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カテゴリー「行政処分」の19件の記事

2026年7月 8日 (水)

高齢者の免許更新、体験したっ!

「私、29歳ですから」

 電車内でそう自称する私を「あなた、昭和29年生まれでしょ」と見破った者はいない。

 

 なわけで、6月20日に私は73歳になった。免許更新、どうしよう、そのことである。 ←池波正太郎さん風

 70歳を超えてからは、運転した記憶がない。高齢者講習とかめんどくさいらしい。いっそ、更新をパスするか?

 ふり返れば、18歳のとき静岡県三島市の、「公認」とか何も知らず非公認の教習所へ通い、沼津の運転免許試験場で普通免許を取得。以来、私生活も仕事も、オートバイとクルマととも生きてきた。その免許を、捨てるのか?
 諸行無常、捨てるのもいいか。

 

 とは思ったがしかし、「高齢者の免許更新がどうなってるのか、体験しておいでよ。チャンスじゃないの」というアドバイスに「おっしゃるとおり」となり…。

 

 70歳から75歳未満までだっけ、私はそのカテゴリーに入る。
 高齢者講習を受けろと案内のシールハガキがきた。

 6月中だったか、自動車学校へ行って予約し、高齢者講習を受けた。

 座学が1時間ほどと、実車だ。実車の講習が終わり「完璧ですね。試験なら合格です」と言われた。お~。

 

 そうして本日午後、その修了証を持って、更新手続きをどこでしようか悩んだ末、運動を兼ねて、府中の運転免許試験場へ行ってきた、自転車で!

 どういうわけか、がらがらだった。たまたまなのか、昔に比べて運転免許人口が減ってることが、こいういう形で現れてるんだろうか。

 各所各所の職員の方々が、間違えようのない的確な案内をしてくれて、じつにスムーズに進んだ。

 

 じつは、目の検査がちょと不安だった。
 疲れてるとき、刑事裁判の法廷で、視力の弱まりを感じることがある。今日、いつもより睡眠時間が3時間も少ないうえ、仮眠せず頑張って原稿を1本仕上げた。目の検査、やばいかも。

 なので、検査の直前、メガネを外して目とその周辺をよくもみ、くわっと目を見開いて検査を受けた。
 右、上、左、はいけっこうです。簡単だ~。

 しかし、私の前のおじさんは、どっちかの目の視力に問題があるとかで、別室での検査へまわされていた。ザル検査ではないのだね。

 

 写真を撮り、次は新しいの免許証の交付(受け取り)。
 えっ、講習は? 職員氏に尋ねた。私は自動車学校で高齢者講習を受けてるんで、府中の試験場では、適性検査(目の検査)だけでオッケーなんだそうだ。まじっすか~!

 新しい免許証が出来上がるのを待つ間、鈴木エイトさんの『アンビバレント』を少し読み進めた。こっ、これは凄い本だ、感動の連続というか、やっぱりねえ、専門取材者の本は凄いですわ。

 

 家人から頼まれた買物等あり、少し遠回りして帰った、自転車で! 足の疲れが尋常じゃない。

 たしか5年前も自転車で府中へ来たはず。5年前はここまで疲れなかったように思う。現在20時ちょい過ぎ。もう寝ます~。

2025年10月26日 (日)

一時不停止の取締り、警察官は述べた!

 その日、東京地裁の民事の開廷表に、久しぶりに見つけた。

 事件記録符号は「(行ウ)」。原告は個人名、被告は「東京都外」の、「処分取消請求事件」の「弁論(本人・証人)」の期日を。

 「処分」といっても情報公開の不開示決定処分とかいろいろある。運転免許の行政処分かもっ。「外(ほか)」は公安委員会かもっ。

 

 開廷は13時30分。東京地裁の刑事の法廷群でいろいろ新件が始まる時刻だ。傍聴したい刑事もある。しかし私は民事のほうへ。

 原告席には、代理人弁護士らしき中年男性と、原告本人らしき年配男性。被告席は、前列に3人、後列に3人。
 傍聴人は、こんな時刻だもの、私と、中年男性が1人のみ。

裁判長 「弁論準備の結果を…(本日は)××さん(証人)と、原告ご本人から…〇〇さん(原告)、最近、お誕生日…」
原告  「ありがとうございます」

 そんなふうにして、被告側証人の尋問から始まった。

 傍聴席の中年男性が立って証言台のところへ。警視庁荏原警察署地域課、交番勤務の警察官だという。一時不停止の取締りがらみだった、よしっ!

 

 「外」は東京都公安委員会。以下、その指定代理人からの尋問の一部だ。私のメモの文字が蚯蚓(みみず)ののたくりに似てよく読み取れない箇所がある。そこは「たぶんこうだろう」という文言で埋める。

公安委 「わずかに(停止線を)踏んだ場合、徐行で通過…取締りは…」
証人  「しません」
公安委 「なぜしないのですか?」
証人  「え…悪質の度合いが低く、危険度が低い…」
公安委 「それは証人独自の判断ですか」
証人  「そのように指示を受けています」

 ほぉう。
 かつて私は、合計4千件台だったか、全国の運転者諸氏からのご相談等に対応してきた。

相談  「すっかり安全が確認できたので徐行で通過したら、隠れていた警察官が出てきて、一時不停止で捕まった」
相談  「警察官がつくった書類に、時速20キロぐらいで通過したとあった。自転車がびっくりして急停車したとかも…」

 そんな声がよくあったのを思い出したス。

 

 「待ち伏せ取り締まりの罠にハマり、素敵な若奥さんがブチ切れ。違反切符を破いた理由とは」(私の記事)から以下に一部抜粋しよう。

被告人 「警察の方に停められ、駐車場へ入るよう誘導されました。私は初め、飲酒運転の検査か何かかと思いました」
弁護人 「一時停止を無視したのですか?」
被告人 「いえ、私は停まりました」
弁護人 「停止したという根拠は?」
被告人 「強めのブレーキを踏んでしまい、後ろ(後部座席)の娘の、お菓子が床に落ちて泣いたので…」
弁護人 「そのことを言うと、警察官は何と言いましたか?」
被告人 「警察官は『私が見たときは徐行だった』と…」

 「ここはどうせみんなきちんとは一時停止しないんだ」との考えで待ち伏せ、隠れることを優先して現認がおろそかになる、それはままあるようだ。

2024年11月12日 (火)

危険性帯有による運転免許の行政処分

 雑誌の連載原稿を2本仕上げた。
 もう1カ月ほどお待たせしているweb原稿に取りかからねば。その資料も入手したし…。

 

 でも、今日15時からのあの判決、行こうか裁判所へ。
 いやっ、それはパスして、“紙の山”を片付けよう。あちこちに山積みになってる雑多な紙、紙、大量の紙を、と私は思いついた。

 A4サイズが楽に入るプラ製の箱を3つ、百均で買い、とりあえず仕分けを始めた。

 

 なんと、お宝文書が出てくる出てくる。
 たとえば危険性帯有による運転免許の行政処分の、一覧表と処理簿、そんな凄い文書をゲットして、眠らせとったんかーい!
 せっかく開示してくれた職員諸氏に、申し訳ないの何の、阿呆ですか、馬鹿ですか!

 

 ご説明しよう。
 違反点数によらない行政処分というのがある。

 道交法第103条は、第1項で「次の各号のいずれかに該当することとなつたときは」「その者の免許を取り消し、又は六月を超えない範囲内で期間を定めて免許の効力を停止することができる」と定め、第1号から第8号まで掲げている。
 その第8号にこうある。

  八 前各号に掲げるもののほか、免許を受けた者が自動車等を運転することが著しく道路における交通の危険を生じさせるおそれがあるとき。

 これが、違反点数によらない、危険性帯有による処分だ。上限は免停180日。

 

 たとえば、日本のプロ野球の超有名選手、あの人は覚醒剤で逮捕され、北関東へ覚醒剤を買いに行く際、自動車を運転したってことで、危険性帯有による行政処分を受けた。

 その危険性帯有による処分についての、一覧表と、処理簿、数年分。手間をかけ(職員氏らにかけさせ)、金を払い、うほうほゲットしたのに、脇へひょいと置き、様々な紙(その中にもお宝文書あり)が積み重なり、、、ったく呆れたもんだ!

 

 紙、紙、紙の山は、あちこちに分散して積み重なっている。
 今週、土日もかけて、全部整理、できたら凄いぞ!

 

 いやいや原稿も書かねば。
 今すぐ書こうとしているのは、盗撮に関するものだ。
 以前、痴漢について書かせてもらった。あれと同様、あるいはもっと「うわぁ!」な、どなたも聞いたこともない記事になるはず。
 必要な統計データをゲットしており、早く書きたいのだが、、、、

2019年6月 1日 (土)

池袋暴走事故の元エリート官僚(87歳)は不起訴か!?

 だいぶショッキングなことが報じられた。忙しいのでごく簡単に。
 以下は5月31日付け産経新聞、の一部だ。赤い太字は私。

池袋暴走事故、元院長の免許取り消し処分を決定 都公安委
 東京・池袋で乗用車が暴走し母子2人が死亡した事故で、東京都公安委員会は31日、車を運転していた旧通産省工業技術院の飯塚幸三元院長(87)の運転免許を取り消す行政処分を決定した。
 警視庁によると、手続きを経て、免許取り消し処分が執行される見通し。飯塚元院長と代理人は同日、警視庁本部で実施された違反についての聴聞会を欠席したという。

 

 違反にも事故にも点数が付されている。
 いわゆる事故点数(交通事故の付加点数)は、本人の責任が重い場合の死亡事故だと20点(リンク先は警視庁)。
 行政処分歴がゼロ回、累積点数がゼロ点でも、15点で免許取消処分の基準に該当する。20点はばりばり該当する。

 取消処分の前には「意見の聴取」がある。本人または代理人が出席しなければ、公安委員会(実質は警察)が決めたとおりの処分量定で処分が執行される。

 通常、処分までけっこう何カ月もかかるようだ。半年程度が普通だった頃もある。
 現在の期間を私はよく知らないが、事故から約1カ月半というのは異例の早さかと思われる。

 ところが産経新聞は「意見の聴取」ではなく「聴聞会」と報じている。
 これ何を意味するか!

 「意見の聴取」を行わなくていいケースの1つに「認知症であることが判明したとき」というのがある(道路交通法第103条第1項第1号の2および同第5項)。
 「飯塚幸三元院長(87)」は認知症と判明したのか!?

 その場合に聴聞を行なう根拠法令は何か、今ちょっと調べている暇がない。
 とにかく、もしも認知症と判明したなら、刑事処分は不起訴の可能性がある。「上級国民を認知症で逃がしてやったのか!」と、また祭りになるんじゃないか。
 だからこれ、だいぶショッキングな報道なのだ!

 

 ……ただ、聴聞ではなく「聴聞会」となっているところが、ちらっと気になる。

 道路交通法でも行政手続法でも「聴聞」に「会」なんて付かない。
 どう申し上げていいのか、たとえば道路交通法など見たこともなく、処分を逃れたいだけの人なんかは「意見の聴取」を頑として「聴聞会」と呼ぶことがあるようだ。

 産経新聞の本件記事を書いた人も、校閲の人も、たまたま偶然そういうところにどっぷり浸かってきた人で、警視庁は「意見の聴取」と正しく記者発表したのに、自らの常識にしたがってあえて「聴聞会」にした………というのは、うーん、交通違反マニアの妄想が過ぎますか?

2018年5月20日 (日)

あおり運転は「危険性帯有者」

 以下は5月15日付け名古屋テレビ、の一部。

「あおり運転」で19歳男子大学生に運転免許停止の行政処分 岐阜県で初めて
 「あおり運転」が理由で運転免許停止の行政処分が出たのは、岐阜県では初めてです。
 120日間の運転免許停止の行政処分を受けたのは岐阜県各務原市の男子大学生(19)です。男子大学生は2017年11月愛知県岡崎市の東名高速で、前を走る車に急接近やパッシングなどの「あおり運転」を繰り返し車を停止させたことで、5台が絡む多重事故を引き起こしたとされています。岐阜県公安委員会は処分の理由についてこうした「あおり運転」が交通の危険を生じさせる行為だったためとしています。

 

 「交通の危険を生じさせる行為」とは何か。
 以下は道路交通法第103条の、第10項まであるうちの第1項のみだ。

(免許の取消し、停止等)
第百三条
 免許(仮免許を除く。以下第百六条までにおいて同じ。)を受けた者が次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、その者が当該各号のいずれかに該当することとなつた時におけるその者の住所地を管轄する公安委員会は、政令で定める基準に従い、その者の免許を取り消し、又は六月を超えない範囲内で期間を定めて免許の効力を停止することができる。ただし、第五号に該当する者が前条の規定の適用を受ける者であるときは、当該処分は、その者が同条に規定する講習を受けないで同条の期間を経過した後でなければ、することができない。
 一 次に掲げる病気にかかつている者であることが判明したとき。
  イ 幻覚の症状を伴う精神病であつて政令で定めるもの
  ロ 発作により意識障害又は運動障害をもたらす病気であつて政令で定めるもの
  ハ イ及びロに掲げるもののほか、自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるもの
 一の二 認知症であることが判明したとき。
 二 目が見えないことその他自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれがある身体の障害として政令で定めるものが生じている者であることが判明したとき。
 三 アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚せい剤の中毒者であることが判明したとき。
 四 第六項の規定による命令に違反したとき。
 五 自動車等の運転に関しこの法律若しくはこの法律に基づく命令の規定又はこの法律の規定に基づく処分に違反したとき(次項第一号から第四号までのいずれかに該当する場合を除く。)。
 六 重大違反唆し等をしたとき。
 七 道路外致死傷をしたとき(次項第五号に該当する場合を除く。)。
 八 前各号に掲げるもののほか、免許を受けた者が自動車等を運転することが著しく道路における交通の危険を生じさせるおそれがあるとき

 

 普通に違反点数の累積による行政処分は、第5号を根拠とする。
 「あおり運転」を理由とする処分は第8号だ。『執務資料道路交通法解説 16-2訂版』によれば、そのようなおそれがある者を「危険性帯有者」という。

 

 危険性帯有者に対する行政処分は、違反点数によらない。
 点数によらなくても処分できる根拠は、道路交通法施行令第38条にある。以下は、第38条の、第7項まであるうち第5項の柱書と、その第2号のみ。

第三十八条 

 免許を受けた者が法第百三条第一項第五号から第八号までのいずれかに該当することとなつた場合についての同項の政令で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

 二 次のいずれかに該当するときは、免許の効力を停止するものとする。
  イ 一般違反行為をした場合において、当該一般違反行為に係る累積点数が、別表第三の一の表の第一欄に掲げる区分に応じそれぞれ同表の第七欄に掲げる点数に該当したとき。
  ロ 別表第四第四号に掲げる行為をしたとき。
  ハ 法第百三条第一項第八号に該当することとなつたとき。

 

 これにより危険性帯有者は停止処分の対象となるのである。
 ややこしいでしょ。私も昔は、ややこしくてムカついて頭から煙が出たもんだ。それで禿げたのか、ちっきしょぉ。

 

 危険性帯有者の停止処分は何日間?

 法第103条第1項の柱書に「六月を超えない範囲内で期間を定めて免許の効力を停止することができる」とあった。よって180日以内、なのである。
 逆にいえば、どんなにすごい危険性を帯有していても、それゆえに免許取消しになるってことはないのだ。

 

 どういう行為が何日の停止になるのか。そこは『点数制度の実務 六訂版』(啓正社)に解説が載っている。
「道路以外の場所で自動車等を運転して故意により建造物を損壊したとき」
「免許を受けた者に対し、法定の除外事由なしに麻薬、覚せい剤等の譲渡し等をした者」
「他人を指揮して暴走行為をさせたとき、又は暴走行為を率先助勢したとき」
 などが180日停止の対象とされている。

 

 ちなみに、危険性帯有の停止処分を受けても、いわゆる処分の前歴1回にはカウントされないそうだ、なるほど。

 どうです、このうんちく、スナックで語ればモテモテですな。 ←どんな特殊スナックやねん(笑)。

2015年5月 4日 (月)

蓮舫さんをナメきった警察利権

「今井君、大丈夫か。このニュースに沈黙とは君らしくないぞ。体を壊してないか? もし困窮してるなら言ってくれたまえよ」
 と警察庁から、ありがたい電話があった。
 以下は4月21日付け産経ニュース。

免許更新の講習時間を勝手に短縮、業務受託法人の県警OBを注意処分
 埼玉県警運転免許センター(鴻巣市)で1月6日、県警から業務を受託している一般社団法人「県指定自動車教習所協会」が、法令で義務付けられた免許更新者向けの講習時間を短縮していたことが21日、県警や協会への取材で分かった。
 教室の割り振りにミスがあり、部屋が足りず予定通り受講できない人が出る恐れがあったためという。協会は、短縮を決めた県警OBの協会幹部2人を注意処分とし、県警も協会に口頭で注意した。
 県警や協会によると、1月6日午前、「違反運転者講習・初回更新者講習」(2時間)で、安全運転の項目が省略され約20分間短くなった。講師は「受講者が多いため」と説明した。
 受講していたさいたま市議が協会に抗議し発覚。県警は協会から報告を受け調査したが、過去にはなかったという。受講者は約60人で、県警が補習などを検討している。
 協会は「県警と協議し部屋を確保すべきだった。勝手に判断して申し訳ない」とコメントしている。

 電話の件はウソだけどさ(当たり前だろ、バカ野郎っ)、確かに沈黙は俺らしくない。手短にコメントしとこう。

 

 「県警OBの協会幹部」ってとこからも分かるように、「指定自動車教習所協会」(略して指定協)は警察の天下り先だ。全国のそれを束ねる「全日本指定自動車教習所協会連合会」(全自協)へは、警察庁のお偉いさんが天下る。
 こういう天下りは日本においては当たり前のことであって、警察に特殊なことじゃないと、いちおう弁護させてもらう。だから100円ちょうだい。

 

 運転免許の更新業務は、かつて都道府県の「交通安全協会」(安協)に独占委託されていた。
 民主党が政権を取ったとき、ほら、あの蓮舫さんで一躍有名になった事業仕分けでその独占委託も問題にされ、民間を参入させることになった。
 でもって参入したのが、埼玉県では指定協だったわけだ。

 

 ちなみに、年間数千万部の超ベストセラー、更新時講習のテキスト『交通の教則』は、全日本安協が長年独占を続け、あれも蓮舫さんが突っ込んだ。
 やはり民間を参入させると警察庁は言い、結果、参入したのは全自協。
 蓮舫さん、完全にナメられきったわけだが、いやいやしかし、自民党政権ではそんな突っ込み自体が永遠にあり得なかったのだ。
 「民主党は頼りない」とか言って次の選挙で自民党を圧勝させた人たちは、カレーの味が悪いと文句を言って雲古を食う人たちだ。 ←その喩え、ヤメてよねっ。

 

 とにかく、更新時講習の本質は、指定協に委託費を落とさせるための装置なんである。非常に分かりやすい例を挙げれば…。

 

 優良運転者講習は、法令で30分間と決まってる。が、昔は、いろいろ展示されてたりする講習室に入り、素通りするだけOKだった。
 ところが2000年に、俺と寺澤有さんと星野新一さんの3人が原告となって、「あんなものに実質的な意義はなく、安協に金を落とすだけ。講習料を返せ」という趣旨の訴訟をやった。
 その直後から、素通りOKはナシになり、教室に30分間閉じ込めて「講習」なるものをやるようになったのだ。
 俺が次の免許更新に行ったとき、「30分? なんで? あたし忙しいのよ!」と怒ってるおばさんがいた。申し訳ない、それは俺らが裁判をやったせいなのです。

 

 もともとそんな講習ゆえ、受講者の都合を考え、2時間の「違反運転者講習・初回更新者講習」を20分間短くしてもよかろうと、「県警OBの協会幹部」らは考えたんだろう。それはうなづける。
 でもっ、形を整えてこその利権というか、杓子定規に法令どおりやらねばならない。でないと妙な連中に訴訟を起こされる(笑)。

 

 20分短い講習を受けた人たちは、適法な講習を受けてないので免許更新は無効。運転すれば無免許運転となる。めんどくさいことを、埼玉指定協はやっちゃったもんだと思う。俺に相談してくれたらよかったのに。ま、そういうわけにもいかないか。

 

 ちなみに蓮舫さんは、俺が初めてテレビ出演したときのメインの司会者だった。そのときのエピソードはまたの機会に。

2015年1月10日 (土)

性転換者、露出狂、のぞき魔などの運転免許更新を禁止?

 以下は1月10日付け新華社ニュース。

ロシア 新道路交通法は性転換者、露出狂、のぞき魔などの運転免許更新を禁止
台湾サイト「中広新聞網」の報道によると、ロシアが発効した新しい道路交通法は性転換者、トランスジェンダーなどの性障害者の運転免許更新を禁じる。そしてフェティシズム、露出狂、のぞき魔なども精神障害と見なして運転を禁止する。
ロシア当局は、心身健康の視点から道路交通法を強化するのは自動車の事故率を減らすためだとしている。病的賭博、盗癖のある人も運転禁止対象になっている。
精神障害を持つ人の来院が一層減るのではないとして精神科専門家と人権団体がこの政策を非難している。
(翻訳 崔蓮花)

 

 これ絶対ウソぴょんだと思う。

 いっくらロシアだって(という言い方自体失礼かも、ごめんなさい)、各法律にはその目的が定義され、道路交通法の目的は交通の安全・円滑、事故防止のはず。
 「性転換者、露出狂、のぞき魔など」の者が、その目的を阻害する危険運転者であるという、奇矯な屁理屈じゃなくて合理的理由を見出すことは、不可能でしょ。

 

 最近、飲酒運転に対する世界の制裁はすごいことになってる、エルサルバドルは初回で銃殺、ブルガリアは2度目で銃殺などというツイートがあった。直ちにウソぴょんと分かる、面白秀逸ツイートだと俺は感心する。

 秀逸ゆえにか、ネットでは話題となったようで、俺んとこへも、某テレビ番組方面から、世界の飲酒運転に対する罰則はどうなってるんだという問い合わせがあった。
 申し訳ない、俺は、日本の道路交通法、道路交通法施行令、道路交通法施行規則なら、頭から煙りを吹かずに(笑)読めるようになったけど、世界の法令まではとてもとても。
 

 

 本件新華社ニュースなるものは、サイトアクセスを増やすため、などの理由でアップされたネタだろうと、現時点では俺は推測する。これからどんなネタばらしがアップされるのか、楽しみだ。

 

 もしも、もしも本件新華社ニュースの内容が本当だったら、我が国の安倍晋三首相に対する大きな応援となる。

 日本の運転免許の行政処分の根拠として、「自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるもの」というのがあり(道路交通法第103条第1項第1号ハ)、制令は閣議決定だけでOKなのだ。

 安倍晋三首相は、閣議決定ですんごいことをやってのける技をお持ちのようで、「ロシア、やるじゃーん!」と意を強くするかも。

 

 そうして俺は、お年寄りから聞いた、日露戦争の頃の“しりとり歌”を思い出す。陸軍の、乃木さんが、凱旋す、すずめ、めじろ、ロシヤ、野蛮国、クロパトキン、金の玉…。

2014年9月14日 (日)

幻覚の症状を伴う極右病又は極左病であつて政令で定めるもの

 103条1項8号処分が最近よくニュースネタになるね。以下は9月12日付け神戸新聞、の一部。

自転車でひき逃げ、車免停 西宮市職員、兵庫県で初処分
 自転車に乗って歩行者と衝突し、重傷を負わせたのにそのまま立ち去ったとして、兵庫県警は11日、西宮市職員の男性(54)を180日間の自動車の運転免許停止処分にした。県警への取材で分かった。自転車の事故や違反で免許を停止するのは県内初で、全国で9例目という。
 自転車が歩行者をはねる事故は増え、全国で高額賠償判決が相次ぐ中、県警は事態を重くみており、男性が車でも事故を起こす可能性があると判断した。

 

 その運転免許停止処分は、何に基づくのか。以下は道路交通法第103条第1項。

(免許の取消し、停止等)
第百三条
 免許(仮免許を除く。以下第百六条までにおいて同じ。)を受けた者が次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、その者が当該各号のいずれかに該当することとなつた時におけるその者の住所地を管轄する公安委員会は、政令で定める基準に従い、その者の免許を取り消し、又は六月を超えない範囲内で期間を定めて免許の効力を停止することができる。ただし、第五号に該当する者が前条の規定の適用を受ける者であるときは、当該処分は、その者が同条に規定する講習を受けないで同条の期間を経過した後でなければ、することができない。
 次に掲げる病気にかかつている者であることが判明したとき。
 幻覚の症状を伴う精神病であつて政令で定めるもの
 発作により意識障害又は運動障害をもたらす病気であつて政令で定めるもの
 イ及びロに掲げるもののほか、自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるもの
一の二  認知症であることが判明したとき。
 目が見えないことその他自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれがある身体の障害として政令で定めるものが生じている者であることが判明したとき。
 アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚せい剤の中毒者であることが判明したとき。
 第六項の規定による命令に違反したとき。
 自動車等の運転に関しこの法律若しくはこの法律に基づく命令の規定又はこの法律の規定に基づく処分に違反したとき(次項第一号から第四号までのいずれかに該当する場合を除く。)。
 重大違反唆し等をしたとき。
 道路外致死傷をしたとき(次項第五号に該当する場合を除く。)。
 前各号に掲げるもののほか、免許を受けた者が自動車等を運転することが著しく道路における交通の危険を生じさせるおそれがあるとき。

 

 自転車の事故やひき逃げで免許停止、危険ドラッグ所持で免許停止というのは、この第103条第1項の、最後んところの第8号に基づく処分なのである。
 免許取消しも可能なように読める。が、同法施行令の規定により、第8号の処分は免許停止のみなのである。
 そのへん、『ドライバー』の来月号の連載コラムで分かりやすく詳述しようかと。

 

 ところで、国会および地方議会の議員に立候補する者は「議員免許」を取得・保有しなければならず、そんでこんな規定があったりしたら面白いよね。

(議員免許の取消し、停止等)
第百三条
 議員免許を受けた者が次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、その者の立候補地を管轄する国民委員会は、政令で定める基準に従い、その者の議員免許を取り消し、又は十年を超えない範囲内で期間を定めて議員免許の効力を停止することができる。
 次に掲げる病気にかかつている者であることが判明したとき。
 イ 幻覚の症状を伴う極右病又は極左病であつて政令で定めるもの
 ロ 発作により戦争又は原子力発電をもたらす病気であつて政令で定めるもの
 ハ イ及びロに掲げるもののほか、国政の安全な運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるもの
 二 法律又は条例の制定に関与することが著しく世界における平和の危険を生じさせるおそれがあるとき。

 意味わっかんないんですけど(笑)。
 てかさ、もしもそんな制度・規定ができたら、自民党がやり放題やるためにのみ使われるのは明らかだと思いますけど。

 

 拙著『なんでこれが交通違反なの!?』の最新バージョンが、アマゾンに出てきた。現在は予約受付中となってる。アマゾンには画像がないのが寂しい…。  ※追記:発売日がきて画像が表示されました~。

2012年11月24日 (土)

自転車の違反でクルマの免許を停止処分

 以下は11月21日付け東京新聞。

自転車事故で免停処分 奈良の男性
 自転車に乗ってバイクと接触事故を起こし、相手にけがを負わせたのに逃げたとして、奈良県警は二十日、奈良市の無職の男性(61)を百五十日間の自動車などの運転免許停止処分にした。県警によると、自転車の運転で免許停止になるのは異例。県警は「自動車に乗っても同様のことをする可能性があるため」と処分理由を説明している。
 男性は五月、奈良市の片側一車線の市道で、自転車で道路を横断中に後続のバイクに接触、ともに転倒した。バイクの男性会社員(37)が左鎖骨骨折で二カ月の重傷を負い、「救急車を呼んでほしい」と求めたが、救護せずに立ち去った。男性は道交法違反(ひき逃げ)などの疑いで十月に書類送検された。
 同法は、自動車などの運転で交通の危険をもたらすおそれがある場合に免許の取り消しや停止にできると定めている。大阪市でも一月、自転車で国道を横断した際に死亡事故を誘発したとして、六十代男性が免許停止処分を受けている。

 今年1月の大阪での処分は、180日停止だった。その処分のことについて、すぐに『XaCAR(ザッカー)』に書いた記事、の以下は一部。

 そんな処分ができるのか。できるのである。道路交通法第103条は、第1項第8号で、
「免許を受けた者が自動車等を運転することが著しく道路における交通の危険を生じさせるおそれがあるとき」
 にも運転免許の行政処分ができるとし、同法施行令第38条第5項第2号が、その処分は停止処分としている。
 これを「危険性帯有に係る処分」という。違反点数や事故点数は関係ない。『点数制度の実務 六訂版』(啓正社)にその基準がいろいろ載っている。
 免許証を偽造したり、他人になりすまして免許を取得したり、そういう場合の「処分量定基準」は60日停止。
 180日停止は、たとえば運送会社の安全運転管理者が、仕事に穴を開けたくなくて、酒気帯び(0・25mg以上)や無免許と分かっている者にトラックを運転させるとか、あるいは、死傷事故を起こしたとき同乗者がドライバーに対し「逃げちゃえ!」とそそかすとか。
 前出の産経新聞によると、今回の自転車の男性の処分は「札幌市で2005年、自転車で脚立にぶつかり、乗っていた男性を死亡させたなどとして逮捕された男に続き2例目」だという。
 警察庁はここ数年、自転車関連の法改定と取り締まりに力を入れている。自転車の違反や事故を理由にクルマの免許を停止することが、これから増えるかもしれないね。

 ただ、自転車の事故でクルマ・バイクの免許を停止しても、自転車は免許がないから自由に乗れる。ナンダソレ? である。
 そこをテレビのコメンテーターとかに批判させ、自転車免許へいくのか、免許や処分はともかく高額な“自転車違反者講習”の義務付けへいくのか、なんにしても、“自転車違反金”と併せ、交通利権とか通り越した巨大なビジネス市場が近い将来、誕生することになるんだろう、自転車ナンバーの義務付けを取っかかりに。
 こういうのを内需拡大というのか、私は経済のことは分かんなーい。

2012年6月18日 (月)

酒酔い危険運転、幇助で免許取消処分

 以下は6月17日付け読売新聞。

酒提供者、免許取り消し…兵庫・加西の飲酒事故
 兵庫県加西市で昨年12月、皆既月食を観測していた小学6年の生田敦弘君(当時12歳)と同2年汰成君(同8歳)の兄弟が飲酒運転の車にはねられて死亡した事故で、県公安委員会は、危険運転致死罪で起訴された建築業■■■被告(54)に酒を提供した同市内の飲食店経営の男(49)とスナック経営の女(62)に対し、酒酔い運転のほう助にあたるとして、運転免許取り消しの行政処分をした。
 処分は14日付。
 道路交通法施行令では、交通違反の点数累積以外に、重大な交通違反をほう助した場合も免許の取り消しができると規定。県公安委は経営者2人について、■■被告が飲酒運転する恐れがあることを知りながら酒を提供したとして、酒酔い運転のほう助にあたると判断、処分に踏み切った。
 2人は今年1月、道路交通法違反(酒類提供)容疑で書類送検されたが、不起訴となっている。

 まだ詳しくは調べてないんだけど、「道路交通法施行令では」というのは、施行令第33条2第1項第4号をいうのかな。
 もとになるのは道路交通法第103条第1項第6号だろう。

(免許の取消し、停止等)

 

第百三条  免許(仮免許を除く。以下第百六条までにおいて同じ。)を受けた者が次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、その者が当該各号のいずれかに該当することとなつた時におけるその者の住所地を管轄する公安委員会は、政令で定める基準に従い、その者の免許を取り消し、又は六月を超えない範囲内で期間を定めて免許の効力を停止することができる。ただし、第五号に該当する者が前条の規定の適用を受ける者であるときは、当該処分は、その者が同条に規定する講習を受けないで同条の期間を経過した後でなければ、することができない。

 

      (略)

 重大違反唆し等をしたとき。
      (略)

 検察庁は、裁判員裁判が手間がかかって大変なので罪名落としや不起訴(起訴猶予)をがんがんやってる、という事情があるとしても、今はまだ刑事政策的に飲酒運転を叩く時期なのだから、無惨な被害を生んだ事件で酒類提供を軽々しく不起訴にするとは考えにくい。

 

 たとえば、「飲食店経営の男」と「スナック経営の女」は、■■被告人(「起訴」とあるので被告でなく被告人でしょ)が飲酒後に運転するとは知らなかった、知り得る状況にあったとは到底言えないとか、さすがの裁判官も有罪にしてくれない事情があると考えた、そう推測するのが合理的かと思う。

 

 しかし警察は、重大違反唆し(そそのかし)に当たる酒類提供があったとして行政処分を執行したわけだ。
 もちろん、拙著でさんざん言ってるように、刑事処分と行政処分はその目的も手続きも違うのだから、こういう処分があり得るのは分かる。だが…。

 

 まずは、本件被告人が「飲食店」と「スナック」へどんなふうに行き、どう飲酒して店を出たのか、そこが知りたい。
 でも、新聞はそもそもそのような取材をする媒体ではないし、私はといえば、裁判傍聴とメルマガ執筆に日々のほどんどを費やしており、兵庫県で動き回る時間も資力もない。
 若い気鋭のジャーナリストがガツンと取材してどこかに発表してくれるといいのだが、これは世間的にはマイナーなネタだろうからなぁ、うーん、と唸る私は6月20日で58歳。思えば遠くへ来たもんだ、うーん。 ←いつまでも唸ってろ。