出し子の報酬は3%、リクルーターは1.5%、受け子は7.5%
東京地裁の傍聴席20席の法廷で「窃盗、電子計算機使用詐欺」の、審理の期日を傍聴した。この日は追起訴だった。
1、高齢者宅へ架け子が次々に電話し、介護保険料の還付金がある、医療費の還付金があると騙す
2、騙された高齢者を銀行やコンビニへ誘導し、ATMを操作させる
3、高齢者が指示に従って操作すると、高齢者の口座から詐欺グループの口座へ数十万円が振込入金される
4、その詐取金を、他人名義のキャッシュカードを用いて出し子が引き出す
本件被告人(体のあちこちにタトゥーあり。身のこなしがヤンキー)はその出し子だ。
リクルーター(既に逮捕)から誘われ、2つのグループの出し子をやったという。
どっちのグループも、出し子の報酬は、引き出した金額の3%。リクルーターは、出し子が引き出した金額の1.5%だという。
追起訴が続々あるそうで、30分かからず閉廷。
別の20席の法廷で「詐欺未遂、詐欺」の、これも審理の期日を傍聴した。やはり追起訴。
1、高齢者宅へ、警察官等々に成りすました架け子が次々に電話し、「犯罪に関与していないか調べる必要がある」などと騙す
2、警察官に成りすました受け子がその高齢者宅を訪問し…
という手口で、本件被告人(がっちり大柄。怖~い顔で女性検察官を見つめてる)は受け子。77歳の女性から現金100万円とキャッシュカード3枚を受け取り、自分の取り分を抜いた残りを、運搬役に渡したという。
この事件の報酬は、受け取った現金の7.5%、だから7万5千円か。
ATMを操作して現金を引き出すだけより、被害者宅へ出かける受け子のほうが、報酬は格段に高いんだね。勉強になります。ま、グループによっても違うんだろうけど。
本件も追起訴続々、30分かからず閉廷。
どうです、どっちも特殊詐欺としてごくごくありふれた手口、詐話(さわ)だよね。
そんなしょぼい詐欺に、ころっと引っかかる高齢者が続々と、ほんとにもう続々といる。馬鹿なの?
いや、馬鹿なんじゃない!
そのこと、https://x.com/zousan202201/status/2064674141463290287/video/1、この動画に出てくる長谷部参考人が言う「無関心」、ずばりそこだと私は思う。
自分の仕事、恋愛、身近な人間関係、家事育児、家賃等の支払い、暮らし、将来等々のことで、いわば心のメモリーは埋まっており、その他のことは、程度の差はあるものの、無関心。人として普通でしょ。
特殊詐欺に無関心な人たちには、警察やメディアがどんなに注意を呼びかけても届かない。注意のチラシや何かをちらっとでも見る人は、もともと少しは関心があるのだ。まったく無関心な者は、一瞥(いちべつ)して通り過ぎる、あるいは一瞥さえしない。
こっちの動画(https://x.com/zousan202201/status/2057002717680468033)で奥田ふみよ議員は「平和の最大の敵は無関心である」と言っている。
詐欺被害の最大の敵も、無関心、間違いない。
関心の領域を、少しずつ広げる、それが結局、人生を社会を良くするんではないか。メモリーがいっぱいに思えても、くだらないことを捨てるか、圧縮してゴミ箱フォルダへ移せば、だいぶ空きができるのでは。
なーんてことを傍聴席でしみじみ思ったりするタイプの、私は裁判傍聴マニアなのである。きゃー、ヘンタイ、あはは。

