミ捕り。43キロ超過(測定値83キロ)。測定値を否認。
※ 古いパソコンに記憶させたATOKの機能を新しいパソコンに引き継いでない(やり方わかんない)ので、「光電式」とすぐ変換されないとか、「証人」ではなく「承認」とまず変換されるとか、めんどくさい。文字変換をとおして、私ってよっぽど変な世界に居るんだろうか、という気になってくる(笑)。

 ヨシナガ証人は、証人出廷は「約30回近くございます」と言ってた。
 私はメーカー社員の証言をずいぶん聞いてきた。こう言っちゃ何だが、東京航空計器より三菱電機より、良い。
 証言の内容が明瞭でわかりやすいし、専門用語については速記者が尋問調書をつくりやすいよう、どの漢字を当てるか付言するし。頭が良くて気働きがある、そんな漢字じゃなくて感じ。
 3月4日と違い、こっちの法廷では、光電式は前輪が2本の光路を遮断したときと2本の光路が復帰したときの時間を計ってることを述べてた(拙著『改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?―警察では教えない126の基礎知識』のQ017参照)。
 それだと、枯葉とタイヤによる遮断とでは遮断時間が違うから、枯葉による誤測定はあり得ないことになる。
 …が、枯葉は垂直に落下してくるとは限らない。風で路面を這い、タイヤを模擬することになる場合も、あり得ないとは言えないんじゃないか。…でも、そんな可能性だけを突然に持ち出しても、説得力はないよね。

 あと、オービスの場合、被告人車両の速度について、写真に焼き付けられた測定値以外に一切なにも残さず、かつ、測定した速度をちゃんと写真に焼き付けたかのチェックを定期点検でやらないわけだが、日本無線の光電式は、そのへんどうなのか。
 たとえば、2本の光路を遮断した時刻、あるいは1本目と2本目の光路を遮断する時間、復帰の時間を、記録として残してる(測定値と照合できるようになってる)んだろうか。あるいは、現認係、記録係のところに表示された測定値を記録する(プリントアウトされた測定値と照合できる)ようになってるのか、なってないのか。
 それらがなくて、速度記録紙の数字だけを信じろというのは、人に刑罰を科して前科者とするための装置として、如何なものか。
 まぁね、ネズミ捕りの測定機は、警察官による現認・検挙を助ける、補助的なものといえるから、そこまでの念入りは不要だと、言おうとすれば言えないこともないんだろうけど。
 オービスと、ネズミ捕りの測定機とは、根本的に違うんだよね。

 続いて被告人質問。
 被告人は、なんつーかだいぶ変わったタイプ。
検察官「雨は降ってなかったんですね?」
被告人「え~~~、1ミリ以上の雨は降ってなかったです」
 なんて答えてた。
 現場で取られた調書は、署名する部分までに余白があり、それだと改ざんのおそれがあるため棒線で余白を埋めるよう求めたが、前例がないからと応じてもらえず、余白がない調書を改めて取られ、署名したんだという。
 検察官は、そんなことで調書を2回取るとは考えられないようで…。
検察官「訂正を求めてないんじゃないですか?」
被告人「え~、棒線で空白を埋めることを訂正と表現するんですか?」
 なんてやり取りがあったり。
 こういう正確さは気持ち良い。
 裁判って、どうとも解釈できる曖昧な言葉をやり取りするとこ、けっこうあるんだよね。甲が言ってる意味と、乙が受け取って答えた意味と、似てるけど違うんじゃない? とか。それでも裁判が成り立つのは、拙著『裁判中毒』の「あとがき」で書いたことも関係するんだろうか。
 次回、論告・弁論。
 16時21分閉廷。

 外へ出て、ある方とある意味ばったり。そして…。
 何があったか、書かないことにしよう。こんなふうに書かないことは、ほんといっぱいあるのyo。
 書かずに申し訳ないが、いや~、今日は朝から楽しい1日だった。道路交通法違反で1日を埋め、これだけ喜べる私は、幸せだ~。帰りの電車でまたぐっすり眠り、遠くの駅まで行ってしまった(笑)。

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2008年3月 4日 (火)

いっぱっぱー、にぃろく

Photo_2 午前、『裁判中毒』の見本刷りが送られてきた。ちらっと読んだ。いや~、こぉれは面白いよ。各エピソードが簡潔で、読み出したら止まらない。   

 裁判所への電車内で、昔なじみの弁護士さんにばったり。
 少年院から出てすぐの犯行でまた少年院行きとなった少年が、本当は良い子なのだそうだ。ただ、意志が弱く流されやすいのだそうだ。
 社会には必ず、ある割合で、そういう人も含む、なんつーか困った人たちがいるものであり、昔はそれを、地元のヤクザ(日曜のイベントで初めて「役座」と聞いた)、任侠の親分が拾って面倒をみた、それなりに社会に適応させた、のではなかったのか。
 ところが今、ぜんぶひとくくりに「暴力団」と呼び、街の無許可屋台を取り締まったりする(そもそもなかなか許可しない)方向では…とか思ってみたり。

 13時30分から、2月22日に第1回を傍聴した威力業務妨害」の判決。
 第1回と同じ地裁521号法廷に入った瞬間、ギョッとなった。
 5人掛けのクリーム色(または汚れた白)のベンチで20席だった傍聴席が、濃いピンクのふかふかの、座面を折りたためる椅子に換(替?)わっていたのだ。
 私は裁判所に対し、10円コピーと温水洗浄便座と、ベンチに座布団を(心のなかで密かに。笑)要求していたが、どんどん叶っていく。んじゃあ、次はなにを要求しようか。無罪は必ず無罪にすること…ってそれはさすがにムリか。

 判決は、累犯前科があるので、懲役10月、未決20日算入。
 菱田泰信裁判官は、実刑判決を言い渡す間、終始、「なにか幸せなことがあったの?」と思わせる、笑顔、というのとはちょっと違うかもしれないが、そういう顔だった。被告人の手がやけにガッシリ大きいのが印象的だった。

 今週の簡裁の開廷表をチェック。
 今週は窃盗未遂の新件が3件、審理が1件、入ってた。以下、[ ]内は被告人氏名の一部。
  4日(火)1000~1045、法廷不明、新件 [雨]
  4日(火)1330~1630、534号法廷、審理 [和]
  5日(水)1330~1420、534号法廷、新件 [郎]
  6日(木)1030~1115、728号法廷、新件 [登]

 急ぎ534号法廷の審理を覗いてみる。ギョッ! ここも傍聴席が、さっきの521号法廷と同様になっていた。
 事件は、電車内のスリ未遂ではないようだった。

 14時から簡裁826号法廷で、1月24日に第1回を傍聴した、練馬トンネル内での光電式(日本無線JMA-181)による78キロ超過の第3回公判。
 おどろいた。第2回の2月28日、私は珍しく寝坊して、40分過ぎて行ったら、証人尋問のはずなのにもう終わってて、「どしたんだ?」となったわけだが、じつは被告人が不出頭で、しばらく待って閉廷したんだね。よかった? いや、それなら、なおさら傍聴したかったよ。そういう期日こそ、味わいがある(場合がある)んだから。

 で、今日の期日は、測定現認係の警察官と、日本無線の品質保証部(?)のヨシナガアキオさんを証人尋問。そして被告人質問。
 こう言っちゃなんだが、サイコ-に面白かった!
 内部校正が良なら表示する「188」「26」(そういう速度の疑似信号を入れると表示される測定値)を、「いっぱっぱー」「にぃろく」と呼ぶという、マニアックな内容もさることながら、また、
「えーっ!? いまの証言、枯葉で誤測定が生じ得ると言ってるに等しいじゃん! なんで弁護人は突っ込まないの? あんなレトリックでスルーさせるの? 裁判官は冷や汗かいたんじゃない?」
 という部分もさることながら、被告人質問の内容が、なんちうか缶酎ハイ。弁護人(若い女性)と、検察官(町井裕明さん)がまた、存分に引き立ててくれるのだ。
 しかも! 傍聴席に現れたのが、なんと! ええっ、なんで貴君がここに!? という人物で、その理由がまたオドロキなのだった。傍聴を重ねてると、ほんと、いろんなことがある!
 が、ここで詳しくレポートしてる時間はない。あと締切原稿が3本あるので。
 『裁判中毒』が2万部ほど出たら、第2弾を角川書店は出してくれるそうで、そこに絶対収載しよう、と思える今回の期日だった。

 ちなみに826号法廷の傍聴席は、ベンチのままだった。
 今日3つの法廷を見ただけで、なにか法則性を想像するなら、もしかして下の階から順々に交換してるのか? となる。明日、4階の法廷を見てみよっか。

 16時30分閉廷。
 今日はテレビ2つと新聞1つから、やたら電話が入り、裁判所地下の書店へ『裁判中毒』の営業に行ったり(裁判所の方、地下で3月10日からきっと買えますよ~)、そんなこんなで時間が過ぎ、17時45分から農林水産省地下、第2食堂で、男3人で酒。それからタクシーで、フジテレビへ…。

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2008年2月21日 (木)

笑う真犯人

 冬の夜に/メタミドホスと/呼んでみる

 しっかしねぇ、そんな騒ぐほどのことか? と思う。昔、小中学生の頃、「換金作物」という語を習った。それは「食べ物」じゃなくて、換金手段、食商品なのだ。プリントした賞味期限が切れれば廃棄する(廃棄しなければ食品偽装だとか叩かれる)し、農家が、色も形もうるさく指定される出荷用と、我が子にも食べさせる自家食用とを分けてつくるなんて、日本だって普通じゃないの?
 安心・安全な「食べ物」を自分でつくれない都会の者は、
「すんません、自家食用をいつも多めにつくって、ウチらに売ってください。天候が不順でデキが悪いときも、いつもと同じ値段で買い取ります。支援します。よろしくね」
 と個別にお願いするか、それができない者は、それをやる団体を見つけて加入するしかないんじゃないの? それでもたま~にトラブルがあるだろうけど、「食商品」をあさるより、よっぽどマシなんじゃない? だいいち「食べ物」は旨いし。  

 などと言いつつ10時から、東京簡裁826号法廷で「道路交通法違反」の新件。
 3分ほど前に法廷へ入ろうとすると、ちょうど若めの女性が出てきた。
 開廷表の被告人氏名は、女性名。この人が被告人(在宅)? その関係者?
 なかに入ると、傍聴席に礼田計さんがいて、裁判官、書記官、検察官はいるが、被告人がいない。弁護人もいない。
 10時2分、フーフーと荒い息で、ラフな格好の、えらく大きな男がバーのなかへ。
 この大男があの氏名? いっそ洒落てるぅ。
 と思ったら違った。大男が弁護人で、さっきの女性が被告人なのだった。
 被告人は30代で会社役員だという。
 町井裕明検察官が、起訴状を朗読。
 ええっ!? ぎょぎょっ!! いつもの、節(ふし)をつけてのチョー早口じゃなくて、ゆ~っくり、ゆ~っくりなのだ。どうしたんだ? なにかあったのか? 私は思わず焦っちゃった。
 起訴事実は、東京都杉並区下高井戸5-12の、首都高4号線上り入り口付近の一般道での、ネズミ捕りによる30キロ超過(測定値80キロ)。
 そして、黙秘権告知と罪状認否。
 後藤征弘裁判官が、ま~たていねいにていねいに、ていねいに説明。
 本件は、墨田で略式に応じてから、被告人自ら正式裁判を請求したもののようで、つまり被告人は手続きについてなにも知らないと推測することができるし、犯罪傾向のない一般人なんだから、ゆっくりていねいにやるのはわかるけれども、東京簡裁の「道路交通法違反」に張り付いてる私からすると、それを超えるものがあるように思えた。つまり、ぶっちゃけて言えば、やっぱ男たちは女被告人には優しいな~と。
 その認否は、私の傍聴ノート(B5サイズ、A罫)で4分の3ページにわたった。
 被告人は頭良さそうな感じで述べるのだが、礼田計さんから指摘されて気づいた、被告人のチェックの長いスカートが、震えていた。そうとう緊張しているのだ。私も昔、東京簡裁で被告人経験があるので、よくわかる。
 弁護人がまとめたところによれば、要するに、制限速度(50キロ)を超えたのは緊急避難で、測定値については争う…。
 あとで弁護人が冒頭陳述を出し、それから証拠調べについて検討するということで、10時29分閉廷。

 測定値については、普通に争えば、証拠を調べた形をとって(儀式を滞りなく済ませ)、「当法廷で取り調べた関係各証拠により…」とされるよ。
 緊急避難については、町井検察官から、当時の状況を違う角度から時系列をばらばらにしつこくしつこく問い詰められ、捜査段階での調書とも突き合わされ、「矛盾や変遷が見られて信用できない」とされるよ。
 秋田支部の控訴趣意書と判決を参考に方針を決め、『改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?―警察では教えない126の基礎知識』のQ120を参考に、弁護人は被告人の説明を最低2時間くらいかけてじ~っくり聞き取っておく必要がある、と思う。

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 11時から、礼田計さんは地裁532号法廷の「道路交通法違反」へ。私は地裁724号法廷の「道路交通法違反」へ。
 被告人(在宅)は60歳くらいのオジサンで、顔が赤いな、と思ったら酒気帯び運転。高血圧でもあるという。
 酒気帯びでの服役前科が4犯ある(うち1件は累犯前科となる)のに、知人女性と焼き肉屋へ行って1時間にビール中ジョッキ1杯半くらいとウーロン杯を2杯半くらい飲み、知人女性が止めるのに聞かず、徒歩12分(検察官によれば10分)の自宅へ向け車を運転、蛇行をパトカーに現認されて(←こういうのは本当かどうかわからない)停止を命じられ、発覚したのだという。検察値は0.6mg
 建築関係の製造業(かな?)を経営し、年商3億円のこともあったが、2社の手形が不渡りとなって倒産。本件後、ケジメをつけに(つまり自殺しに)熱海へ、錦ヶ浦へ行ったこともあるという。
 累犯前科があるので、求刑は懲役8月
 弁護人が、裁判に悔いを残さず刑務所へ行けるようにってこともあるのか、あんまり関係なさそうなことまで長々ていねいに被告人質問をやったので、閉廷は12時。 

 農林水産省地下・第5食堂でカキフライ定食(半食)440円。
 この狭い食堂、12時20分前後が混雑のピーク。トレイを持ったお客が、席がなくてうろうろする。そんななか、私の隣のオッサン、とっくに食べ終わったのに、連れが食べ終わるまで席を立たない。は~、と呆れたが、ふり返れば私も別の場面で、「このオッサン、バカじゃねーか」ということを、やってるんだろうな(笑)。

 それから地下鉄で、警察病院の近くの角川書店へ。
 今日で著者のチェックをすべて終えた。
 3月10日発売! 私の初めての傍聴本だ。この執筆で去年からヒーヒー言ってたのね。この数カ月でだいぶ老けたんじゃないかと思う。
 タイトルは、『続・さすらいの傍聴狼』『俺たちに判決はない』『温泉みみず傍聴人』『宮本武蔵・傍聴島の決闘』等々の秀逸のタイトル群はすべて却下され、意外すぎる『裁判中毒』に。とうとう中毒患者か~。
 マニアックなデータも盛り込み、従来の傍聴本とはだいぶ味が違うと思う。担当編集者は「絶対面白い! 最高です!」と言ってる。よろしくね!

 また裁判所へ戻り、14時30分から高裁718号法廷で「詐欺・詐欺未遂」の判決。
 被告人(身柄、拘置所)は、背が高くて、普通っぽい雰囲気でハンサムな、えらく格好いい青年。なにをやったのかと思ったら、「娘さんが生徒に体罰を加えて負傷させた」とかいう振り込め詐欺(被害総額600万円)の、リーダー格なのだそうだ。
 量刑不当の控訴は棄却。原判決を、永井敏雄裁判長は言わなかった。そういうの困るよね! 傍聴人は、原判決を言わない裁判長の判決は、傍聴したくなくなる。避ける。傍聴人は減る。そういうことを高裁の裁判長は、考えるんだろうか、考えないんだろうか。

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 15時から、高裁・民事7部(右陪席が細野敦裁判官!)810号法廷で、「各住民基本台帳ネットワーク差止等請求控訴事件」の弁論。
 被控訴人側の席(3列)には、男・女・男、男・女・男、男・女・男、合計9人が座った。嬲る(なぶる)という字が3つ。ってそんなどーでもいいことばっか見てるんだな、お前は。
 大阪高裁で国民側が勝った同種訴訟を、たぶん逆転させる判決が3月6日、最高裁であるそうで、それを待って控訴人(国民)側が最後の書面を出すということで、次回は5月13日15時と決め、10分で閉廷。

 15時30分から、東京地裁426号法廷で「業務上過失致死」の新件。事故発生は昨年2月14日。7月12日以降なら「自動車運転過失致死」(最高刑は懲役7年)になるところ。
 被告人(在宅)は、60歳くらいの若干上品そうなオバサン。
 足立区内の信号機のある交差点を右折するに当たり、右折出口の横断歩道を右方か左方へ横断していた被害者(当年56歳)を不注意から見落とし、漫然15キロで自車右前部で衝突させ、転倒させ、自車左前輪で礫過し、車体底部に巻き込んで轢圧するなどして、脳幹部損傷、頸椎断裂損傷により死亡させた…と検察官。
 しかし被告人は、注意していたが横断歩道に人影はなく、15キロという速度も違うと、否認。検察官は、補充の捜査をしている、終わるのは3月中旬になると言い、弁護人は、書証の認否はその捜査の結果を待ってからと言い、次回期日は追って指定に。

 真実はわからないけれども、他人がハネて逃げたあとにやってきた被告人が被害者を自車底部に巻き込んだのに、警察は安易に一件落着としようと、被告人単独の事故に仕立てた、そういうことかもしれない…。
 そうかもしれない事実が出てきても、いったん起訴したからには、検察は被告人を有罪にするよう最大限の努力をする、それが検察の職務…笑うのは真犯人…。
 この日本列島に、笑ってる真犯人がた~くさんいるんじゃなかろうか。たいていは次にまた何かやって捕まり、しかし未発覚の(つまり他人が冤罪で処罰された)事件のことは言わず、腹のなかで警察官、検察官を、とりわけ裁判官を、ナメてバカにしてるんじゃないか…。

 15時34分に終わって、向かいの425号法廷を覗くと、傍聴人がたくさんいて、被告人が2人いた。罪名は「傷害致死・傷害」。珍しめの被告人氏名だったのでメモし、あとでネットで検索したら、たくさんヒットした。横断歩道上で暴行し、動けなくなった被害者が青信号で進行してきた乗用車にハネられ死亡して、という事件だった。さっきの事件の向かいの法廷で、こんな事件を審理してるとは、うわぁ…。

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2008年1月25日 (金)

測定値は無謬ゆえに数々のミスは捨象してよい?

 ちょっと遅くなりましたが…。

府警の測定ミス、判決に影響せず スピード違反で京の男性に罰金刑
 京都府警の実況見分調書に多数の測定ミスが判明した道交法違反(速度超過)事件の判決が17日、京都地裁であった。同法違反の罪に問われた男性被告(47)は無罪を主張していたが、柴田厚司裁判官は「測定機器による速度記録は正しい」として、求刑通り罰金6万円を言い渡した。
 判決によると、被告は2005年11月、乗用車で今出川通(時速50キロ制限)を時速81キロで走行した。
 被告は「時速80キロで走行していた場合、車両を停止する係の警察官が、違反の連絡を受けて停止を求めるために道路中央まで出てくる時間が1・4秒しかなく、不可能だ。別の車と間違えた可能性がある」と無罪を主張していた。
 柴田裁判官は「停止係は、事前に『速いよ』などと無線で連絡を受け、歩道の縁石辺りに移動して停車させる準備態勢に入っていたので、必ずしも不自然とは言えない」と被告の主張を退けた。また、調書で距離の測定ミスが多数あったことについては「測定機器により行われた速度違反の事案であり、関係距離は測定結果に影響を及ぼさない」と判断した。

 と1月18日付け京都新聞。以下は1月19日付け毎日新聞。いずれも太字は今井。

道交法違反:距離計測ミスも判決は求刑通り 速度違反に罰金6万円--地裁/京都
 上京区内で05年11月、制限速度を31キロ上回る81キロで乗用車を運転したとして道交法違反罪に問われた城陽市の男性(47)の判決が18日、京都地裁であった。柴田厚司裁判官は、府警の距離の計測に複数のミスがあると認定したが「レーダーの測定結果に影響はない」として、求刑通り罰金6万円を言い渡した。
 この裁判では、男性側が「時速50~60キロだった」と無罪を主張。男性の独自計測や上京署の再計測で、違反確認から停止を求めた地点までの距離が63メートルから37メートルに縮まるなどミスが判明した。
 柴田裁判官は「機器に異常はなく、速度は正しく測定された。調書中の関係距離に多々誤りがあるが、証拠能力を失わせるものではない」などと述べた。

 レーダ式の無罪は、わりとよくある。
 オービスは純粋に機械の信頼性が問題になるということができ、一方、レーダ式(ネズミ捕り)は、人間が設置し操作し被疑車両を特定するため、設置等のミス、他車誤認という問題が入り込み、その部分で無罪になりやすいのだ。
 実験により、測定機(測定値)自体の信頼性が崩れて無罪になったこともあるが、それとて、警察官が口々に言った停止位置には停止できっこないことが判明したという、つまり人間の関与のおかげでの無罪といえる。

 京都のこの事件は──報道を見る限り、なのだが──まず「測定機(測定値)=絶対無謬」と打ち立てて、まずは有罪とし、有罪に不要なものはあっさり斬り捨てたもの、といえるのではないか。
 その論法でこられると、もうどうしようもないわネ。
 でもそれは、ごく普通の、いかにも裁判所的な論法といえる。

 大阪の枚方簡裁の裁判官(60歳)が、ヘルス店で風俗嬢(20歳)に「サービス範囲以上のわいせつ行為」をしてけがを負わせたそうで、こういうことが起こると世間は「裁判所に対する信頼」がどうとか言うけれど、勤務時間外のオッサンのチンコの問題などで「裁判所に対する信頼」が揺らぐって、どうかと思う。「裁判所に対する信頼」ってのは、そんなところで決まるもんじゃないと思う。

 ちなみに、こういうレーダ事件、東京(とくに23区内の事件)だと間違いなく東京簡裁で扱われ、地裁の傍聴人たち(最近増えたよねぇ)の前へは出ない。地方はそうでもないんだよね。
 なぜなのか。東京地裁はものすごく事件数が(大きく報道された事件も)多く、簡裁で扱えるものは簡裁で、ってこともあるんだろうけど、スピード違反の否認事件を多数の傍聴人の前にさらすと、「裁判所に対する信頼」が大いに揺らぐぞって理由も(ま、結果的に)あったりするんじゃないか、と私は勝手に勘ぐってる次第。

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2008年1月24日 (木)

弁護人と被告人の信頼関係が破壊

 またやってしまった! コピーせずに記事を送信し、全部消えた。いつに増して素晴らしい記事だったのに。餃子を焼けと電話があり、あわてたのがマズかった。って何の話だ。私は餃子を焼くのが上手なんだよぅ。

 もう時間がないので一部箇条書きする。

1月17日に第1回を傍聴した「廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反」の判決は、求刑どおり罰金40万円。略式命令の金額をムリに正当化する論法が感じられた。

・同じく1月17日に第1回を傍聴した「窃盗未遂」は、懲役1年6月、執行猶予3年。これはまぁ妥当なところなんじゃないだろうか。

・被告人の身柄が留置場で、執行猶予判決のとき、その場で釈放されて被告人は自力で留置場へ戻ることになるんだが、弁護人はそのことをぜんぜん知らなかったようで、非常に微笑ましいセリフが聞かれた。いいな~、心温まるな~と。

・もしや電車内でのスリ未遂の否認かと、「窃盗未遂」を2件チェックしたが、違った。そうそう当たるはずもないわね。ただ、うち1件(ひったくり未遂)は、たいへん哀しい侘びしい事件だった。

・今年初めての、簡裁の道路交通法違反の新件。おそらくは光電式の、ネズミ捕り、78キロ超過。否認。弁護人(若い女性。裁判所の職権で付された国選)が、イカにもタコにも嫌で嫌でたまらないという風情だなと思ったら、「私と被告人との間の信頼関係があまり…破壊されているようなので…」と言いだした。被告人も「こういう方針でやりたいと申したところ、それではヤリたくないと…」と。弁護士にとってはそんなことはいくらでもあるだろうに、あの態度はちょっといただけないのではないか。ま、お互い人間、最初はそれで始まり、やがて…ということもあるだろう。次回警察官を尋問の予定。

・霞が関倶楽部の方と話し、「そもそも現場を走行してない」という「自動車運転過失致死・道路交通法違反」(つまりひき逃げ死亡事故)の審理が地裁で続いていると聞いた。

・やっぱりどなたも、長く傍聴していると、「真実はわからない、証拠はどっちもどっち、のときは裁判官は有罪の理由だけ拾って有罪にする」と感じるようだ。無罪の可能性と有罪の可能性、4対6なら、もう完全に有罪。5対5でも6対4でも、言うまでもなく有罪。9対1でも、ま、普通は有罪。10:0でも、11対-1でも、起訴事実自体がないという主張だったら、有罪だろう。だから裁判所は検察・警察からナメられるのだ。警察庁の「冤罪防止」というのも、だいぶナメた話だと思う。「防止のポーズをとりましたから、裁判官殿は安心して有罪にしてください」ということか。

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 角川の新書のほうが、校正刷りを待ってあとがきとコラムを書く、という段階になり、少し余裕ができたのに、月曜から木曜まで裁判所へ通い、あれもこれもぜんぜんできないまま、雑誌原稿の締切りが近づき…。

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